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忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
*当サイトは商品やサービスへのリンクにアフィリエイトを使用しています。

クラブニンテンドーへの嘆願書

2005年09月06日 | 業界四方山話
購入者へのサービスの一環としては
かなり上等の部類だとは思うのだが、
最近になってポツポツと不満点も増えてきたのが
クラブニンテンドーである。
最近の任天堂関連の商品ならほぼ全てにシリアルが入っているので、
おそらく当BLOGを訪れるような奇特な方の中で
「知らない」という方はいないと思うが、
念のためにシステムを紹介しておこう。

任天堂関連のハードやソフトを購入すると中に黄色い紙が入っており、
数字とアルファベットを組み合わせたシリアルが記載されている。
これをユーザー登録した公式サイトで入力すると
商品の定価や購入時期に見合ったポイントが発行され、
ポイントが一定数に達すると様々なグッズと交換してもらえる。
シリアルを登録したユーザーを対象に
オリジナルのグッズをプレゼントする企画を立ち上げているメーカーもあり、
近々ではGBAの「スーパーロボット大戦J」やDSの「たまごっち」などが
これに該当する。

さて、ここからは私が感じているクラブニンテンドーへの不満、
というか、改善して欲しい点を挙げてみよう。

其の一:商品を増やしてくだせぇ

これは会員登録しているユーザーの大半が感じていることかと思う。
開始当初に比べて明らかに商品のラインナップが薄くなっている。
GBASPのカラー変更サービスのようなものを
DS発売と同時に仕掛けてくるかと思っていたのだが、これも無かった。
最近はシリアルを登録してキャンペーンに参加という形式ばかりが増えているが、
それだと「ポイントを貯める」という行為が報われないではないか。
商品一覧が上から下まで「×」で埋め尽くされていることも多い。
あれでは交換のしようがない。

其の二:ポイントの有効期間は無期限にしてくだせぇ

これは「其の一」とも密接な関係があるのだが、
これだけ長期間新商品が追加されない上に品切れが多いのならば、
ポイントを2年(だったと思う)で消失させるのは止めて欲しい。
このままでは私のポイントは、
10年ほど前に消失したソフ●ップの3万ルピーと同じ末路を辿ってしまう。

其の三:キャンペーン参加は自動じゃなく手動にしてくだせぇ

先日締め切られた夏のキャンペーンもそうだったのだが、
サードパーティから発売されるソフトのキャンペーンの大半は
シリアルを登録することで自動的に参加となる方式を採用している。
だが、ソフトを購入したユーザー全員がグッズまで欲しいわけではない。
「牧場物語」を購入したユーザー全員が
豚(であったか)のぬいぐるみが欲しいわけではなかろう。
大して欲しいわけでもないユーザーが当選し、
本当に欲しかったユーザーが落選していることも充分あり得るわけで、
シリアル登録時にキャンペーンに参加するかどうかを選ばせて欲しい。

其の四:高額でも良いので必ずもらえる商品を追加してくだせぇ

交換でもらえる商品はコントローラーやメモリーなど、
ポイントで言えば500前後の商品が上限になっているのだが、
これはもっと引き上げても良いと思う。
Ristretto殿のBLOGのコメント欄を覗いたところ、
やれ1800だの、やれ2000だのと、4桁台のポイントを持て余している
ユーザーが予想以上に多かった。
例えば今「ゼルダコレクション」を1000ポイントで再度交換開始すれば
かなりの数の申し込みがあるはずだ。
どうせ貯めたポイントなら「仕方なくコレで」ではなく
「悩んだ末にコレ」という選び方をしたい。

私からは以上だ。

【他の方からの嘆願書】

すーきー's キングダム:「クラニン、もっと○を増やせっ!ヽ(`Д´)ノ」
珈琲おいしい:「クラブニンテンドー」




【9月10日追記】



嘆願書を送って4日、任天堂から新商品が発表になった。
しかもズラリと9種類。
正直言うと、もうGC用のコントローラーは要らないのではとも思うが、
DSのカードケースはなかなか良い。
ギャンブラーな私としては、やはり年賀状大量交換で
オリジナルDSに賭けるべきか。ううむ。


コメント (44)
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「粗大ゴミ」化するだけの限定版に存在意義無し

