京のにちじょうさはん ごこう

京都在住19年目の浜っ子の日記。其の弐。

五山送り火・護摩木受け付け情報

2006年07月31日 | 催し物情報


8月16日の五山送り火の火床でたく「護摩木の志納受け付け」の詳細をお知らせします。

大文字  15日午後0時~8時 16日午前6時~午後3時
     左京区銀閣寺門前。
船形   5日~16日の午前8時~午後4時(16日は午前10時まで)
     北区西方寺門前。
左大文字 15日午前9時~午後3時 16日午前7時~午後2時
     北区金閣寺門前。
鳥居形  13日~16日 午前10時~午後4時(16日は午前9時~午後2時)
     右京区仏野念仏寺駐車場。
*妙法ではおこないません。

だいたい1本300円~400円です。
護摩木に無病息災などのお願いごととお名前を書いて奉納いたします。

私は毎年銀閣寺の門前まで参りまして、護摩木を奉納させていただいております。夜の8時からはここから静かに手を合わせて送り火を拝見させていただいています。
みなさんも、今年の送り火は、お昼間に護摩木をご奉納されて、夜にはご自分の護摩木をご奉納になった送り火を拝見いたしませんか。

夏はゼリー

2006年07月30日 | いとしのものたち


きょうの京都はまさに夏の空。蝉が一生懸命にないております。
大文字も、久しぶりにくっきりはっきり見えております。

さて先週の「甘いもん節制週間」も終わり(勝手にやっておりました)、本日解禁のあかしとしまして、御所西・菓楽里さんのぶどうのゼリーをいただきました。
食欲が若干低下するこの季節、フルーツ系のスイーツがいいですね。
特に、フルーツのゼリーは大好きです。
ふるふる~(爆)。

でも、しばらく甘いものを控えていると、このひと品だけで「十分」と思うようになりますね。あれだけ食べていた一週間前は、いったいなんだったのでしょうか。自分が恐ろしい(汗)。

宇治田原町の秋のイベント情報 速報

2006年07月30日 | 催し物情報


少し早めの秋の催しの速報です。

☆宇治田原町町制施行五十周年記念行事特別講演
講師 遠州流家元小堀宗実氏
演題 未定
日時 10月14日 11時半~(予定)
会場 宇治田原町総合文化センターさざんかホール
入場 無料

☆宇治田原町「お茶パーティー」
日程 10月14日・15日
会場 宇治田原町総合文化センター
内容 宇治田原焼の特別企画展 お茶コーナーなど。 
入場 無料

問合せ先 宇治田原町役場総務課 0774-88-6631

また間近になりましたら、詳細をお知らせいたしますね。
画像は、宇治田原の自然仕立ての在来・無農薬の茶園です。


知恩院の茶所

2006年07月29日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


元治元年(1864)刊行の『花洛名勝図会』で「近年此茶亭を創建有て、結構他の及ぶ所にあらず」と紹介されていた「知恩院本堂前茶所」。
ここに描かれた、ふた抱えはあろうかという大きい茶釜は、境内の休憩所に現存していますよ。
いまはもう使われることのない茶釜は、存在感があるものの、どこかひっそりとしたたたずまいで、休憩所の真ん中に鎮座しています。
手前の紙コップの茶は、現在の接待茶です。機械でセルフのお煎茶ですけど。

喫茶文化のウエーブ

2006年07月28日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


以下お茶の素人のたわごとです(笑)。

9世紀のはじめ、中国の唐の喫茶文化を受容し(煮出し茶のご先祖)、
12世紀の最末期ごろ、宋の喫茶文化を受容し(抹茶のご先祖)、
17世紀に明の喫茶文化を受容し(煎茶のご先祖)、
と、大雑把に言って400年ごとに、中国からの新しい喫茶文化を受容してきた我が国の喫茶文化史。
最後の明の喫茶文化を受容してから、だいたい400年後の21世紀の今日、新しい喫茶文化をどこからか受容しても不思議ではないし、
そろそろその必要性があるかもしれませんね。

というお話をある茶業者のかたにお話をしたことがあります。
(「まさか第四の喫茶文化がペットボトルじゃないだろうね」といわれましたが…。)
最後に将来された17世紀の明の喫茶文化が、煎茶のご先祖です。
その煎茶も、最初は「唐茶」(からちゃ)、つまり中国茶といわれていました。
それがいまではすっかり煎茶といえば「日本茶」の代表格ですよね(笑)。
ですから、仮にいま「中国茶」といわれているものの製法を、我が国が取り入れたとしても、日本風にアレンジされて、数百年後にはそれも「日本茶」といわれているかもしれません。
もしかしたら、その喫茶文化はとっくに我が国にもたらされているかもしれません。でも重要なのはそれを「受容」するかどうか(その栽培法や製茶法でお茶をつくってみるかどうか)ではなのではないでしょうか。

