以前、公的機関で依頼され、多くの中小企業の経営者、管理職等の面談を実施してきました。
その際、「社員のモチベーションが上がらない」との相談を多く受けました。
私としては全社員のモチベーションを一律に上げ、維持していくことは不可能だと思っています。
なぜなら、モチベーションは様々な要因で下がり、会社とは直接関係ない理由で下がることもあるからです。
会社として、社員全員のモチベーション低下の理由を個々に把握し、対応していくことは現実的ではありません。
経営者、管理職等はモチベーションを上げることより、モチベーションを維持することに意識を向けることが重要だと考えています。
元気のない会社に限って、「社員のモチベーションが上がらない」との話をする企業経営者、管理職等が多いですが、
相談される企業は以下の共通点があることに気づきました。
1.会社・組織全体にネガティブな感情、思考が蔓延している
2.相談される方がモチベーションとは何か。さらにモチベーションが上がっていない理由を真剣に考えていない
3.モチベーションが上がっていない1つの要因が経営者、管理職等経営幹部だということに気づいていない
職場が活性化され、活き活きしている企業は、モチベーションをどうすべきかなどと、第三者に話をすることはありません。
職場が活性化されていない企業ほど、モチベーションの話が多く出ます。病気同様、ネガティブな感情、思考が蔓延している組織はそれが伝染していきます。
以前、私は、ある企業で、人事制度のコンサルティングに携わりましたが、制度変更にあたって社員ヒアリングを実施した結果、
経営者、管理職等への不満、職場全体の不満が社内に蔓延していたことに大変驚きました。
離職者も多く、まさにネガティブな感情、思考が蔓延し、社内全体のモチベーションは低下していました。
幸せと感じる人の周りにはポジティブ感情、思考の人が集まります。一方、不幸せに感じる人の周りにはネガティブ感情、思考を持った人が集まります。
今までポジティブ感情、思考が強かった人でもネガティブな環境に染まってしまうことは多々あります。
また、相談される方の特徴として、モチベーションとは何かを理解せずに、第三者に何げなく、モチベーションに関する不満、相談をしていることも良くあります。
モチベーション自体、非常に抽象的な言葉であり、一般的には「動機」、「意欲」、「やる気」などの意味となりますが、
人により「動機」、「意欲」、「やる気」などは様々であり、これらは「身体的」「精神的」なものに左右されます。
要因は「身体的・精神的な病気」「会社との関係」「上司と部下の関係」「他者との関係」「家族との関係」など、
様々な理由があり、一人ひとりの原因を把握することは非常に困難なものとなります。さらにモチベーションは絶えず、上がったり、下がったりします。
極端にいえば、時間ごとにモチベーションは変化します。
一般的に高いモチベーションは、長時間維持することは難しく、低いモチベーションは、長時間、継続する可能性があります。
モチベーションは、個人の内面、心の問題であり、様々な要因、変化があるということです。
また、テンションの高い人、気合いが入っている人が、モチベーションが高い人とは限りません。
例えば、気合いを入れて売り上げを伸ばそうと思っていても売り上げを伸ばす方法を理解していない人は、テンションが高くてもモチベーションは低くなります。
また、テンションが低くても内面に秘めた気持ちが強い人は、モチベーションが高く、このようなタイプの人も多くいます。
よってモチベーションのアップ、ダウンは意識していないと他者から見えないこともあります。
このようにモチベーションとは何かを理解せずに、モチベーションが上がっていない理由について、自身が分析もせず、「モチベーションが上がらない」と嘆いています。
モチベーションで大切なことは、低くなっている共通の理由、ネガティブ要因等について具体的に考えていくことが必要です。
例えば、全社員対象としたヒアリングや周りの社員との面談、カウンセリング等、さらにはストレスチェック制度等で組織の問題点を把握することです。
そうすることにより、会社、組織の問題点が見えてくるはずです。
結果、社内でモチベーションが上がっていない要因が経営者、管理職等経営幹部であることは結構、多いのではないでしょうか。
例えば、会社への忠誠心が高い者、異常にテンションが高い者、完璧主義者、仕事以外の生きがいがない者、仕事中毒、自信家であり、
