『地粉の店 やどり木』の店主のつれづれ日記 ~心をこめて毎日を送る人たちへ~

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書きたかったこと、ついに。

2013-08-23 22:01:01 | 日記
いつかここで書きたかったこと。

今日はニュースにもなっていたので書きましょう。

それは・・・ILCについてです。
ILCって? 「国際リニアコライダー」ですって。
(それを言われてもよくわかりませんよね・・・)

簡単に言うと地下に実験施設を作っていろいろなことを研究しよう!
ということのようです。
世界でひとつだけの施設だとか。
その候補地に北上山地の岩盤が固いと言われている地域が上がった(残った)というのです。

みなさん、どう思われますか?

私はいやです。
もう、頭で考える前に感覚でNo!と言ってしまっていました。

あの地震が起きた後にもかかわらず地下を数十キロもの長い距離を掘って
そこに実験施設をつくる、なんて。
それが岩手の復興だ!?なんて。

ビックバン直後の状況をつくって
「宇宙誕生と進化の謎の解明のための実験を行おうとする」???

医療にも役立つなんて話も聞いたことがあります。


宇宙の誕生と進化のなぞを解明する前に
今、目の前の愛する人に「ありがとう」を言おうよ。
生命の誕生の神秘や神がかり的な不思議な出来事を「感じよう」よ。
体の不調を訴える前に食生活や生活習慣を見直そうよ。

世界中で度重なる大きな地震や災害―
それは地球の震動だけれども、そこには神さまからのメッセージもあるんだと思うんです。

何かを知ろうとするのはとてもいいことだけれど
もともとある自然を壊してまで知りたい何かは
あなたを幸せにしてくれるでしょうか?


2011年春のあの大地震で市内のある地域では大きな被害がありました。
住宅や物置、倉庫、蔵、そして田畑にも。

そう、そこは数十年前、亜炭(あたん)の採掘場だったところ。
亜炭とは石炭のような燃料のひとつだそうです。
地中に堆積した樹木が炭化したものだそう。

それを取りだした後の処理がよくなかったのでしょう、
地震の被害も大きくなったのです。
田んぼもひびが入ったり、陥没したり・・・。

あの春、これから稲を植えようとしていた田んぼが使えなくなったのです。

農家が作付できないというのは勤め人が突然の休業宣告を受けるようなものです。
次の年に自家で食べる米もありません。農家なのに。
さらに復旧には土木工事の多額なお金もかかります。

たまたま知ったその話を自宅でしたところ
まだ10代だった父がその亜炭の運搬の仕事をしたことがあると言います。
ということはほんの、50年前の話です。

ILCは30年スパンの研究施設とか。
空洞になったその場所の50年後、100年後は?
一時的に経済が潤う業種に携わる人は多くても
100年後の岩手の生活者が幸せである可能性はどれくらいあるのでしょうか?
地方自治体が負担しなければならない金額も
知事や市長が負担するのではなくて私たち住民に課せられる税金で賄うことになるのでしょう。
そんなことって?

想定外の出来事が頻繁に起こるこの時代に
なんて時代遅れな・・・と思ってしまうのです。
そんなことまでファストなところが。
一部業界の経済が潤えばいいのですかね?

3分でできるカップ麺を食べて育った子に
麺の材料の小麦を作っている農家に生まれ育った子の深みが
出せるでしょうか?(あ、話が飛んでしまいました)


科学や医療の進歩で今の私たちがあるのは事実だし
便利なインターネットや電子機器を使ってこうして
いろんなことを発信できるのも事実です。
そしてそのことをとてもありがたいと思っています。
もしかして世界のどこかで自然を破壊して作られた施設で
研究されてきたおかげなのかも知れませんが
今、自分の身になって考えると・・・
都合のいい話ではありますが
いざ問題を突きつけられて気付くことも、その
「気付いて考える」ことも大切ですよね。

このILC、結論は先延ばしになったようで
それを横目に日々暮らしたいと思います。
(ここで少しでも多くの方に知ってもらうのが私に唯一出来る反対運動かと思っています。)

ご興味のある方はこちらも覗いてみてください。
何かの勉強になるかもしれません。


今日はパンとは全く関係ない話でした。
しかもいつになく真面目に語ってしまいました・・・。
みなさん、お疲れになったのでは?


明日も皆さんのご来店を心よりお待ちしております。


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