気にしないなんて言っているが、この神経質なぼっこし大工親父が冷却水が、たかが数滴であれ、気にしないでいられる訳が無い。今回ピストンリング交換やウォータポンプのインペラシャフトのオイルシール、フロントフォークのオイルシール交換をやったがほぼ、初期の目的は達成したが、何故か冷却水がクランクケース下部のナットの頭から、走っている時は不明だが、車庫に一晩置くと、多くて数滴、少ないと2,3滴漏れているので、どう見てもボルトを伝わってクランクケース内部から出ているように見えるのでナット付近にパテを塗ったりしてみるのだが止まらない。
本日も諦め切れずにナットの頭にパテを塗ったり、クランクケース上部の油汚れをウェスで拭いたりしていると、夕方の西日の明さでさっき拭いたばかりの場所に緑色の冷却水が見えるではないか?なんとその場所はシリンダの冷却水のジャケットから出てクランクケースの内側と外側を貫通してウォータポンプのインペラに行くパイプ付近から染み出してクランクケース上部を伝って中央部に空洞があって地面が見える部分がありその空洞を伝って最終的にいつも見ているナットの頭に到達して水滴となって落ちていたと思われる。
パーツリスト21のアルミパイプにエンジン側から来たゴムホースが入り、そのアルミパイプに溝が切ってありそこに22のオーリングが入ってその部分がクランクケース外側にある水を送り出すインペラ部分に差し込まれているはずなのだが、なんと、そのオーリングが見当たらないのだ。今回そのオーリングは一旦分解したので新品を使ったのだが、水漏れ防止の為に液体パッキンを塗布したのだが、どうも組む時にオーリングが液体パッキンの成分が影響したのか少し伸びてしまい変な感じになったのは知っていたのだがまあ液体パッキンを大目に塗ってむりやり差し込んだのだが、どうもそれがいけなかったらしく、溶けて無くなったのか緩んで脱落してインペラあたりに巻き込んでしまったのかインペラ部を分解しないと判らないが破片は少しあった。侮るなかれ79円の輪ゴム(オーリング)だった。
結局冷却水を抜いてエンジンオイルも抜いて右側クランクケースを外す事になったが、せっかく新品にしたガスケットも紙製らしく所どころ切れてしまった。又ガスケットを新品注文もしたくないので何とか修正修理して使おうかと思っているし、問題のオーリングは古いリングも保管してあったので今度は液体パッキンを塗ったりしないで入れれば大丈夫のような気がする。今日はここまでにして、今晩は部屋でガスケットの修理の予定。何とか明かりが見えて来たかな?
しっかり締まっているボルトのネジ穴を伝って冷却水が漏れるなんて事は無いのに、そこが素人の浅はかさで、それに今回ウォータポンプのオイルシールを交換してエンジンオイルに冷却水が混入するのを修理したのにクランクケースから冷却水が出てくる訳が無いのだ。判ってみれば納得の事件でした。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」かな。