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ガソリン130円台も…原油高騰、暮らしを直撃

2005年09月07日 10時43分03秒 | 政治・経済
 高騰した原油価格。ガソリンスタンドではレギュラー1リットルあたり130円台に値上げするところが出始め、軽油や重油なども値上がり傾向が続く。生活にもじわじわと影響が広がり始めている。

 ◆スタンド

 高速道路のサービスエリア(SA)にあるガソリンスタンドでは今月1日から、レギュラーガソリンの上限価格を、1リットルあたり125円から同129円に値上げした。

 同130円台の店舗も見られるようになった都内のガソリンスタンドに比べれば、まだギリギリのところで踏みとどまってはいるが、値上げ直後から、満タンを注文する客が減り、量や金額を指定して給油する客が目立つという。

 東名高速道路海老名SA(神奈川県海老名市)のガソリンスタンドで、「1000円分だけ」給油した横浜市内の男性(30)は、「ちょっと『満タン』とは言えないよ」と話していた。

 ◆運輸

 激しい運賃競争を繰り広げるトラック業界。安全規制の強化や環境対策などで新たなコスト負担を迫られているのに加えて、軽油の高騰が追い打ちをかけている。

 全日本トラック協会(東京)によると、昨年4月から今年3月までの1年で、軽油価格は1リットルあたり約10円値上がりした。同協会によると、1円の上昇で、業界全体でのコスト増は180億円にものぼるという。広報担当者は「大手なら荷主との値上げ交渉もできるが、小さな業者はそれも難しく、廃業するところもある」と話す。

 タクシー業界も苦しい。東京乗用旅客自動車協会(本部・千代田区)によると、LPガスの今年7月の平均小売価格は1リットル当たり約56円。昨年に比べ同3~5円上がったという。

 都内を走るタクシーは約5万4000台。規制緩和で台数が増え、競争が激化する中、各社とも停車中にはエンジンを切る「アイドリングストップ」などを徹底して経費削減を図るが、「上昇傾向が続けば、料金値上げに踏み切らざるを得ないかもしれない」(同協会)という。

 ◆水産

 漁船の燃料となるA重油の価格は、昨春から5割も跳ね上がった。銚子や勝浦など千葉県内の41漁協に漁船燃料を供給する千葉県漁業協同組合連合会は「魚の価格が安いのに」と頭を抱える。

 現在、サンマ漁が最盛期を迎えているが、今年は豊漁とあって、ただでさえ値崩れを起こしている。同連合会では「収入の半分以上が燃料費で飛んでしまう計算だ」と話す。

 漁船燃料の高騰は海外も同じ。外国でも操業を手控える漁船が増え、カマボコやちくわなどの練り製品は、原料調達が難しくなっている。紀文食品(本社・東京)は8月29日から、217品目で平均10%の値上げを行うなど、食卓にも影響が出始めている。

 ◆寒冷地

 灯油の平均店頭価格は、今年8月で18リットルあたり1209円。1年で3割以上も上昇した。冬場に灯油を使う家庭が多い寒冷地では、家計を直撃しそうだ。

 長野県松本市のピアノ教室経営堀江由子さん(35)は「暖房費に毎冬30万円かかる。値上がりは正直言って苦しい」。自衛策として、古い薪(まき)ストーブを活用。剪定(せんてい)した木の枝をもらったりして、夏場から“資源”の確保に努めているという。

           ◇

 原油の高値はいつまで続くのか。元売り大手の出光興産(本社・東京)は「今のところ、大幅に下がる要素は見当たらない」とみる。今回の高騰は、中国やインドなどの経済成長で需要が拡大していることが大きな理由といい、同社広報は「国内では冬に向かって需要が高まる。この傾向は当分変わらないだろう」と話している。

読売新聞 2005年9月3日

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