【7月20日投稿分】
檀家の若者から『名付け』について、こんな話が入ってきましたので、ここで(下記の話)ご披露をさせて頂きますね。名前は一生もの、親はそれを真剣に考えて名付けを。
檀家の若者が「住職さん、昔の名付けはわかりやすいものが多いですよね。私の爺ちゃんは『留吉』というのですが、まあ、親がそう願った(この子で最後)んでしょうが、爺ちゃんの妹さんも『シメ子』と。私の知人、友人の爺ちゃん、婆ちゃんも『末男』とか『未子』とか『トメ』とか『マツ』とか。いやいや、親の願いを生まれてくる赤子に、その赤子の名に、託してどうする、という話ですよね。親自身が自重すればいいだけ、という話ですよね。まあ、それでも『留吉』の方がまだ『キラキラネーム』よりは、マシですけどね」と。
続けて、この若者が「名前については、色々耳に入りましたよ。就職試験の時に『こんなキラキラネームを付ける様な親に育てられたのか』も、理由の1つとして落とされたとか。まあ、これについては、会社側もいけないですよね。名前よりも個人の資質で判断しなきゃ。だけど、少なくともこの落とされた男性は、親が付けたキラキラの悪影響を受けた事に、間違いはないですけどね。住職は数多の相談を受けておられるでしょうから、この様な話も持っておられるでしょ」と。「似た様な話は幾つかはあるよね。『キラキラの改名をしたい』という相談も何人か受けたよ。法律上は、可能だもんね。昨今は、名前の登録時にふりがなを付けろとなったでしょ。あまりにもキラキラネームが酷すぎるもんで」と。
更に、この若者が「昨今は親の教育方針にも首を傾げる事例が。『末は、博士か大臣か』と教育熱心と言えば、それまでの話ですが。親は自分は遊び呆けて勉強してきてないのに『自分の様にはなってほしくない』という思いがあるんでしょうかね。子供がパンクするくらい習い事をさせて、挙句に精神疾患に。トンビは鷹は産まないのにね。仮に、子供本人の頑張りで、鷹の様なトンビに育ち、優秀校に入ろうもんなら、自分の手柄かの様に親は、子供をブランド扱いに。優秀校の保護者会なんて、勘違いの親が山ほどおりますよ。私の学校もそうでしたね。この典型的な家が、実はわが家です。大学で実家を遠く離れたので、やっと親から解放されましたが、私は自分の子供には、分相応に伸び伸び育ってもらいたいと思っています」「伸び伸び育てるには、親の心に知識、知恵、経験による余裕がないとあかんで。親になる事は簡単だが、親であり続けるという事は難しいよ。親であり続ける為には、子供と一緒に親も、成長し続けていかないといけないからね」と。
加えて拙僧、この若者に「わが寺の檀家で、高校2年まで東大合格確実といわれた青年がいたんだが、母親が長期の休み(夏休み、春休み)に入ると、ホテルに監禁して、母親の監視の元、勉強させるというとんでもない事を。一応は先代(拙僧の父)も母親に注意をしたが、聞く耳など持たず、ついにその子がキレて、高校を中退し、極道の世界に。その男性は7年前、肝臓癌によって52歳の若さで亡くなり、今はわが寺の納骨堂で永眠してるけどね。だけど、可哀想だったな。他界の1週間程前に拙僧に電話をしてきて『住職さん、もし神仏が許してくれて、また、人間に生まれて来る事が出来たなら、今度はヤクザにはなりません。大学、大学院まで行って、世の中の為になる働きをしたいと思います』と弱々しい掠れた声で。子供は親の所有物ではないんだけどね」と。
続けて拙僧「子供の将来を考えるといえば、こんな事例もあるから、知っていて損はないと思うよ。小中高大社会人と親に迷惑を掛け続け、金銭面も含め、親に支え続けてもらった息子が、親の意向も聞かずに母親を老人ホームに入所させ、納骨堂に納めてある先祖の遺骨を樹木葬にすると勝手に契約を。お寺の納骨堂で永代供養をするよりも高額な樹木葬を。家を継承する男の子がいるというのに。つまり、供養をしたくないんだよ。家族で唯一、その息子の子供(男子)だけが『樹木葬って、野原に捨ててると同じだろ。散骨って、海に捨ててるんふぁろ。先祖さん達が可哀想じゃないか』と必死に樹木葬に反対をしたが、親は『子供が口を出すな』と聞く耳を持たずで。今、この親と息子は絶縁状態に」と。
更に拙僧、この若者に「この家族の事ではないが、これと似たケースがあって、結婚希望相手(彼女)の家が非常に先祖と親を敬う家で、対し、彼氏(男性側)側の家が菩提寺を持たず、先祖を散骨しているを知った彼女側のご両親が『お前の彼氏の家は、忘れちゃならんもの(先祖や親の恩)を平気で忘れたり、大事にしなきゃならんものを、平気で粗末にする様な人達(家族)なのかい。先が見えとるな。お前(娘)の将来のためだ。この結婚はやめた方がいい』と父親が娘に。このケースにおいては、後日を見た時、父親の判断は正しかったですけどね。この法話を以前、投稿させてもらった時『これは稀なケースですから』と前置きしているにも関わらず、ギャーギャー文句を言ってきた人達(SNS内)がいてね。恐らく、文句言ってきた人達は、散骨供養、樹木葬供養を大義名分にして、遺骨を海に野原に捨てるが目的の人達だったんだろうね。自分に身に覚えがあるから、腹が立ったんだろうね」と。対し、この若者が「住職の話は、奥が深いわ。忘れないでおくよ」と。
【付録】
拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。
約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。
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拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
次回の投稿法話は、7月25日になります。