「コンプライアンス(法令順守)」とか「情報管理の徹底」とか――金融機関が表向きに言うことと実態の乖離(かいり)は相当のものらしい。
今年6月、米国のコンピューターネットワーク会社が起こした約4000万件の情報流出事件は日本にも波及。同社と提携していた日本のカード会社でも6万8000件以上の個人情報が悪用されていたことも発覚した。
金融庁もあわてて各金融機関にデータ流出の自主申告を通知して結果を集約したが、出るわ出るわ。メガバンクから信金、信組、農協、漁協、さらに政府系金融機関まで、いかにズサンな情報管理だったかがばれてしまった。ワースト10は以下の通り。
(1)りそなG4行合計で約30万件(個人情報マイクロフィルム)(2)三菱信託17万件(同)(3)UFJ信託約11万6000件(同)(4)あぶくま銀行約6万8600件(個人情報)(5)三井住友銀行約6万件(マイクロフィルム)(6)関西アーバン銀行約5万2000件(同)(7)福井信金約4万件(業務ファイル)(8)東邦銀行約1万5000件(マイクロフィルム)(9)郡山信金8140件(同)(10)JA館林農協7757件(PC盗難)
この他、金融庁が集計をまとめる段階に福井銀行で約17万件のデータ流出が発覚している。
「情報流出は1カ所ではなく各支店で起きています。規模が小さい金融機関では全支店で流出していたケースもありました」(関係者)
行員が外部に持ち出したり、データごと廃棄処分にしていたり、中には名簿業者に転売していたなんて例もあった。カネは大事にするが顧客は大事にしないということか。ここにも金融機関の体質が表れている。
日刊ゲンダイ 2005年8月18日
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今年6月、米国のコンピューターネットワーク会社が起こした約4000万件の情報流出事件は日本にも波及。同社と提携していた日本のカード会社でも6万8000件以上の個人情報が悪用されていたことも発覚した。
金融庁もあわてて各金融機関にデータ流出の自主申告を通知して結果を集約したが、出るわ出るわ。メガバンクから信金、信組、農協、漁協、さらに政府系金融機関まで、いかにズサンな情報管理だったかがばれてしまった。ワースト10は以下の通り。
(1)りそなG4行合計で約30万件(個人情報マイクロフィルム)(2)三菱信託17万件(同)(3)UFJ信託約11万6000件(同)(4)あぶくま銀行約6万8600件(個人情報)(5)三井住友銀行約6万件(マイクロフィルム)(6)関西アーバン銀行約5万2000件(同)(7)福井信金約4万件(業務ファイル)(8)東邦銀行約1万5000件(マイクロフィルム)(9)郡山信金8140件(同)(10)JA館林農協7757件(PC盗難)
この他、金融庁が集計をまとめる段階に福井銀行で約17万件のデータ流出が発覚している。
「情報流出は1カ所ではなく各支店で起きています。規模が小さい金融機関では全支店で流出していたケースもありました」(関係者)
行員が外部に持ち出したり、データごと廃棄処分にしていたり、中には名簿業者に転売していたなんて例もあった。カネは大事にするが顧客は大事にしないということか。ここにも金融機関の体質が表れている。
日刊ゲンダイ 2005年8月18日
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