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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

変化の季節に入った大井町線

2005-10-08 19:00:27 | 大手民鉄 (東急)


 先日、都内の用務先から別の用務先へと移動中、東急大井町線にて約1ヶ月ぶりに国内で撮り鉄活動をしました (^^;)。その最大の目的は、買ったばかりのレンズの試し撮りでしたが、同時にあわよくば、今月中の引退と来月のインドネシア行きが確定している8003Fを撮影しようという狙いもありました。
 しかし……この日の大井町線運用に入っていた8000・8500系は各1本のみで、お目当ての8003Fに出会うことは叶いませんでした。それとも、既に運用離脱なんてことは……??
 とはいえ、8001Fがやって来たのは儲けものでした。個人的に、8000系は3450形や初代5000系と同じくらい東急史上重要な電車だと思うのですが、果たして8001F (特にクハ8001) は近い将来の引退後も保存されるのでしょうか。それとも伊豆急?インドネシア……?
 他にも、8590の大井町線向け改造や、旗の台駅大改造の進展、さらに等々力駅地下化工事も近々始まるなど、これからしばらくの間大井町線の変化から目が離せない状況になりそうです。

哀愁の北京北駅 (3) 東方紅5型

2005-10-05 01:00:47 | 中国の鉄道


 中国国産DLの圧倒的多数は「東風」という形式名称がつけられておりますが、中には「東方紅」というネーミングのDLもあります。その違いは、「東風」が電気式DLであるのに対して、「東方紅」は液体式DLだということ。液体式が主流の日本とは随分様子が違う世界ではあります。
 この液体式「東方紅」シリーズの中でも、恐らく「中国鉄」業界において一番有名なのは、かつて北京以北の優等列車の先頭に立って活躍していた東方紅3型でしょうか。しかし、最高速度が100km止まりなのが致命傷となって、今では地方のローカル線で細々と生き残っているようです……。
 これに対し、今回ご紹介している東方紅5型は、中国国鉄では割と小ぶりな部類に属する、割と新しい (?) セミエンドキャブのアメリカンスタイルDLです。入れ換えなどの小運転を中心に、小回りを効かせて活躍しているシーンをここ北京北駅でも目にすることが出来ます。ダークグリーンの車体に真っ赤な「東方紅」の3文字が、何ともたまらず中国国鉄らしさそのもの (^^)。草深いヤードとも合わせて、都心のド真ん中の別世界を演出していました。



 そしてこちらはもう片方の正面。窓が大きく、シンプルなV字のラインが魅力です (^^)。
 ところで、普通ならどこの国でも車両の形式名称は表音文字であることが一般的ですが、中国の場合何故「東風」とか「東方紅」といったネーミングなのか……という疑問をお持ちの方は少なくないかも知れません。意外と「中国鉄」サイトなどでも説明されていないようですので、敢えてここでご紹介しますと……はっきり言って法則性とは一切関係ありません (笑)。

*東風……1950~70年代、中国がバリバリの社会主義計画経済を実践し、冷戦構造の中で西側資本主義国と張り合っていた頃、毛沢東が語った言葉:「東風 (社会主義) が西風 (資本主義) を圧する」
*東方紅……毛沢東の偉大さを讃える革命歌の題名「東方紅」

 さらに、中国国産のELに付けられている「韶山 (しょうざん)」というネーミングは、毛沢東の生まれ故郷のド田舎 (現在の湖南省韶山市) にちなんでおります。
 というわけで、一事が万事毛沢東に結びつけられていた時代の遺物が今でも大手を振って闊歩しているのでした。さすが、偉大で正しい中国共産党 (笑) が指導する国だけのことはあります……。上の画像に見られる「東方紅」の3文字も、毛沢東の筆跡をそのまま再現したものです (^^;)

 ※ちなみに、中国国産液体式DLのうち、もう一つ有名な形式として「北京型」がありますが、こちらは時速120kmを出す旅客用高性能DLです。しかし、こちらも時速160km運転に対応せず、重量級の貨物列車を牽引できないため、最近は不遇な末路をたどりつつあるとか……

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 ところで、昨晩帰宅してみたら、カウンタが一気にものすごい数字になっていてビックリ (^^;)。どうやら、以前本文かコメントで「近々登場がウワサされるE233」と書いたのが検索にひっかかったためでしょうが……JREの「走るんです」シリーズを全く好まない私は、昨晩正式発表されたE233を主題とした記事を書くことはまずありませんので、悪しからず……。わざわざ検索された方は、どうも空振りでご愁傷様でした (^^;;;)。

