京のにちじょうさはん ごこう

京都在住19年目の浜っ子の日記。其の弐。

きょうの紅葉  拾翠亭

2007年11月24日 | 京のつれづれ
きのう、行き帰りのJR奈良線の京都―東福寺間も、京都駅も、
渋谷が引っ越してきたのかと思うほどすごい人でした。
きょうも朝からたくさんのかたが、
紅葉の名所におみあしをお運びのことと存じます。

室町通出水の山田松香木店さんへのおつかいの帰りに、








京都御所の西南にある、拾翠亭に参りました。








まだ早い時間だったので、どなたもおいでにならず。


















いつかここで、何がしかの会が出来たらいいなあと思いました。

最高のご馳走

2007年11月23日 | ミーハーがつくる喫茶文化史
南山城は、実に豊かです。
JR奈良線の車窓から、風景をみていると、いつもそう思います。
思えば、20代後半ごろから、なにかとご縁があるこの地域には、
余り知られていない素敵な場所がまだまだございますね。

木津駅でのりかえて、加茂駅で下車。
ここから車でひとやま越えて、京都最大のお茶の生産地・和束(わづか)町へ参りました。
このあたりは、京都府でも最南部の地域で、少し南へゆけば奈良県であり、少し西へゆけば三重県であり、少し北へゆけば滋賀県というところです。
京都市内よりむしろこれらの地域と近い文化圏にあるのです。

和束町は、宇治茶の地域ブランド「和束茶」の産地で、日本だけではなく、世界にむけても売りだそうとがんばってらっしゃいます。京都府の50パーセントの生産量を占める和束なので、ノンブレンドの荒茶などもまま購入できます
和束茶普及親善大使のMさまのおさそいで、「第一回和束茶まつり」にお邪魔させていただきました。







最初に、和束青少年山の家内でおこなわれたいた「おいしいお茶のいれかた講座」へ。
玉露と煎茶とが選べるのですが、煎茶が関西品評会入賞茶の荒茶と聞いて、そちらのほうにしました。







渋みはあくまで軽く、うまみがまさっております。
しかも5煎目まで淹れたのですが、その茶葉の力がおとろえませんでした。
おみやげに、この煎茶一回分もついてました。これはうれしいです。








そのあと、物産広場におりていったら、運よくおぶぶ茶苑さんのまっちゃんに会えました。おひさしぶりです。
それで、まっちゃんには、急遽和束のスペシャルな場所につれていってもらいました。






まずは、おぶぶ茶苑さんの事務所。
まっちゃんは、この窓から毎日お茶園をみながら仕事をされてるんですねえ。
(わたくしの場合は、大文字だけど。)





事務所の壁一面に商品のお茶が。
ここから全国のみなさまのみもとへゆくのね。







農協でもイベントをしていたので寄り道し、一服150円で、以前Mさんにいただいたことのある松井さんの抹茶をいただきました。
お菓子はあまくておいしい焼き芋!!ほんまおいしかったです。

そのあと、すんごい道を車で登りますと、







このスペシャルな風景がまっていました。
すごい、この風景は最高のご馳走です。









むこうの山も茶園がいっぱい。










一歩ふみだせば、この急斜面も一面茶園でした。
すごい、ここで作業をするんですねえ。
ほんまにお忙しいなか、ご案内いただきまして、ありがとうございました。

また会場にもどりまして、それからは茶香服をしたり、







看板息子?おぶぶ茶苑さんのあっきーを撮ったり(爆)








「ホットプレート製茶体験」もしました。
テーブルについてくださったのは、有名な宇治茶師さん(問屋さんでもあり小売りでもあり)にお茶を納めてられる茶農家さん(生産者)さんでした。
30分ぐらいつくりながら、いろいろたのしくお話をさせていただきました。
これは、最後の乾燥をしているところです。
家に帰ってすぐにいただきましたが、ちょっと釜炒りっぽい香りがしまして、それなりにおいしかったです。(いまも部屋にいい香りがしてます)







どこまでも茶畑が広がる和束町。
きょう、この光景には、ほんとうに癒されました。
和束町の素晴らしさを、もっとみなさんに知っていただければ、と思いました。

茶香服(ちゃかぶき)会と銀閣寺道の美味しいお店

2007年11月16日 | ミーハーがつくる喫茶文化史
茶香服(ちゃかぶき)

