彫工:山嵜儀作、 明治23年完成(着手は不明)。今回は「近江八景 後編」を紹介します。
前編と同じように人々の生活が風景に融合しています。
欄間「近江八景」の8枚の配置です。④『石山の秋月』、⑤『潮田の夕照』、⑥『粟津の青風』、⑦『矢橋の帰帆』
⑧『三井の晩鐘』、⑨『唐崎の夜雨』、⑩『堅田の落雁』、⑪『比良の暮雪』、今回は後半の⑧~⑪を紹介します。
欄間⑧ 『三井の晩鐘』。三井寺は中世には天台宗寺院で強い権力を持っていて、長野の善光寺も三井寺の末寺でした。山の中腹に鐘楼が建っています。下部は琵琶湖です。
欄間⑧の低拡大。岸辺で釣りをしている人がいて、後ろで家族が見守っています。漁を終えた舟が戻ってきています。
欄間⑧の拡大。お父さんが魚を釣れたようです。後で母子が喜んでいます。夕食の食材になるのでしょう。
欄間⑧拡大。岸辺に近づこうとしている漁船。
欄間⑧の拡大。山の中腹では三井寺の僧侶が鐘楼に腰かけて夕空を見上げています。
欄間⑧の拡大。鐘楼に腰かけている僧侶。視線の先には夕焼けがあるのでしょうか。
欄間⑨ 『唐崎の夜雨』。松林に激しい雨が降り注いでいます。さすがに人は屋外に出てこれないのでしょう。奥の琵琶湖の水面は波たっています。
欄間⑨の拡大。 激しい雨を 線で表しています。
欄間⑩ 『堅田の落雁』。 水面に休んでいる雁とまさに飛び降りてくる雁がいます。
欄間⑩ 2人が橋を渡って小さな小屋に向かっています。
欄間⑩の拡大。雁を見ようとしているのでしょうか。
欄間⑩の拡大。小屋には人がいて降りてくる雁を指さしています。
欄間⑩の拡大。 僧侶でしょうか。
欄間⑪ 『比良の暮雪』。今度は冬です。地面が雪がつもった感じがでています。
欄間⑪.琵琶湖のほとりを急いでいる旅人がいます。行商の人の様です。
欄間⑪の拡大。先を急ぐ旅人。
欄間⑪の拡大。2人連れの行商?。夫婦でしょう。
欄間⑪の拡大。雪原を歩く婦人と子供の付き人についていく子犬。雪の地面は歩きにくいのでしょう。高さのある下駄を履いています。
次回 その4では 十六羅漢の欄間を紹介します。
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