JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

INTO THE MILD 55

2012年04月20日 | INTO THE MILD
「なんで こんなに かわいいのかよ~」唄わない男やと、女の様にキャーキャー表現出来ずに 渋い愛情表現をするもの。おれの親父は野依人が生まれて やっとジイジになれた新人爺!初孫への鯉のぼり御祝いを 楽しみにしていたみたいなんや。
 3月のある日「鯉のぼりを野依人に買ってやるから、お前12メートルのポール建てられるか?」と電話が!なー!鯉のぼり どんだけでかいんや?8メートルを選んでいたらしい。聞けば大きい奴を欲しがってたろ~と。多分いつか会話の中で「いいね~おっきいのがいいな~」と、おれかポーやんが言ったんやと思うけど、親父のスケールデカ過ぎやろ!と。見栄を張り過ぎて強風が吹かんとなびかん鯉のぼりも残念やし、もう少し小さくて良いからポールも頼むよ!と諌めたんや。
 先ず やけど、ポールって普通セットな物やんな?鯉のぼりの分しか予算が無いからって言うけど、12メートルって厄介な高さ!でも獅子が我が子を谷底に的な挑戦に一応 亀トラの親父さんに相談してみたんや。重さも長さも クレーンも~では 5万でも足りない大変な事なのが解った。そう報告すると、それなら俺が建ててやる!と頑固ジジイ。貧乏性で効率良く何でも自分で作る親父の腕を信用しては いるものの 作業がチョット雑なのが少し不安なまま その日を待ちました。
 4月8日春らしい陽気の中、静岡から車を飛ばして来たジイジとバアバ。オーダーメイドの家紋入り鯉のぼり!サイズは4メートルになったけどポールは10メートル!ステンレスの3mm厚パイプを徐々に細くなる3連結!内径が合わない部分には塩ビパイプのスペーサーまで入ってガタつき防止してあった。ナイスなのは最下部のパイプ径を工事用の足場パイプに合わせてあり 自在クランプの回転軸を利用してポールが倒せてメンテナンス出来る事。50センチ掘った穴にポール用の穴の開いたコンクリートブロックを立てメインの基礎となる杭パイプを打ち込みます。左右に補助のポールを打ち直交クランプで連結。自在クランプに付けた10メートルのポール、ロープを引っ掛けて男2人でバッチリ立ちました!更に立てたポールを斜めパイプで補助を打ち完璧です。
 何なんだ?この適当そうで安上がりで完璧な仕事ぶり!いつも感動させられる頭脳にビビるんやけど~こんなに簡単なら買わなくてええやん!ちゃっちい市販のポール高いやんけ。と、安心感も含めて市販品を買わされるんやな~って おれらも買わそうとしたし。ジイジがポールを選んだり内径を計っている様子を想像すると、何か熱いものがこみあげるんやな~親父が野依人を抱っこしたり あやしたりもするけれど、もっと形で 物で 腕力で愛情を表したくなる男の不器用な性なのかな?
 おれは 親父に似てる所も多くて共感しやすいんやけど、あの歳で今でもこんな風にうわぁ~って 斬新なアイデアに魅了させてしまう 惚れ惚れさせるのって凄いよね。
 アイデアと言えば 都会では個性の競い合いとしてグローヴァルの要と思われてもてはやされているけど、今のおれには 何か気持ち悪い病気の様に感じるんや。ユニークだとか面白さって、知性のゆとり感覚で 頭のいい奴は面白い イコール 稼げる イコール モテる みたいなスライドイメージでか、ユニークと新しさに憧れてしまう時代なんでしょう。でもそれはお祭りばかりの都会での感覚で「根っこの無い造花のアイデアの花」みたいなんやな。ビジネス先攻のアイデア、特許世界の感覚や アートのコンセプチャルな新発見のパクりとオリジナルの意匠競争での「より早く発表」はじっくりやり続ける作品では無くアイデアに早くタイトルを命名して独占したい感じ。