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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

アムトラック初撮影 (2) 付随化EMD F40PH

2018-02-03 08:00:00 | 米国の鉄道&バス


 米国中西部における鉄道の総本山であるシカゴと、ラスト・ベルト (錆び付いて没落したかつての重厚長大型工業地帯ゆえに、トランプ政権の金城湯池に) の地方都市であるミルウォーキーを結ぶハイアワサ号は、アムトラック公式HPに載っている時刻表によると、基本的に2運用で機織りをしているようです。しかも朝方には、シカゴとミルウォーキーの双方でせわしなく20数分で折り返しており、シカゴ付近のジャンクションでは近郊列車や貨物列車も錯綜することから、もし遅延が発生したら相当キツいだろうな……ということが読み取れます。



 そこで、多分これは前後に罐が付いており、機回しを省略するのだろうと予想したところ、まさにビンゴ。最後尾には古い罐が連結されていました。客レの撮影でありながら、EMU・DMUの撮影と同じく、後追いで二度美味しいのは有り難いことです。
 そこでWikipediaを参照してみたところ、この罐は1970〜80年代に製造された古い電気式DL・F40PHを出自としており、老朽化して新鋭罐に主な役目を譲ったものの廃車にはせず、エンジンとモーターを外して運転機能を残しているとのこと。なるほど……米国でプッシュプルに見える列車は大方、動力があるのは片側の新しめな罐のみで、もう片側はこの手の付随化された罐なのですなぁ〜。日本も、国鉄末期に大量に余ったDD51・DE10などのエンジンを外して付随化していれば、客レも機回しを省けて、もっと生き永らえたのかも知れません。

アムトラック初撮影 (1) 中西部最新鋭DL

2018-02-01 20:19:00 | 米国の鉄道&バス


 突然ですが、生まれてこの方全く縁がなかった米国を初めて訪れて参りました (自宅の近所に米軍基地がある小田急江ノ島賎民にとって、米国は日常的な存在すぎ、訪問への興味が湧いて来なかったのでした)。但し、誰もが知っているような超大都会は一切無しで、クライアントの都合でもっぱら地方都市を巡って来ただけです。また、街にいるよりも飛行機や空港の中にいる時間の方が長いような気がするほどタイトな日程でしたので、じっくり鉄活動する余裕というものはありません。それでも折角の機会ですので、何とかアムトラックの列車を撮りたい……というのが人情。



 そこで、実際に撮って参りました。場所はシカゴの北150km弱、ミシガン湖の畔にあるミルウォーキーという街です。ここは寒冷なウィスコンシン州の地方都市ではありますが、シカゴとの間に全席自由席の近距離急行ハイアワサ号 (Hiawatha Service) が数往復設定されています (曜日によって変わる)。そして、事前にGoogle Mapで撮り鉄しやすそうな場所を確認したところ、街の中はほとんど築堤の上を走る中、駅の東側に一ヶ所だけ辛うじて撮影向きな踏切があります。というわけで、シカゴから来た朝イチの列車が7時39分に到着するのに合わせて宿を出て、締め付けられるような極寒に耐えながら歩くこと15分ほどで駅東踏切に着きますと、まるで時間が止まったかのような古い倉庫をバックに、シカゴを中心とした中西部地区向けの最新鋭罐4600番台 (昨年登場ほやほや。正式な形式名は調査中で恐縮です) が牽引するハイアワサ号キターッ! 目の前を通り過ぎる大陸サイズのデカい罐を眺めつつ、「これ、マジでハマるかも……」という思いがこみ上げて来たのでした。しかし勿論、ファインダーの中で最新罐を追いかけるだけでは、コーフンの場面が収まるわけがありません (つづく)。

【加筆】Wikipedia英語版「List of Amtrak Rolling Stock」によりますと、この罐はシーメンス製の「Charger SC-44」型とのことです。