もとは「闘茶」(とうちゃ)・「茶寄合」(ちゃよりあい)・「茶合せ」などともいい、鎌倉時代末期からみられるようになった、お茶を飲み比べするお遊びです。
中国の宋の影響があるとみられています。
南北朝時代には、大流行しまして、最初は「本非茶」という「本」(本所)=栂尾高山寺と「非」=栂尾茶以外の産地の茶を飲み比べるというものでしたが、徐々に複雑化し、「四種茶」など種類を増やして飲み比べるようになります。
祇園社の執行(しぎょう)・顕詮は、一晩で百度これを行い、眠ることができなかったと、その熱中振りを日記に残しております。(そりゃ寝ることができませんわ)
ひとびとが熱中をした理由のひとつに、この勝負に「懸物」をしたことがあげられます。まあ、景品がかかると、ひとはエキサイトしますわよねえ。
さてこのあと、たいがいの本では、闘茶は廃れたと書いてありますが、そんなことはございません。史料を見ますと、中世を通じて結構みなさん自ら好んで闘茶をなさっております。
ただ、戦国時代の後半になりますと栂尾は衰微しますので、闘茶で使われる茶が宇治茶などとなり、しかも宇治の有名茶園同士(しかも濃茶)の茶を飲み比べるというケースもみられるようになります。
さて江戸時代でも闘茶は綿々と続きまして、中期ごろには茶の湯の七事式にも「茶かぶき」として組み込まれました。
また江戸中期には煎茶、後期には玉露が発明されたことによって、煎茶や玉露を使った「茶歌舞伎(香服)」も行われるようになり、今日に続いております。
                           (以上文責・もちや)









前置きが長くなりましたが、きょうは光泉洞さんのお二階で、宇治小倉の吉田銘茶園さんの仕切りで行われた茶香服会に参加させていただきました。
光泉洞さん、吉田さんがお教室を持ってらっしゃる京都リビングエフエムカルチャー倶楽部のみなさまや、お客様方とご一緒にさせていただきました。
五種類のお茶(玉露 かぶせ 上煎茶 煎茶 玄米茶)を、一律高温で淹れて飲み比べるというものでした。
満点が「皆点」、0点が「ちょっと」と申します。京都らしいいいかたですよね。
三回やりましたが、皆点・皆点・3点でした。
最後は考えすぎて、煎茶を間違えてしまいました(汗)。
でも楽しくて、顕詮さんが熱中しはったわけがわかりますう。








トップ賞の賞状です。ふふふ。
おみやにいただいた、金平糖やすはまが美味しかったです。







これはご一緒したくまちゃんの自己採点表。
くまちゃんらしくて、かわいらしいし。
「やっぱりわからへん」「やってもーたー」というところなどは、同感です(笑)。
ほんまに、いろんなお茶を飲んでいると、だんだん分からんようになってくるんですよ。

光泉洞さん、吉田さん、くまちゃん、ほんまに楽しい会に参加させていただきまして、ありがとうございました。








それから私は、お友達と銀閣寺道の住宅街にある「Cafe Potiron(カフェ・ポティロン)」さんにランチに参りました。(お店の場所などの紹介記事はこちら
こちらは、この夏オープンされたばかりのお店で、とにかくパンが美味しいおみせとのこと。
ご自慢のパンの盛り合わせ付きのランチセットをオーダーしました。








とにかく「百聞は一食にしかず」、パンもフードもどれも美味しいです。
いただいている途中から、お友達と「またこよなあ」って申しておりました。








余りにおいしそうにいただいていたためか、パンのおかわりも出していただきました。これも美味しかったあ。
パン好きにはたまらないお店です。





すっかりお腹いっぱいの私たちは、勢い歩いて吉田山を茂庵経由(しかし寄らず)で越えて行き、京大の時計台でお買い物をし、さらに歩き続けて







出町のせいはんさんでお茶をしました(笑)。
さすがに私はわらびもちで控えめに。










お元気なお友達は、あんみつを。

きょうは、よく笑い、よくいただき、よく歩きました。
あー、久々に、すっきりしました(爆)。








きょうのおみや
カフェ・ポティロンさんの抹茶大納言など、
京大で購入した「なめてかかれば挫折知らず 京大飴抹茶」(爆)、大学所蔵のシーボルトコレクションをもとに描かれた「日本植物誌」のポストカード、京大メダルチョコ2種類。

菓楽里さん「五周年記念イベント」のおしらせ

2007年11月14日 | 催し物情報
新町通一条上ルの菓楽里さんの「五周年記念イベント」のお知らせです
同店で働いている丸顔の笑顔がかわゆいお友達からの情報です






