前ブラックスワン読んだときに面白かったから購入しました。
研究やってるとこの人の主張が結構あてはまる場面て多いんだよね。
自分も実験系の大学院生だから思ってるんだけど、研究者ってゆーのは自分の主張を裏付けるデータの見せ方ってほんとうまい。
それらしいデータを並べていかにもそうだと思えるモデルや主張を示すんだけど、一つの反証によってそれらがすべて崩れてしまうことがある。
これは実際経験してます。かなりのショックだった。
99.9%は仮説って本があるように、科学なんて仮説の積み重ねにすぎない。
それらしい証拠の積み重ねと、学者の権威によって数々のモデルやら理論が認められているわけだけど、こんなもん確固たる反証ひとつで崩れ去る。
だから反証を重視するこの人の主張っていうのはいい気づきを与えてくれた。
そして、確率というものに対する捉え方の難しさ。
人間の脳は確率を理解できるようにはできていない。
だから、合理的な人間、経済人というものを仮定してもうまくいかない。
人間の判断に感情だとかヒューリスティックだとかいうものが大きく影響を与えている事実。
”まぐれ”が支配する世界と、努力だとか能力だとかが正当に評価される世界。
就職活動においてもこの本の主張というのはよく当てはまると思う。