自分の意見が全て正しいと思っている者、声が大きくパワハラ的な行為が疑われる者など、これらに該当する経営者・管理職等であれば、周りの人のモチベーションを下げている可能性があります。
プレーヤーとしては素晴らしいが、マネージメントが出来ない経営者、管理職等は多くいます。
自分自身が周りの者に悪影響を及ぼしているのではないかと、意識し、会社、組織のトップとして、
周りの者に配慮し、自身の業務の考え方、マネージメントのあり方について再考していかなければなりません。
会社の方向性が明確でなく、何をすれば良いのか、分からない組織では、組織全体のモチベーションは低く、高いモチベーションを持った者でもモチベーションは下がります。
部下のマネージメントに携わる経営者・管理職等は低くなっている共通の事項、ネガティブ要因等を把握し、改善し、ネガティブ要因等をなくすように努めなければなりません。
また、個々の部下等に対しては、個別にモチベーションに配慮して業務を実施していかなければなりません。
他者を理解し、他者から映る自己を意識する必要があります。特に大事なのが、誰もが持っている「承認欲求」を満足させてあげることが重要です。
部下のモチベーションに関する要因は人それぞれ、様々です。状況に適した評価、認知をしてあげることが必要となります。
部下のモチベーションをあげていくことは大変です。職場、部下のモチベーションを一律に上げ、維持していくことは素晴らしい事ですが、現実は非常に難しい事です。
せめて現在のモチベーションを維持できるよう、声かけ、挨拶、さらには個別に対応した丁寧なコミュニケーションを経営者・管理職等は実施すべきです。
押し付けでなく、伸び伸びと業務ができる職場環境づくり、横、斜めの人間関係づくりが大切です。
4月、人事異動の季節です。
新たなメンバーで業務を実施するにあたり、マネージメントに携わる経営者・管理職等はネガティブな感情、思考を持った人を出さず、
伝染を防ぎ、個々のモチベーションをどのように長く、維持させるか、良く考えていただきたいものです。
最後までお読みいただき、有難うございました。
伊藤経営労務コンサルタント事務所 ito-hiko@mua.biglobe.ne.jp
その際、「社員のモチベーションが上がらない」との相談を多く受けました。
私としては全社員のモチベーションを一律に上げ、維持していくことは不可能だと思っています。
なぜなら、モチベーションは様々な要因で下がり、会社とは直接関係ない理由で下がることもあるからです。
会社として、社員全員のモチベーション低下の理由を個々に把握し、対応していくことは現実的ではありません。
経営者、管理職等はモチベーションを上げることより、モチベーションを維持することに意識を向けることが重要だと考えています。
元気のない会社に限って、「社員のモチベーションが上がらない」との話をする企業経営者、管理職等が多いですが、
相談される企業は以下の共通点があることに気づきました。
1.会社・組織全体にネガティブな感情、思考が蔓延している
2.相談される方がモチベーションとは何か。さらにモチベーションが上がっていない理由を真剣に考えていない
3.モチベーションが上がっていない1つの要因が経営者、管理職等経営幹部だということに気づいていない
職場が活性化され、活き活きしている企業は、モチベーションをどうすべきかなどと、第三者に話をすることはありません。
職場が活性化されていない企業ほど、モチベーションの話が多く出ます。病気同様、ネガティブな感情、思考が蔓延している組織はそれが伝染していきます。
以前、私は、ある企業で、人事制度のコンサルティングに携わりましたが、制度変更にあたって社員ヒアリングを実施した結果、
経営者、管理職等への不満、職場全体の不満が社内に蔓延していたことに大変驚きました。
離職者も多く、まさにネガティブな感情、思考が蔓延し、社内全体のモチベーションは低下していました。
幸せと感じる人の周りにはポジティブ感情、思考の人が集まります。一方、不幸せに感じる人の周りにはネガティブ感情、思考を持った人が集まります。
今までポジティブ感情、思考が強かった人でもネガティブな環境に染まってしまうことは多々あります。
また、相談される方の特徴として、モチベーションとは何かを理解せずに、第三者に何げなく、モチベーションに関する不満、相談をしていることも良くあります。
モチベーション自体、非常に抽象的な言葉であり、一般的には「動機」、「意欲」、「やる気」などの意味となりますが、
