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アルコール依存症は不治の病?その6の補足

2006-04-26 13:42:19 | アルコール依存症

その6の説明がちょっとわかりにくかったかもしれません。もう少しアルコール依存症のメカニズムの説明を補足します。

●アルコール依存症になるメカニズム
1:安全欲求に基づく甘えが充足されていない
2:対人関係において甘えることへの不安があるため緊張が生じる
3:飲酒により緊張がほぐれる
4:酔いから醒めると飲酒に対する罪悪感のため緊張が生じる
5:さらにもともとある対人関係における不安がそれにプラスされる
6:3(飲酒)に戻る

この過程をみると、3-6を繰り返せば繰り返すほど、まるでデフレスパイラルのように「緊張」が増加し、「緊張」の増加と比例して「酒量」が増えていくのは火をみるより明らかでしょう。
この悪循環の中で、精神的緊張という現象に罪悪感が随伴していくため、適度な飲酒の結果として「緊張」がほぐれても、罪悪感という不快感からの開放を求めて、適量を越えた飲酒、要は深酒をするようになります。 この深酒が進行すると「連続飲酒」という状態になります。

アルコール依存症が治らないというのは、この罪悪感が付随するために、ひとたび飲んだら罪悪感にとらわれて上記の3-6の循環に陥ってしまうためだと考えられます。
私も専門家ではないので正確なところはわからないのですが、日本と米国でのアルコール依存症の数をネットざっと調べてみたところ、日本230万人、米国は1700万人というような数字を発見しました。米国の人口は日本の2倍位ですので、人口一人当たりの発生率は2-3倍程度になります。
もともと米国は禁酒法などという法律を作ったり、野外での飲酒は禁止とか、公共の場で酩酊することを禁止していたりとか、ともかく酒を飲むことに関して否定的な意識が強い国ですから、罪悪感がアルコール依存症の鍵だとすると、当然患者数は日本より多くなると考えられます。

ここまで読んだら、勘のいい人なら「摂食障害」にこの理論が使えそうだとうのがわかるでしょう。摂食障害の患者(特に拒食や過食嘔吐)は食べることに対する罪悪感があり、それが拒食や過食嘔吐のサイクルを支えているわけです。

ちなみにアルコール依存症の後は、AC、摂食障害、共依存、DVという風に個別に解説して行きたいと考えていますが、いつの事になりますやら....

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