2005年08月15日 | 業界四方山話
「サクラ大戦V さらば愛しき人よ ショータイムボックス」
定価:14700円(税込)
相場:60%前後(なおも下落中)

「シャドウハーツ フロム・ザ・ニューワールド プレミアムボックス」
定価:12390円(税込)
相場:50%前後(なおも下落中)

「スクールランブル ねる娘は育つ。DXパック」
定価:9240円(税込)
相場:40%前後(なおも下落中)

「ベルウィックサーガ プレミアムボックス」
定価:9975円(税込)
相場:50%前後(なおも下落中)

「新天魔界 ジェネレーションオブカオス5 限定版」
定価:9240円(税込)
相場:50%前後(なおも下落中)

「天外魔境3 ~宝箱~デラックスパック」
定価:14801円(税込)
相場:20%前後(なおも下落中)

「半熟英雄47人の半熟英雄 限定版 半熟銀河弁当」
定価:9240円(税込)
相場:40%前後(なおも下落中)

最近発売になったタイトルで思い付く物を挙げてみたのだが、
どれもこれも閉店間際のスーパーの総菜かというほどの投げ売り状態である。
通常版よりも安い限定版にどんな存在意義があるというのか。

限定版をいくつも発売している某メーカーに聞いた話によると、
通常版との差額の約1割から2割が同梱されるアイテムの原価ということなので、
確かに限定版はメーカーにとってボロい商売なのであろう。
(あくまでも一例であり、全体がそうだというわけではない)
ギャルゲーやキャラゲーなど、「濃い」ファンをターゲットにした
タイトルほど限定版比率が高くなるのは、
ファンに喜んでもらおう、などという殊勝な思いからではなく、
搾り取れるだけ搾り取ってやれ、という悪意すら感じる。



熱烈な「ファイアーエムブレム」のファンである私は
ローソン限定であった「トラキア776」の限定版を予約したことがある。
が、箱を開けて愕然、3歳児用のおもちゃ箱でも開けたのかというほど
使い途のない、まさに「粗大ゴミ」と呼ぶに相応しいグッズの数々に
心底腹を立てたことを思い出す。
熱烈なファンである私にすら価値が見出せなかったぐらいである。
一般人から見れば何をか言わんやであろう。
だが、「トラキア776」の限定版は未だにプレミア商品となっている。

何故か。

本当に本当に本当~に欲しい人にしか売っていないからだ。
ローソンの端末を使って申し込む、というひと手間が、
「ちょっと欲しいかも」レベルのユーザーを排除したおかげで
品余りになるほど出荷がされなかったのである。

新興宗教が売りつける安物の壷が何百万円しようと、
買った本人が満足であればそれでいいように、
粗大ゴミにしか見えない限定版も
販路を限定して本当に欲しい人にだけ売れば良いのではないか。
下手に店頭に並べるから、「ゴミにしか見えない」という
当たり前の価値観の前に無惨に値崩れしていくのだ。

3000円台で販売されている「天外魔境3~宝箱」を見て、
ユーザーはどう思うであろうか。
14800円のソフトが1万円以上値引きされているという事実は、
そのまま「きっと相当面白くないのだろう」に繋がりはしないか。
(「天外」の場合は当たっているだけに余計痛いのだが)
一度値崩れの印象が植え付けられてしまえば、限定版で稼いだ小銭など、
シリーズ全体に与えるマイナスイメージの前には塵にも等しい。
それでは本末転倒であろう。

不必要に高いだけの限定版は、
公式サイトや通販サイトのみの「受注生産」に切り替えるべきだ。
販路を限定するとすぐに噛み付くショップもあるが、
何でもかんでも扱いたがるショップも悪い。
余らせて赤を切るぐらいなら、最初からスパッと諦めろ。

*本文中も書いているが、今回の記事は
 「不必要に高い限定版」についてであり、
 限定版全体についてではないので悪しからず。

【急遽追加のお題】

貴方が買って「これは粗大ゴミだろう」と思った限定版があれば、
機種とタイトルを教えていただきたい。

(例)SFC「ファイアーエムブレム トラキア776 デラックスパック」

こんな感じで。
一言コメントもあるとより嬉しい。

【関連記事】

涼しいところ:「そこに愛はあるのか」
過去ログ:「通常版の存在意義」
コメント (104)
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石を投げればエロに当たる