根っこのあるアイデアならば、コンセプトすら述べなくても何度も何度も作りたくなる物やし 本当に良いのか続けてみなければ発表するのは怖い。本来、経歴 信用で続けてなければ受け入れない筈なのだが、それだけ表面のピーアールに重きを置いた投げ手と 表面のオシャレなピーアールに弱い受け手が集合してる都会「口八丁とゲラ」なんやな~っと。説明しちゃうアイデアが多過ぎるって事かな。ファッションアイデア。副業や色々クリエイト出来るアピールの何でも屋だらけ。ペラペラオールマイティ。もっとユニークとかの事を忘れて普通に物事の判定をしようよ!刺激麻痺?そりゃ芸能人が良い映画も撮るし、蕎麦屋が美味いカレーうどんも出すけど。
 今、来週末の地元のお祭りイベントに出店するステンドグラス教室の準備で忙しいんや。ポーやんとは 何度も気球をモチーフに ぶら下がるステンドグラスを立体やら平面やらで作って来たんやけど、今回遂に 教室キットとして登場するんや!窓や車のミラーにぶら下がっていい感じの物って気球がぴったりでしょ!教室では色選びが楽しみのツボで気球の模様や色をじゃらじゃらとガラス選びするのが最高に楽しい時。あと他には、花びらを選ぶ花や、味やトッピングを選ぶケーキの素敵なキット。これもアイデアって呼ぶやろうけど、おれは呼ばない。真剣に奇をてらわずに喜ばれる事だけ、本当に良いと思うだけ。
 むずかしいバランスなんやろうけど何が前に出て来るかが問題で、都会では何か出る事を要求されもするやろうし、アイデアと便利の思想だって人類統一出来やしない。ガイアの夜明けでやっていた新興国へのアイデア秘密道具の投入もテロに見える。問題解決の必要な現場でのアイデアと、たいくつ退治にヒネリ出す消費ビジネスアイデアとの違いだって おれには説明出来ないけど 感じる何かの差が確実に有る!まあ今の時代ビジネスの為だから綺麗言いうなやと言うやろうけど。そして何かを失うはず。
 まだまだ親父の背中はデカいんだとカッコ良く見せつけて、野依人との触れ合いもあっさりと 夕方前に満足げに帰って行った。日帰り。親父にとって今回の目的使命をバッチリ建てただけで大満足な笑顔がまたナイス!施工業者か。わかりる気がするなぁ~おれが「車くらいのステンドグラスのランプつくりたい」って言った時も、「自分の作品の博物館つくりたい」って言った時もぴくりとも笑わずに真剣に「やったらいい」て言って協力してくれた。ああこんな人は独りしかいねぇなあ!おかしな人だ!大事にしたいし、まだまだ謎のアイデアのしくみを学びたいです。ひとつヒントが親父は数学に強いんやね、世の中の全ては幾何学と数学やと聞くから、それかもな?おれ もっと数学やっとくべきやったわ~
 ポールを高めにしたのも鯉を4メートルにしたのも大成功で、毎日元気に泳ぎまくっている鯉のぼり!眺めるのは楽しくて、近所でも評判やで。朝晩上げ下げは おれの仕事!天気を気にしてるわ。本当にありがとう!

爺婆にお礼に唄ったこいのぼりの歌。最近流行っています。

 のいとのこいのぼり 詩.曲/ぽーやん きーくん

 のーいとーのたーめにー こーいのーぼーりー
 じーっちゃんはりきり でーかーいーやつー
 きんたろうがのってる すーごいーやーつー
 のーいとーのひーだよー こーどもーのひー

音階 
 ミードミードラーミドー ラードドーラーソー
 ラーッドーラーソソミミ レーファーミーレドー
 レレレレレレドレミソ ラードドーラーソー
 ドーラドーラソーミソー ソーソラーシドー










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