スプリアス領域における、J3E電波の不要発射測定の準備等について自分用メモとして残しておきます。
不要発射の測定のうち、A1Aは簡単ですが、準備が面倒だったのはJ3Eです。何故かと言いますと、J3Eは疑似音声を使うのが総務省令等で決まっている訳ですが、普段J3E電波は発射しない(マイクも取付けてない)ので、音源の入手と入力方法をどうしようかと考えていて後回しになってしまいました。
↑画像は、9/22にデータ取りをしている最中のもの。
疑似音声発生器(装置)は国産だと菊水やアンリツが製造・販売しているようですが、アマチュアが簡単に購入できるような価格ではありませんし、頻繁に使うものでもないので購入は不要でしょう。
自作としては、かつて雑誌でソフトウェアによる音声ファイル作製や、週刊BEACONでPSoCと呼ばれるデバイスを使った工作記事、個人でITU-T G227キットを頒布されてる方がいましたが、今となっては入手できません。ただ、CQ出版社はネット上で疑似音声のファイルを今でも公開してます。
しかし、現代のインターネットは本当に便利です。今はオンラインで音声ファイルを無料で作ってくれますので、ここから30分連続の疑似音声ファイルを作りました。
後は、この音源をどうやってリグに入力するかです。USBIF4CW Gen.3等のI/Fをお持ちであれば簡単なことですが、当局のように今までJ3Eやデジタル通信と縁がなかった局は、リグに直接入力しないといけません。
IC-7610付属マイクのインピーダンスは600Ωですが、PCのスピーカーって8Ω前後なので変換が必要と思われます。(ACCのMOD端子の入力インピーダンスが10kΩとなっているのが解せませんが。)
また、マイクコネクタかACCコネクタ(DIN)のはんだ付けが必要なので、面倒だったというのが本音です。
そこで、CTESTWINの音声送出機能を使わせてもらうことにしたら、疑似音声はUSB経由で簡単に7610に入力することができました。(ただし7610の設定を少し変更する必要がありますし、何故かVOXも使えませんでした。なので、下の画像のとおりVOXはOFFにして、手動で送信してました。Hi)
上の画像は、疑似音声入力中のオーディオスコープ画面です。音声帯域全体にわたって変調がかかっているのが分かります。
ただし、疑似音声は「正弦波の1,500Hzで空中線電力が飽和レベルの80%程度となる変調入力電圧と同じ値とする。」必要があるのですが、事前の設定が面倒なので、今回はエイヤでALCが半分くらいまで振れる電圧にしました。←超いい加減ですぅ。
※不要発射の値が、無線設備規則に適合しているとして、総務省が公開しているリニアアンプを使用する場合は、そもそも自分でスプリアスの値なんぞ測る必要はないのかもしれませんし、総通局に測定結果を事前データとして提出する必要も無い(総通局からの変更許可書に付いてきたデータ作成要領を読む限りの話です。)ようですが、今回は「参考」として東海総通局にデータを提出する予定です。