2005年08月07日 | 業界四方山話
それにしても、一体どうしてしまったのかというほどに
PSPに参入しているアダルトメーカーが元気だ。
作品によりバラつきはあるものの、売れ行きもそこそこ好調のようで、
リリース数、プロモーション展開の早さと規模、
どれをとってもゲーム系のサードパーティが完全に圧倒されている。

私は以前、UMDが新しいメディアであり、PSPがその再生機能を持つ以上、
選択肢のひとつとしてアダルト商材はあって当たり前だし、
そんなことでいちいち騒ぐ方がおかしいと書いたことがあるのだが、
いくら何でも増え過ぎである。
選択肢のひとつどころか、石を投げればアダルトUMDに当たる現状を
SCEはどう受け止めているのだろう。
相も変わらず困惑中であろうか。
困ったフリをしている間にも、
アダルトメーカーが猛烈な勢いでPSPを呑み込もうとしているというのに。

こんなのもある。


(アダルト業者の片棒を担ぐつもりはないのだが今回は敢えて掲載してみた)

18推も18禁も飛び越えていきなり「無修正」である。
PSPのスクリーン部分でアッチョンブリケをしている名も知らぬ女と
燦然と輝く無修正動画の文字。
いいのかそれで。

SCEは当初、映像メディアに関しては
ゲームとは規制に関する概念が違うため手が出せないが
ゲームに関しては18禁のソフトは発売「させない」としていた。

が、

出てしまうんである。
18禁のソフトが。

「MISTAKEを探せ・大人のトレーニング天国と地獄」
「口説いて脱がせろ! チャットDEゲーム」


どちらも9月末日発売予定。
ゲーム系の問屋も扱っているので、
ゲームショップでの扱いもあるはずだ。
おそらく、商品のカテゴリーとしては映像用UMDに分類されるため、
SCEのチェックを免れたものと思われる。
今後、ここを突破口にして(同じやり方で)
18禁ゲームがドサドサと出てくる可能性は高い。
アダルトアニメを使ったDVGの移植も当然出てくるだろう。
そうなれば、
「単なるゲーム機ではない」ことをウリにして登場したはずのPSPが、
「単なるエロ再生機」になってしまう。

「グランドセフトオート」の有害図書指定以降、
CESAが急に始めた「体裁上の自主規制呼び掛け」が
いかに「上辺だけ」のものであるかが、PSPの現状を見ていればよくわかる。
CESAはしょせん、輪の中にいる者(CESA会員のメーカー)が
「直接手を汚さない限り」、後はどうでも良いのだろう。
「あそこはうちの会員ではありませんので」で責任逃れして終わりである。
でなければ、この「エロまみれ」のPSPを放置するはずがない。

繰り返しになるが、私はアダルトソフトの存在そのものは否定しない。
あって当たり前だと思っているし、
ハードの普及を支える「影の主役」だとも思っている。
しかし、PSPというハードのイメージを
桃色に塗りかえそうなほどのアダルトソフトの蔓延は、
例えPSPが「ゲームだけではない」ことをウリにしていたとしても
明らかにマイナスである。

ゲームのラインナップが揃っていれば問題ないのだが、
今年に入って10万本を超えたヒット作が
PSの移植である「テイルズ・オブ・エターニア」1本では
どうすることもできない。
9月以降の新色発売とラインナップの充実で、
一刻も早く「ゲーム機」としての魅力を取り戻して欲しい。
SCEはPSP版「ウイニングイレブン」の売り上げと
それに伴うハードの需要拡大に相当な期待をかけているようだが、
サードパーティにおんぶにだっこも、そろそろ卒業してはどうか。
自社で出したハードなら、まず自分の力で何とかするべきであろう。

【関連記事】

ティディウム・ダイアリー:「あらあらまあまあ」
ARGANA:「PSPは、大人の為の携帯機なのか?」
コメント (95)
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「たまごっち」がほとんど何も変えずに再爆発している理由

2005年07月25日 | 業界四方山話
を解明しようという記事ではなく、
「わからないから教えて下さい」というのが今回の目的である。

いや、お恥ずかしい話、本当に分からないのだ。
1996年から1998年あたりにかけて大流行した
いわゆる第一次「たまごっち」ブームは私にも理解できる。
液晶画面がチープなモノクロであることも、
「ご飯」と「トイレ」以外に大した世話が出来ないことも、
全てを「プラス」に働かせることで快く受け容れることが出来た。

