
撫順の労働者輸送用客車列車は、満鉄ジテ中間車改造 (?) のそれなりにマトモな (??) 列車だけではなく……何と、貨車に窓と車掌室をくっつけただけにしか見えない、何とも奇っ怪で濃すぎる客車による列車も走っています!
基本的にこの客車は、西露天鉱の底へ向かう炭鉱作業員を輸送する目的でそれなりに多数用意されており、巨大な露天掘りを眺望できるスポットから望遠レンズを使って観察してみますと、はるか谷底深く、それこそ米粒のようにこの客車が停車しているのを見ることが出来ます。そして……先に紹介した元ジテ (?) 客車と前後して運行されるこの列車は、恐らく客車の数が足りないために (?) 露天鉱内専用のこの客車を流用しているのでしょうか。

南昌乗降所と古城子駅の中間にある留置線に放置されていた客車は、出番になると日本製ELの出迎えを受けて回送され (1枚目画像)、ワラワラと集まってきた客を乗せた後、やはり車掌室から手旗を出してゴロゴロと走り去って行きました。2人の車掌サン (私服着ていますが……)は、「おっ、変なヤツがこっち撮ってるな」という感じでニヤニヤしていますね (笑)。
ただ、これほどまでに牧歌的で濃いぃ「貨車客レ」も、帰国後に「撫順鉄道案内」(既に閉鎖) を拝見したところ、白と朱色の新塗装をまとった3扉の大型客車 (「ジテ改造?客レ」と類似ながら、コルゲートが入った車体でどう見ても満鉄製ではない) に変わってしまったような気配……。というわけで、定期運行を目にしたのは今回の訪問が最初で最後になってしまいましたが (多分)、将来再び訪れることが出来れば、多分どこかのヤードの片隅にこの車両がポツンと佇んでいるシーンを眼にする機会もあることでしょう!
こちらも8月に撫順へ行った際には、この強烈な客車の姿を南昌乗降所で見かけていますが、出来る事ならこれも一度乗車してみたいものです。
これに乗車した日本人も居られる様ですし…
乗り心地は凄まじそうですが、それでも8月末に訪問した四川のナロー線(芭石・沙湾)に比べれば随分程度も良さそうな気がします。
2枚目の写真は推進運転ですね。しっかりヘッドライトも装備していますね。尾灯がないのは気になりますが・・・。
こんばんは、コメントどうもありがとうございます~!
私も是非機会があればこういうゲテモノ系車両には乗ってみた
いものですが、うかうかしていると従業員専用ゾーンに入ってし
まうとのことで、不慣れな者として遠慮しました (苦笑)。
乗り心地は……どうせ時速20~40km程度のノロノロ運転しか
しないわけですから、貨車の台車・台枠で揺れが大きいといって
も、恐れるほどでもないと思います。
90年代中頃までは、春節前後の爆発的な数の旅客をさばくため
に、CNRは貨車を代用客車として運行していたほどですから
……。それに24時間以上詰め込まれて出稼ぎに行くことの苦労を
思えば、このボロ客車で20~30分ほど立ち乗りすることは大した
ことではないと思っています。
こんばんは、コメントどうもありがとうございます~!
まあ、特に台車を見れば、確かに貨車改造客車だとしか考えら
れないのですが、恐らく貨車と全く同じなのは台車やブレーキだ
けで、鋼体は一応最初から従業員輸送用として作っているものと
思われます。扉の位置が普通の有蓋車と違いますし……(笑)。
尾灯がない……まあご指摘の通りですが、私はほとんど違和感
がなかったりします (笑)。何故なら、中国という国は何事もテキ
トーだからです (^^;;
どんな車両が目の前に現れてもおかしくない、どんな出来事が
起こってもおかしくない……そういう日常に遭遇しても動じない
ことが、中国で鉄活動をする(あるいは中国でビジネスや旅行を
したりする)必要条件だと思っております。
というわけで、おそらく鉄道員の皆様自身が、尾灯の有無にこ
だわっていない、と思われます (^^;;
こんばんは、コメントどうもありがとうございます~!
ミニオフ会したときにおみやげとして持参した画像、ここに
アップするのはこんなにずれ込んでしまいました (^^;;
まあとにかくこの客車が放つ「ボロいぞ揺れるぞオーラ」は端
で見ていると強烈なものがありますが (^^;;;)、冷静に考えてみる
と、貨車を改造した客車としては日本にも大井川鉄道井川線や黒
部峡谷鉄道をはじめ各地にいろいろとあるわけで、井川線の客車
が穿いているあの簡易な台車、そしてクネクネカーブだらけの井
川線の乗り心地を思えば、標準軌用で重量級の貨車に装着させる
ための台車と同じものを使っているこの客車は多分全然乗り心地
が良いのでは??と勘ぐっています (^^;)。
貨車改造客車で個人的に印象深いのは、とりあえず銚子電鉄の
「澪つくし号」ですね~。ワムハチ改造 (でしたっけ?) のトロッ
コ客車がひどい状態の線路ゆえにユッサユッサ激しく揺れながら
走りますので、車内販売で買ったビールをテーブルの上に置いて
おいたら呆気なく缶の中で激しい波が起こってしまいました (^^;;;