人により「動機」、「意欲」、「やる気」などは様々であり、これらは「身体的」「精神的」なものに左右されます。
要因は「身体的・精神的な病気」「会社との関係」「上司と部下の関係」「他者との関係」「家族との関係」など、
様々な理由があり、一人ひとりの原因を把握することは非常に困難なものとなります。さらにモチベーションは絶えず、上がったり、下がったりします。
極端にいえば、時間ごとにモチベーションは変化します。
一般的に高いモチベーションは、長時間維持することは難しく、低いモチベーションは、長時間、継続する可能性があります。
モチベーションは、個人の内面、心の問題であり、様々な要因、変化があるということです。
また、テンションの高い人、気合いが入っている人が、モチベーションが高い人とは限りません。
例えば、気合いを入れて売り上げを伸ばそうと思っていても売り上げを伸ばす方法を理解していない人は、テンションが高くてもモチベーションは低くなります。
また、テンションが低くても内面に秘めた気持ちが強い人は、モチベーションが高く、このようなタイプの人も多くいます。
よってモチベーションのアップ、ダウンは意識していないと他者から見えないこともあります。
このようにモチベーションとは何かを理解せずに、モチベーションが上がっていない理由について、自身が分析もせず、「モチベーションが上がらない」と嘆いています。
モチベーションで大切なことは、低くなっている共通の理由、ネガティブ要因等について具体的に考えていくことが必要です。
例えば、全社員対象としたヒアリングや周りの社員との面談、カウンセリング等、さらにはストレスチェック制度等で組織の問題点を把握することです。
そうすることにより、会社、組織の問題点が見えてくるはずです。
結果、社内でモチベーションが上がっていない要因が経営者、管理職等経営幹部であることは結構、多いのではないでしょうか。
例えば、会社への忠誠心が高い者、異常にテンションが高い者、完璧主義者、仕事以外の生きがいがない者、仕事中毒、自信家であり、
自分の意見が全て正しいと思っている者、声が大きくパワハラ的な行為が疑われる者など、これらに該当する経営者・管理職等であれば、周りの人のモチベーションを下げている可能性があります。
プレーヤーとしては素晴らしいが、マネージメントが出来ない経営者、管理職等は多くいます。
自分自身が周りの者に悪影響を及ぼしているのではないかと、意識し、会社、組織のトップとして、
周りの者に配慮し、自身の業務の考え方、マネージメントのあり方について再考していかなければなりません。
会社の方向性が明確でなく、何をすれば良いのか、分からない組織では、組織全体のモチベーションは低く、高いモチベーションを持った者でもモチベーションは下がります。
部下のマネージメントに携わる経営者・管理職等は低くなっている共通の事項、ネガティブ要因等を把握し、改善し、ネガティブ要因等をなくすように努めなければなりません。
また、個々の部下等に対しては、個別にモチベーションに配慮して業務を実施していかなければなりません。
他者を理解し、他者から映る自己を意識する必要があります。特に大事なのが、誰もが持っている「承認欲求」を満足させてあげることが重要です。
部下のモチベーションに関する要因は人それぞれ、様々です。状況に適した評価、認知をしてあげることが必要となります。
部下のモチベーションをあげていくことは大変です。職場、部下のモチベーションを一律に上げ、維持していくことは素晴らしい事ですが、現実は非常に難しい事です。
せめて現在のモチベーションを維持できるよう、声かけ、挨拶、さらには個別に対応した丁寧なコミュニケーションを経営者・管理職等は実施すべきです。
押し付けでなく、伸び伸びと業務ができる職場環境づくり、横、斜めの人間関係づくりが大切です。
4月、人事異動の季節です。
新たなメンバーで業務を実施するにあたり、マネージメントに携わる経営者・管理職等はネガティブな感情、思考を持った人を出さず、
伝染を防ぎ、個々のモチベーションをどのように長く、維持させるか、良く考えていただきたいものです。
最後までお読みいただき、有難うございました。
伊藤経営労務コンサルタント事務所 ito-hiko@mua.biglobe.ne.jp
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます