ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
本ブログは、一部の人にとって、愉快な表現が含まれています。

漫画の思い出 花輪和一(7) 『因果』『怨獣』『帰還』

2023-09-23 21:44:14 | 評論

漫画の思い出

花輪和一(7)

『因果』『暑い』『寒い』

出鱈目。絵が浮かんでから話をでっち上げたらしい。出鱈目も才能だ。無理に筋を通すと、才能が枯渇する。

「雨之介はもう 発狂寸前です」

畳の目の拡大図。花輪の実体験だろう。

狂気と出鱈目の混合によって、花輪は編集者を試している。作家は編集者の幇間じゃないんだからね。甘えもあるさ。

「拙者は 幸福は つかめんな」

『怨獣』

紙芝居みたいな絵。

話はできている。だが、西洋の恐怖小説みたいで驚異が不足。

くだらない教訓で締め。わざとだ。

『帰還』

乱歩の『芋虫』の模倣。もっと残酷で醜悪で滑稽。

家のどこかに潜んでいる夫を妻が探す。夫の息が聞こえる。

「スーハー スー ハー」

この場面がいい。

(7の終)


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 笑うしかない友 ~沈黙は金 | トップ | 回文 ~曲者 »
最新の画像もっと見る

評論」カテゴリの最新記事