そんなことをちょこっと思い返したのも、先日静岡のゆうさんに頂いた和歌山の白茶「白露」の甘いお味に驚いたからでした。
このお茶は、2004年と2005年のOーCHAフロンティアコンテストの金賞を受賞されたものです。
まだこの白茶の製法を伺っていませんので、果たして中国茶の白茶と同じかどうかまでは存じませんが…。

ほかにも一晩置いて萎凋させた在来の煎茶もいただきました。
いまの日本茶の世界では、萎凋させるのは基本的にはNGだそうですが(品評会の関係で)、もしかしたらその「基準」さえも、いずれは変わって行くかもしれないなあと、お茶の素人であるもちやは思ったりもしたのでした。

あ、新しいお茶が出来たとしても、いままでのお茶がなくなるわけではないと思います。文化が重層化するだけだと思います。
品評会で新部門が設立されたりして。(たわごとたわごと)

祇園祭とお茶

2006年07月27日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


京都新聞朝刊で、このところ日興コーディアル証券の京都支店が京都新聞社の「祇園祭支援キャンペーン」協賛企画として、支店長さんと祇園祭に深く関わる方たがとの対談を載せてはります。

少し前には、今年のお稚児さんのお祖母様にあたる「本家八つ橋西尾」さんの社長さんがお出になっていて、西尾さんのご先祖様が、熊野神社から、聖護院、黒谷金戒光明寺に至る参詣道沿いの白餅を売る茶屋をなさっていたことなど、かなり興味深いお話が載っていました。
(画像は、節分の時に西尾さんが熊野神社境内にお出しになる接待茶屋を知らせる看板です。茶屋では、八つ橋とお茶がいただけます。もちろんお接待なので無料です。)

きょうは数年前に息子さんがお稚児さんをおつとめになった上七軒の「老松」の太田社長さんがお出になっていました。
特に太田さんの息子さんがお稚児さんをおつとめになった折に再興された「松原中之町祭事」について触れておられましたので、その部分を抜粋させていただきます。


松原通中之町の理髪店内にある一里塚へ神酒神饌を献じます。神事の後、水立ての薄茶をいただくのですが、大きな土瓶に水と抹茶を入れ、手でかき混ぜて振舞います。


この水で点てる「松原中之町祭事」の存在については、すでにジャイ子さんから伺っていましたが、土瓶に水と抹茶を入れて茶筅ではなく手でかき混ぜることには驚きました。

なお、水で抹茶を点てるという事例は、同じ叡山系の神社の祭礼の中でもみられます。(この場合には茶筅を使います)
祇園社(八坂神社)のお茶といえば、煮出し茶(煎じ茶)の事例が多いのですが、このように少し変わった(?)抹茶の事例もあるなど、宗教儀礼の中には、重層的なお茶の文化が組み込まれている可能性があることを、我々は見落としてはいけないかと思います。


お茶のご縁

2006年07月26日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


このブログを通じてご縁が出来ました静岡在住「マニアなお茶時間」のゆうさま
拙稿を送らせていただいたお返しにと、ご覧のような様々な静岡のお茶と和歌山のお茶を頂戴しました。
まるで「海老で鯛」の例えのようで(笑)、恐縮です。
だって、香駿・藤かおりといった香りのよい注目の品種茶や、うわさの白茶「白露」、深蒸し、それに萎凋がかかったお茶など、めちゃめちゃ嬉しいラインナップでございましたために、わたくし少々興奮気味でこれを書いております。
正直、ひとりでいただくのがもったいないので、お茶の味のわかる友人といただきたいと存じます。

なお、お手紙には「食べ過ぎないように、して下さいね!」とのお優しいお言葉も。
ごもっともでございまする~。(爆)

ゆうさま、本当にありがとうございました。

回顧と展望

2006年07月26日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


午前中、用事の合間をぬい、岡崎の府立図書館へ行って、去年出たお茶に関わる論文を二本ばかりコピーして参りました。
思うところは山ほどございましたが、これは全部勉強へのエネルギーへと転換させようっと。


『扇のなかの中世都市』

2006年07月25日 | ミーハーがつくる喫茶文化史


北大路ビブレの本屋さんを覗いて見ましたら、欲しかった泉万里氏の『扇のなかの中世都市』(大阪大学出版会 2006年)が京都本コーナーで平積みになっていました。
京都光円寺所蔵「月次風俗図扇面流し屏風」を紹介されたものです。
16世紀の京都を知る資料としてとても貴重です。
もちろん購入させていただきました。
絵画資料を見ることは楽しく、たとえば祇園祭の山鉾巡行や神輿渡御の場面では、みんな「扇」ではなく「団扇」をもっていることに気がついたり。
あとのことは、恐れ入りますが、お察しくださいませ(笑)。