閉塞性無精子症の場合で、精路再建が困難な場合、精巣上体から精子を採取するか、精巣から精子を採取するか、施設によって対応が分かれます。どちらがいいのですか?と聞かれることがありますが、私はsimple TESE(小切開でのTESE)を行っています。
私の場合、はっきりいってどちらでやっても、妊娠率に変化はありません。
米国時代はMESA、豪州時代はneedle TESEでした。
MESAは陰嚢の切開が大きくなるデメリットと、熟練していないと(術者だけでなく胚培養士との連携が)死滅精子ばかりになり、いくら顕微授精(ICSI)を繰り返してもなかなか挙児にまで至らないことがあります。これは閉塞の前に精子がたまっている状態の精巣上体から採取してくるため、どうしてもDNA損傷が増えてしまうためです。精子DNA損傷は精巣上体で最もうけます。もちろんMESAをうまくやれば、運動精子の割合が精巣精子より高いことは利点としてありますが、ICSIをするのは高々20個程度ですので、精巣精子でも十分運動精子を入れることができます。
needle TESEは出血の合併症がどうしてもついてまわります。時間は一番早いですが、陰嚢内の出血は厄介なことがあります。
ということで、私の場合、simple TESEを行っています。手術中に自分の眼で見て、出血がないことを確認できますし、造られたての精子が取れます。この精巣精子はDNA損傷が極めて少なく、その後のICSI結果にもいい影響を与えます。
閉塞性無精子症の場合はMESAでないといけない、というエビデンスは全くありません。
世界的なコンセンサスとしてはMESAであってもPESAであってもTESAであってもTESEであっても、妊娠率は変わりません。
ただし、MESAを行う場合は熟練した施設でやる必要があります。
最近では、日本でも生殖医療に携わっている婦人科医が、TESEを積極的に勉強しに来られています。
非常にいいことだと思います。私どもの場合はすべてオープンにし、門戸を開いています。
トレーニングを受けずに、自分で勝手にやることは多大なリスクを伴います。
陰嚢内の解剖、男性生殖器をしっかり理解した上で、手術をどんどん行っていただきたいと思っています。
残念ながら、婦人科医が精巣に手を出したことにより、大きな合併症が起こってしまっている例を少なからず見受けます。
どの世界でもそうですが、トレーニングが何より大事です。
私の場合、はっきりいってどちらでやっても、妊娠率に変化はありません。
米国時代はMESA、豪州時代はneedle TESEでした。
MESAは陰嚢の切開が大きくなるデメリットと、熟練していないと(術者だけでなく胚培養士との連携が)死滅精子ばかりになり、いくら顕微授精(ICSI)を繰り返してもなかなか挙児にまで至らないことがあります。これは閉塞の前に精子がたまっている状態の精巣上体から採取してくるため、どうしてもDNA損傷が増えてしまうためです。精子DNA損傷は精巣上体で最もうけます。もちろんMESAをうまくやれば、運動精子の割合が精巣精子より高いことは利点としてありますが、ICSIをするのは高々20個程度ですので、精巣精子でも十分運動精子を入れることができます。
needle TESEは出血の合併症がどうしてもついてまわります。時間は一番早いですが、陰嚢内の出血は厄介なことがあります。
ということで、私の場合、simple TESEを行っています。手術中に自分の眼で見て、出血がないことを確認できますし、造られたての精子が取れます。この精巣精子はDNA損傷が極めて少なく、その後のICSI結果にもいい影響を与えます。
閉塞性無精子症の場合はMESAでないといけない、というエビデンスは全くありません。
世界的なコンセンサスとしてはMESAであってもPESAであってもTESAであってもTESEであっても、妊娠率は変わりません。
ただし、MESAを行う場合は熟練した施設でやる必要があります。
最近では、日本でも生殖医療に携わっている婦人科医が、TESEを積極的に勉強しに来られています。
非常にいいことだと思います。私どもの場合はすべてオープンにし、門戸を開いています。
トレーニングを受けずに、自分で勝手にやることは多大なリスクを伴います。
陰嚢内の解剖、男性生殖器をしっかり理解した上で、手術をどんどん行っていただきたいと思っています。
残念ながら、婦人科医が精巣に手を出したことにより、大きな合併症が起こってしまっている例を少なからず見受けます。
どの世界でもそうですが、トレーニングが何より大事です。
術前診断は難しいこと、承知しました。
simple TESEを検討してみます。
結果は精子は回収されましたが、死滅精子しかなかったということでした。
死滅していた場合2度めしても意味はありませんでしょうか。
2度目できるのなら先生にお願いしたいです。
閉塞性無精子症ー先天性精管欠損(両サイド)と診断され
精管再建手術は適応外の欠損レベルなので
自動的にPESAになり、幸いな事に治療に十分使える
精子を取り出す事ができ子供も授かることが出来ました。
女性側が高齢だったためPESAに進みましたが
本当に再建手術不適応だったのか
もしセカンドオピニオンを受けていたら
再建手術可能の診断が下りたのだろうかと思う事があるます。
MRI検査は無く、触診とホルモン検査のみでした。
閉塞性無精子症(先天性精管欠損)の患者だと
やはりPESA等で精子を取り出すしか無いのでしょうか?
やはり先天性欠損だと再建手術は
適応外になる率が高いのですね。
ありがとうございました。