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イノベーションのジレンマの応用

2014-09-06 21:45:32 | 日記

全く僕たちの話に納得しくれない技術顧問さん。

彼がホワイトボードに書いたのは、縦軸に市場規模と横軸に時間をとった図と

「自社の都合」という言葉。

そりゃ、開発費は抑制したいし、新規参入だし、無茶はできなですし・・・。

でもあなたの主張もとてもわかります。

結局、このままじゃ他社との違いのない製品になってしまう。

すごい金額のお金をかけて、製品を開発して、結局作っても意味ないんちゃうかと。

確かに自社の都合しか考えていない、製品コンセプトであるように見えたのでしょう。

 

僕たちが参入したい市場を見たときに、ほとんど寡占市場であり、

そこに海外のベンチャー企業と、日本の大手メーカーが新たに参入しようとしている。

他社の製品は、たくさんのお金と長年の研究開発により積み上げたノウハウ、新たな物理現象を使用した方式の出現、

複数の機能を組み合わせた新しい方式などすでに飽和状態であり、何を作ればいいのか分からない状態だった。

けれども、競合他社のリストと方式や機能をまとめた表を作成した時に気づいたけれど、

すべての企業の目指している最終的なゴールって結局一緒だ。

例えるならば半導体の微細化競争みたいなもの。すなわち、持続的イノベーションの流れに乗っている。

僕たちの作ろうとしている製品における、今の持続的イノベーションの方向性はすでに使用者にとっては、

ある程度満足できる性能を提供しているのではないだろうか。

 

顧問がホワイトボードにその図を書いたときに、僕は彼の頭の中にある本の名前がわかってしまった。

イノベーションのジレンマ。だってこの前、クリステンセンがなんとかって言ってたし。

実は顧問は気づいてなかったけど、僕たちは既存市場に参入しても淘汰されることは既に認識していて、前日にプランを練っていた。

「その図に欠けているものがあります」

僕は、マーカーをとって大きな丸の下に小さな丸を書き足した。

「他社はこの大きな市場で競っていますが、僕たちの目指す方向はこちらです。」

自社の製品を使用してもらうには、新しい市場を作るしかない。

そこは使う人間も今は少なく、注目もされていない。けれど間違いなく需要は存在する。

そこは自社の強みも行かせる分野だし、利益が望めないので既存市場の大手も参入には躊躇するはず。

ここでノウハウと技術と実績を蓄えつつ、徐々に既存市場に製品を浸透させていく。

ここ一、二ヶ月ほど納得してくれなかった顧問が初めて納得してくれた。

その充実感とともに思った事がある。

「エンジニアのはずがなぜかここ数ヶ月、コンサルみたいな仕事しかしていない。」

パワポづくりとメール対応はいい加減飽きたので、来週から実験再開します。

ADC買わなければ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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