アップルを創った怪物
もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
スティーブ・ウォズニアック
アップルを創業した二人のスティーブのうちのひとり、
ウォズニアックさんの自伝。
自分も一応エンジニアではあるけれども、彼のようにはなれないなぁと思った。
これほどまでにエレクトロニクスに情熱をささげられて、そしてそういった環境
も手にすることが出来た。仕事を楽しんでいることがものすごく伝わってくる。
うーん、うらましい。笑
気に入った一節
「エンジニアなら世界を変えられる、多くの、本当に多くの人々の生活を変えられる」
「技術は進歩の原動力なんだ」
これは自分も思っていることで、誤解を恐れずに言えば世の中には2種類の仕事が
あると思っている。
・ルールを発見、創造、変えて世の中を前に進める仕事
・ルールを維持、管理、ルールにしたがって進める仕事
単純化しすぎだなぁ笑
一見するとエンジニアの仕事って前者にあてはまりそうだけれど、
実はそーではないんじゃないかと最近思いつつある・・・。
もうひとつこの本を読んでいて思ったのが、マーケターの重要性。
エンジニアなら世界を変えられるという言葉に矛盾するかもしれないけれど、
いいマーケターがいるからこそ世界を変えることができるという面も確実に存在すると思う。
HPに勤めていたウォズはアップルIのプロトタイプを同社のデスクトップコンピュータの責任者に見せる。
けれども責任者はその提案を却下する。
これは責任者に慧眼がない、というわけではないと思う。
その後100台の受注があり、再びウォズはHP社にて興味を持つ部門はないか打診をした。
けれども興味をもつ部署はなく、法務も権利を主張しないとメモを送る。
これはイノベーションのジレンマの一例だと感じる。
ジョブズとウォズの二人にとって100台の受注は大成功でも、
HPという会社にとっては取るに足らない利益。
さらにパーソナルコンピュータなどという市場は存在しない。
利益が見通せない(=市場がない)ものには手を出さない。それが企業という組織。
けれど、パーソナルコンピュータの潜在的な需要を見越していたマイク・マークラさんは
出資を行いアップルの拡大に寄与する。
アップルという会社はジョブズ復帰後、次々と新しい製品を創造し、
新しいマーケットを創出していってる。
いったい、どんな仕組みで社内は回っているのだろう??
ジョブズさんのマーケターとしての才能が大きく、彼の裁量が大きかったのが理由なのかな。
つらつらと書いてきたけれども、見習いエンジニアとしてはウォズニアックのような生き方には
憧れるし、ウォズの哲学にも共感するけれども、それらは一部の天才に許されたものなんだと思う。
真似できないっス!!!
最後にもうひとつ、気に入った一節を
「最高の発明家とかエンジニアっていうのは、じつはアーティストなんだ」