しかし、あれから9年が経過し、
「時代が一周した」と言うにはいささか早い
2005年に「たまごっち」人気は再び爆発しているのである。
つい先日も、「新「たまごっち」販売数が1000万個突破」という
非常に景気の良いニュースがメディアを騒がせたところだ。
発売前の商品説明では、
「2005年末までに200万個」を販売目標としていたことからも、
何かと大風呂敷を広げるバンダイですら
予測出来ないほどの事態であることが窺える。

現在発売されている「たまごっち」が以前の物と違うのは
簡単に言ってしまえば「たまごっち」同士で通信が出来る、
「携帯に対応している」ぐらいのもので、
液晶の性能などの表示能力は9年前のままだ。
(細かくチェックすると進化しているのだが、印象としては変わらない)
通信出来ると言っても、9年前ならいざ知らず、
携帯がこれだけ普及している現代ではさほど目新しい要素ではない。
携帯アプリや通信機能を備えた携帯用ゲーム機で遊べば、
比較にならないほどショーアップされた内容の「たまごっち」が
最大の持ち味である手軽さを損なわずに遊べるはずなのである。

価格を9年前と同じに据え置いたことが魅力かと思いきや、
YAHOO!オークションやAmazonマーケットプレイスでは
(7月25日の時点で)定価を遥かに超える金額で取引されており、
二次問屋の商品案内にも平気で「200%」などと書かれていたりする。
2、3個も買えばニンテンドーDSが買えてしまうほどの
金額を払ってまで「たまごっち」を手にしたい方々の衝動を、
「品薄」だけで理解するのはなかなか難しい。
全国各地で夏祭りや花火大会の多いこの季節、テキ屋が景品目的で
「金に糸目はつけないので用意してくれ」と頼んでくることはあるが、
YAHOO!オークションやAmazonまで全部テキ屋ということはあるまい。
一億総テキ屋状態か。

私がバンダイの人間なら、「たまごっち」の機能を本体に内臓した
ワンダースワンカラー(クリスタルでも可)を商品化する。
DSやPSPより遥かに小型で軽量、
「たまごっち」程度なら表示能力も申し分あるまい。
社内に残る在庫(まだあるはず)も捌ける上に
壊滅状態のソフトもいくらかは動くであろうし、万々歳ではないか。
スワンカラーの平均価格は現在1000円前後なので
たまごっち機能付き3000円(卸値は2000円程度)でどうだ。

「教えて下さい」と始めておきながら、
書いている最中に思い付いたアイディアを書き散らかして終わりという
まとまりの悪さは「不問」としていただきたい。
コメント (41)
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2005年のハリウッドが数年後のゲーム業界に見える

2005年07月10日 | 業界四方山話
米映画館の低迷長期化 魅力不足、DVD普及で(共同通信)

>米国で映画館に足を運ぶ人の減少傾向が過去20数年間で
>最も長期化していることが1日までに分かった。
>作品の魅力不足やDVD市場の拡大が背景にあるようだ。
(中略)
>前年同期比の統計では18週連続の減少となり、
>本格的に統計が始まった1982年以降、最も長期間の「低迷」となった。

「宇宙戦争」出足鈍く…ハリウッド大作、窮地(産経新聞)

>「スター・ウォーズ」のシリーズで知られる巨匠、
>ジョージ・ルーカス監督は公の場で
>「投資額の回収が困難になっている。大作はもうつくらない」と発言し、
>関係者を驚かせた。
(中略)
>ルーカス監督は、自身が米カリフォルニア州サンフランシスコに開設した
>デジタル芸術の製作拠点の開所式で
>「製作費が一億ドル(約百億円)を超える大作映画はもうつくらない。
>投資額回収の可能性がどんどん小さくなっているからだ。
>私は小規模な映画により興味を持っている」と語った。

アニメ、純愛で邦画好調 低迷ハリウッド尻目に(共同通信)

>ある洋画配給会社は「米映画が流行の先端だった時代は終わり、
>身近な邦画の面白さが理解され始めた。
>リメークや続編ばかりのハリウッドのネタ不足も深刻だ」と指摘する。