上田電鉄発足記念……早いもので19年前

2005-10-03 23:27:24 | 懐かし画像


 今日、上田交通の鉄道部門 (別所線) が分社化されて、上田電鉄が発足しました。今はやりの経営合理化目的の分社化ということで、必ずしも景気の良い話ではありませんが、考えても見れば「電鉄」の方が「鉄」にとっては親しみやすいですし、何よりもかつての上田丸子電鉄から「丸子」の二文字が抜けただけの社名に戻るということで、これからも別所温泉に憩う観光客と塩田平に暮らす住民の良き足として健闘して欲しいものです。
 というわけで、いきなりですが今から19年前の1500V昇圧を控えていた頃の画像を……。しかもちょいと一ひねりしまして、一番のスター・モハ5250 (丸窓電車) ではなく、モハ5370 (左・車体は元小田急) とモハ5260 (元長電) といった名脇役たちが中塩田で交換するシーンです。中塩田は今や1面1線になってしまいましたが、古典的な駅舎はそのままで、当時を思い出させてくれます。
 それにしても、ポジで撮っておいて良かった……(当時のネガはさっさと劣化してしまいましたが、ポジは今でも十分美しい色です ^^)。



 そしてこちらは現在の上田電鉄を担う7200系。昇圧当時、古典的な電車が一掃されて全部カエルになってしまうことにブツブツ文句を言っていたのも遠い昔のことになってしまいました (^^;)。あの当時、まさか7200が別所温泉への急勾配を登ってくるなどとは誰が想像出来たでしょうか……(^^;;;)。
 しかしやはり、こうしてみるとやはり年輪を重ねたいぶし銀の魅力が備わっていますね。是非これからも頑張って欲しいものです。
 ……う~む、そういえば、丸窓ラッピング電車は忙し過ぎて未だ撮りに行っていません (T_T)。

北京のトロリーバス

2005-10-02 20:17:02 | 中国の鉄道


 北京北駅シリーズはまだ続くのですが、ちょっと横道にそれまして、北京で今もなお活躍するトロリーバスの画像をアップしてみたいと思います。
 トロリーバスはもちろん鉄道・軌道ではありませんが、確か日本にも昔あったトロリーバスが軌道法に準拠していたように (間違っていたらスミマセン ^^; 唯一現存する立山黒部ルートのトロリーバスはどうでしたっけ?)、電線から電気を取って道路を走るという点で、一般のバスよりも路面電車と割と近い存在です。特に、北京のトロリーバスも昔は路面電車だったものをそのまま架線だけ流用して営業しています。
 そして、何とも感動的なことに、上海のトロリーバスが既に味気ない新型車体になってしまったのとは違って、ここ北京のトロリーバスはまだ辛うじて80年代~90年代前半の社会主義チックなボロバスが健在! 久しぶりに北京を訪れた私は、昔親しんだボロバスが最近のバブリーな経済発展のあおりですっかり引退してしまったと思っていましたので、いや~感動しました (^^)。特に、泊まっていたホテルの目の前の折り返し場で、上段の細い窓が外側に開く最旧型モデル (↑の画像。しかも広告なし!) を発見したときは、もう興奮して手ブレしまくりでした (^^;)。



 そして、こちらの画像はやや新しく、記憶では90年代中頃に新型車として登場していた、蛇腹式連接車の最後のモデルのようです (90年代末頃からの新車は連接構造をやめてしまいました)。上の画像ともども、「本車已消毒」という掲示が最近のSARS禍を今に伝えているようで生々しいものがあります……。「三八紅旗号」というHMを掲げていますが、この「三八」とは3月8日=中国の婦女節のことでして、要するに「模範的な女性運転士・女性車掌が乗務しております」という程度の意味です。

 というわけで、北京のボロいトロリーバスは今日も「モヨヨヨ~ン」というモーター音を奏でながら奮闘しておりますが、どうも先行きが余り明るくなさそうなのも否めません。何故なら、かつての路面電車の路線を引き継いでいる関係で、北京の旧城壁内+α程度の路線網の広がりしかなく、近年郊外に向かって爆発的に拡大する市街地をカバーするバス、そして猛烈な勢いで建設が進む地下鉄網と比べると、システムとしての拡張性は明らかに限界があるからです。しかも、追い越しが出来ない関係で、しばしばトロリーバスだけ数珠つなぎ、バスが追い越しまくり……という光景も見られます (特に、トロリーバスのポールが外れて修復に手間取るときなど ^^;)。 それでも、明らかに燃費が悪そうで激しい大気汚染の原因となっている中国製のタクシーや自家用車に比べれば清潔度は極めて高いので、これからも頑張って欲しいものです……。
 ちなみに、最近中国では鉄道趣味が急速に認知されつつあるようなのですが、トロリーバスを撮るヤツはほとんどいないようで、折り返し場で激写していたところ、管理員のオッサンが「お前何やっとんじゃ~」とやって来ました。余程アヤシかったのでしょうか (^^;)。勿論、日本から旅行に来た「電車迷」だと言ったら「ほ~そうかい」で無罪放免になりましたとさ (笑)。