いつも私が半ノラの写真を撮りに行く嵯峨沢に2,3日前に出掛けたら2,30匹のサルが出没していました。
2,30匹とはあまりにも大雑把な数の数え方です。10匹の幅があります。これは心理的には30匹のサルの大集団に感じましたが、実際には数える余裕がなかったので20匹であったのかも知れません。
常日頃サルに出会うことを熱望していたくらいですからまさにグッドチャンス! 長年長野の地獄谷の温泉猿を撮りに行きたいと思っていました。 アクセスにバスを降りてから30分徒歩で・・・とあるので断念!
それでも諦めずに毎年クラブツーリズムの撮影の旅に申し込んでは「やっぱり無理だ!」と思ってはキャンセルの連続です。
図書室から「サル学の現在」平凡社出版、立花隆氏の分厚い本を借りてきたところです。
最初 立花氏がサルの研究をしていたのかと思ったのですが、京大等の名だたるサル研究者とのインタビューや対談などで構成されています。
実際には専門家に質問形式で書かれているほうがわかりやすくとても参考になります。
分厚い本なのでまだ完読はしておりませんがそれでも目から鱗が落ちる思いでした。
「ボスの指示によってサルは行動する」と思い込んでいました。
サル類といっても人に近いゴリラやチンパンジー、私が伊豆のシャボテン公園などで撮ってくる進化をしていないキツネザルの種類では行動パターンも違います。
完読していないから正確さに欠けますが、オスのボスザルは見かけ上はボスとして君臨していても実際の群れの行動はメスが支配しているのだとか。
移動でも採食でも群れの行動はメスが中心(人間社会もその傾向が・・・・)、オスはそれについて歩いているだけなのだそうです。
ボスザル(アルファメイル)のポジションというか特権は群れの中心のメス集団の中にズカズカと入っていける。そしてグルーミングをやれとメスに高圧的に要求が出来るという点なのだそうです。
私だけでなくサルの専門家もボスの権威を信じていた人は多いのでは? それとも私だけカナ?
本の中にはニホンザルの生息地として湯河原の名も出ていました。「サル学の現在」が出版されたのは1991年です。 もう20年近くも私は先入観念でサルを見ていたことになります。