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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊豆箱根鉄道探訪 (5) 豪華車両7000系

2012-05-09 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 駿豆線に乗る際、個人的に嬉しいのは1300系や3000系といった昭和50年代気質な車両ですが(とゆーか、1300系はそのまんま西武101 ^^;)、一般利用者からみて圧倒的に魅力的な車両は、駿豆線内に限って料金不要で乗車出来るJRE185系でなければ、7000系を擱いて他にはないでしょう。まだバブルな雰囲気が色濃く残っていた1991年に登場した7000系は、伊豆長岡や修善寺の温泉へと向かう観光客を視野に入れた一部座席指定快速として運用されることを前提に、先頭車は311系、中間車は213系の私鉄バージョンという風貌となり、車内は実に分厚くデラックスな座り心地の転換クロスシートがズラリと並んでいます……♪ それでいて、JRCに直通して熱海や静岡まで走ることも視野に入れていたようで、通勤通学輸送にも適した機能美にもぬかりはありません。恐らく、料金を取らない私鉄電車としては、日本で最も豪華快適さと汎用的な機能性を両立させた車両のひとつといっても過言ではないでしょう。まぁひょっとすると、山の向こう側の伊豆急2100系に対するライバル意識の火花をバチバチとたぎらせた作品だったのかも知れません (汗)。



 しかし、快速列車はそもそも日中にごく僅かに設定されるのみで、三島から修善寺まで普通列車で30数分で着くだけでなく、有料座席指定車となる中間2扉車の両隣に連結された無料自由席の3扉車も座り心地自体は全く同じということもあり(あと、バブルも弾けてしまったのも大きいでしょう)結局この一部座席指定快速の試みは定着せず、確か数年間で廃止となってしまい、以来もっぱら各駅停車としての走行に終始しているのは何とも勿体ない限りです。まぁ単線であるにもかかわらず通常10~20分間隔程度で頻繁運転されていることがウリな駿豆線にあっては、快速列車の通過駅で大きく間隔が開くことをなるべく避け、シンプルなダイヤでフリークエンシーを保つことが大事だと判断されたのかも知れません。
 それにしても駿豆線に乗る度に痛感するのは……同じ運賃であるというのに1100系と7000系ではサービスに天地以上の差がありすぎ (笑)。まぁ1100系は間もなく引退し、1300系の車内は明るくキレイですので、ややこの落差は解消されることになりますが……。いっぽうラッシュアワーには7000系中間車の2扉はどうしても扱いづらい存在であると思われるわけで、押しも押されぬ通勤通学路線と観光路線との両立は難しいことが見て取れますね~。

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