菓楽里五周年記念イベントのお知らせです。今年は売り出しの代わりに23日(金)と24日(土)に、ご来店の方一組に250円相当のクッキ~を配る事に。
あと500円以上お買い上げの方に200円の金券とクリスマスケーキご予約に限り10%オフのサービス券を配る事に。
良かったら、お寄りくださいねっ。




わあ、季節柄、菓楽里さんの「モンブラン」をいただきたいなあと思っていたんですよ。
ご主人は、北山のマールブランシュの創業当時のお店のメンバーでらっしゃいます。ですから、モンブランが美味しくないわけがないでしょ。
ほかにも、てんみょう入り抹茶カステラもありますし、いきますう(爆)。
みなさまもぜひぜひ~。

朱に染め初めし

2007年11月13日 | 京のひとやすみ






午後、ちょっとだけ、御所へお散歩に。
染め初めの紅葉たち。
まだまだ緑も多いのですが、ときどきはっとするほどの朱(あけ)色を含んでおります。

夢中でそんな枝を写しておりましたら、
丁度、京都府警に先導された空の「御料車」が大宮御所へお戻りになりました。
このたびの近江行幸がご無事に終わられたのですね。







御所ならではのお懐紙に一筆箋。また買ってしまいました。ふふふ。

法然院さんへ

2007年11月12日 | 京のつれづれ
お昼頃、時雨にみまわれた京都地方です。
随分と寒くなりましたね。








きょうは法然院さんへまいりました。









帰り道、「哲学の道」洗心橋近くで、茶の木を見つけました。









学生時代を懐かしみ、すっかり新しくなった銀閣寺道のほうの「大銀」さんで、
「たぬきそば」をいただきました。
生姜をきかせたあんかけは、温まりますよ。

もちや的充電方法/ 「日根荘遺跡」イベントのご案内

2007年11月11日 | 催し物情報
朝、今ひとつエンジンがかからないので、
きょうも西洞院(にしのとういん)通を下がって、椹木(さわらぎ)通を東へ入ったところにある「銭幸餅」(ぜにこうもち)さんまで参りました。







そして、久々にやってしまった、ワンディッシュ盛り(爆)。
上から時計回りに、紅白のお火焚饅頭、きんかん餅(中に餡とキンカンが入ってます)、亥の子餅(ニッキとゴマが効いていて美味しいですよ)、栗餅(これも美味しかった。餅と餡と栗のバランス絶妙)、栗蒸し羊羹です。

はあ、おまんをいただくと、気持ちが落ち着くわあ。


さて、次のようなご案内もいただきました。









歴史館いずみさの」では、泉佐野市にございました中世を代表する荘園・日根荘(ひねのしょう)の跡をめぐるスタンプラリー(12月2日)・日根荘バスツアー(12月9日)・講演会(12月9日)の三本立てという、魅力的な催しをなさいます。

講演会は12月9日(日)13時30分~16時30分
「今、よみがえる日根荘」として、
鶴崎裕雄氏「『政基公旅引付』にみる文学と芸能」
林まゆみ氏「中世日根荘における人と景観の関わり」
会場は中央図書館二階視聴覚室(歴史観いずみさのとなり)
定員は60名(先着順)
資料代300円
申し込み歴史館いずみさの(072-469-7140)
となっております。
上記イベントも詳細は歴史館いずみさのまでお尋ねくださいませ。

日根荘は公家の九条家領です。
戦国時代にはご多分にもれず、京都の九条家まで税があがらないようになっていました。
そこで九条政基公は、自らこの地に下向して、直接税を徴収しようとしたのです。そのとき書かれた日記が『政基公旅引付』(まさもとこうたびひきつけ)です。
『政基公旅引付』なかには、16世紀のはじめ、和泉国でもすでに「お客さんがきたら、まずお茶を出すのが礼儀である」ということが常識となっていたことを示す史料があります。
これは、千利休が茶道を大成するよりも前のことになります。
茶道が大成されてから、お茶が一般化するのではなく、お茶が一般化してから茶道が大成するのだ、という私の論を証明する大切な史料のひとつとなっております。
ですから、いちど現地にいきたいのですが…。
きっと現地では、茶の木も待っていることでしょうし(笑)。

でも、ちょうど自分の講演の前後なのですよね(汗)。悩めるところです。