【7月25日投稿分】
昨日、わが寺に初参拝の30代夫婦が「ご住職の鬼子母神さんの法話を読んで、すがる気持ちで来ました。私達、不妊治療を懸命にやったのですが。あの法話の話って、そんな事が本当にあるのですか」と。対し拙僧「子供は授かり物だからね。親との縁が薄い人、子供との縁が薄い人など、代々の過去の身内(父母、祖父母など)を見た時、そんなものかな、と思える事が」と。すると、このご夫婦が「そう言われたら、私達夫婦とも、親が離婚していて、2人ともひとりっ子です。親の兄弟姉妹にも子供の授かってない人達が」「親の細胞をもらって生まれて来ているからね。どうしても親の体質を引き継いでいるよね」と。
続けて拙僧「これは50年以上前の話だが、檀家さんに『ご主人には、子種がない』と医師に言われた夫婦が2組おらっしゃってね。その1組の方の夫婦には、拙僧の父(わが寺の先代)が『人はその土地を縁に生まれて来るから、氏神(八幡さん)詣でをしなさい。その時、子供を授けて下さい、と願わず、あなた(神)の子供を私達夫婦に育てさせて下さい、と願いなさい』と。七五三詣でをするは『あなた(神)の子供をこの様に育てました』と見せに行ってるんだもんね。そのご夫婦は父からそう言われて、3年の間、ほぼ毎日、毎日だよ、夫婦で氏神詣でを。すると男の子が3人、ポンポンポンと」と。
更に続けて、拙僧「もう1組の方のご夫婦には、父が『人は1つの命をバトンタッチの様に繋いでくれたお陰で、今、私達はこの世に。納骨堂に眠っておられる代々の先祖さん達に、少しでも縁がありましたら、私達夫婦に子供を繋いで下さい、と願いに来なさい』と。それからそのご夫婦は、11年の間、ほぼ毎日、夫婦で納骨堂参りに。すると、男の子がポンポンと2人。『氏神に、ご先祖に、願ったから、子供が授かれたのか』と言われたら、それは甚だ信憑性はないが『願ってるから、神が、先祖が、何とかしてくれるかもしれない』という思いが、免疫を爆上がりさせて、子供が授かり易い体質に変わっていったが、本当のところではないかな、と拙僧は思うよ。数年前に、現在50歳を超えてきたこのご夫婦達の子供達(男性5人)に、自分達がこの世に生を受けた流れを話すと『知りませんでした』と絶句を。それからですかね、この子ら、納骨堂参りの回数が増えてきたは」と。
最後に、この初参拝のご夫婦に「父がこの世にいた頃、嫁がせた娘さんに赤子が授からない事で、鬼子母神さんに願掛けに来ていた檀家の母親がいてね。父の他界後、その母親が拙僧に『先代住職に鬼子母神さんに、と言われて、願掛けを始めて7年にもなるのに、子供が出来ないじゃないですか』と文句を。対し、拙僧『お母さん、あなたが産むんですか』と返すと『何を言ってるの。娘に決まってるでしょうが』と。『じゃ、何故、娘さん本人が来ないの。自分の母親とはいえ、自分の願いを人に託して、自分はのほほんと。本当に娘さんは、子供が欲しいの。本当に欲しいのなら、自分で足を運びなさい、それも夫婦一緒に、と娘さんに言っておいて下さい』と、その母親に。基本、人(神仏)を頼ってばかりいる人間を、人(神仏)はいつまでも助けてはくれないですもんね」と。
続けて、拙僧「その後、娘さん夫婦は2人で、ほぼ毎日の様に、鬼子母神さんへ願掛けに。半年後、お腹に赤子が。対し、娘さんご夫婦が『こんなものですか』と。対し拙僧『知らんがな。偶然かもしれんよ。が、拙僧においては偶然でもいいが、君達夫婦は偶然とは思わん方がいいかな。感謝がなくなるからね。子供って、結婚したら誰でも授かると思ってたろ。命を繋ぐって、そう簡単なものじゃないよ。そう考えたら、命を繋いでくれた祖父母、父母、その先の先祖さん達には、自分の命のある限り感謝をせにゃね』と、その様にその娘さん夫婦に。例えばね、子供が授かれなかったという同じ結果が出たとしても、神仏、先祖に願ったり、医師の力を借りたり、やれるだけの事をやって子供が授かれなかった夫婦においては『これだけやって子供が授かれなかったは、私達夫婦には子供の縁がなかったんだね』と後悔も少なくこの世を終われる。後悔するは、何も動かなかった夫婦にて。『あの時期、やれる事をやっていれば、もしかしたら授かれていたのかも』と。何でもがそうだが、人生の晩年に後悔するは、動かなかった人間にて。わが寺は誰でも参拝出来るから、よかったら、鬼子母神さんにあなた達も」と拙僧、初参拝の30代ご夫婦に。
先日、7月22日に福岡市中央区大名にある福商会館で『博多の南無の会、なあむ博多』主催の講演会で、上記の法話をさせて頂きました。この法話の会は、東大寺や永平寺のお坊様達も来られて話をされております。この会の代表は、三角弘之さん(慶應大卒、RKB毎日放送退社、2007年から合同会社アドリーガルを創立、現在に至る)です。
【付録】
拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。
約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。
金剛寺ブログ :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808
金剛寺ツイッター :https://twitter.com/kongouji093
金剛寺フェイスブック:https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/
拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?
【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
次回の投稿法話は、8月1日になります。添付写真は、わが寺の鬼子母神如来型像と前仏は、聖徳太子稚児像です。