松本人志の「シネマ坊主2」という本の後書きに、
今私がゲーム業界に対して感じていることとほぼ同じ記述があった。
細かな部分が違うかも知れないが、大まかな内容は以下の通り。

>ここ数年でハリウッド映画がますます面白くなくなってきました。
>原因は「ハリウッドは策に溺れた」ということじゃないかと思います。
>面白い映画はこうあるべき、というマニュアルというか
>公式が出来てしまって、それに従ってやってきた結果、
>逆に画一的になって裏切りがなくなってしまった。
>「ハリウッド映画は裏切らない」というのは
>最初は褒め言葉だったんですけど、
>あるときから失望の意味になってしまっていたのに、
>ハリウッドはそれに気付かなかったんでしょうね。
>そういう意味では、どこから球投げてくるかわからない
>韓国映画がすごい勢いで台頭してきたのは、
>表裏の現象というか、必然的な流れだったと思いますね。

E3で発表された、見る物を圧倒する映像、
ずらりと並んだ馴染みのタイトル群、
ソフトメーカーから漏れ伝わってくる製作費の高騰は
まさに現在のハリウッドの構造そのものではないか。
映画に関して先行しているハリウッドは邦画より先に行き詰まり、
ゲームに関して先行している日本は北米より先に行き詰まり、
そして、家庭用ゲーム機の礎を築いた任天堂は
どこよりも早くその危険性を察知し、
対策を講じようとしているのではないか。
ルーカスやスピルバーグが小粒な作品を手掛け始めているように、
任天堂が非ゲームユーザーの掘り起こしや、
ゲームから離れてしまった大人の呼び戻しに
力を入れているのも、極自然の流れなのだろう。

北米市場では相変わらずの刺激性重視、
グラフィック重視の流れが続いているが、
永遠に肥大化していくと思われた
ハリウッド映画の大作主義がふいに頭打ちになったように、
いずれゲームにも同じ流れがやってくるはずだ。

刺激に慣れたら「強い刺激」を
それに慣れたら「より強い刺激」を
それにも慣れたら「さらに強い刺激」を。
私は麻薬中毒患者ではないぞ。

*先週は「応援団の応援ウィーク」と勝手に決めていたため
 タイミングを見計らっている間に古くなってしまったが、
 業界にとっては長期的な話なので敢えてお蔵入りにせずアップしてみた。
コメント (38)
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けんかをやめて

2005年06月29日 | 業界四方山話
東芝・マイクロソフト、次世代DVDで提携(読売新聞)

>今回の提携強化で、両社が強く意識しているのはソニーと見られている。
>東芝は、ソニーなどが主導する「ブルーレイディスク(BC)」陣営と
>規格統一交渉を続けつつ、独自規格の開発も進めていた。
(中略)
>マイクロソフトは家庭用ゲーム機市場ではソニーと競合しており
>「BDを搭載するソニーの次世代ゲーム機
>『プレイステーション3』を牽制するため、
>HD陣営の東芝と組む方が得策だった」(業界関係者)とみられる。

Microsoftと東芝、HD DVDプレーヤーの共同開発を検討(AV Watch)

>両社が合意に達した具体的な事柄は、Windows CEの技術を使用した
>HD DVDプレーヤーの開発の検討と、DVDフォーラムの
>インタラクティブ機能仕様である「iHD」に関する協調を進めることの2点
(中略)
>XboxへのHD DVDドライブ採用に関しては、
>将来開発される製品については搭載する可能性もあることを明らかにした。

MS&東芝、タッグを組んでBDに揺さぶり!?(ITmedia)

***********************************

マイクロソフトがBD陣営に加担することは考えにくいというのが
大方の予想だったので、ニュース的な取り扱いは大きいが、
驚きは少ないという方が多いのではないか。
上記の読売新聞の記事にもあるように、
マイクロソフトがBD陣営に組すれば、
現行のDVDを採用しているXbox360にとってマイナスなだけでなく、
BDを採用しているPS3の大きな後押しにもなるという、
悪い意味で効果倍増になってしまうからだ。

ソニーとの覇権争いに強力な援軍を得たりという東芝に対し、
次世代DVD規格に関してはあくまでも中立の立場であることを
強調するマイクロソフトの間に微妙な温度差は感じるが、
28日付の日経新聞に掲載されたインタビュー記事でビル・ゲイツ氏は
「ソニーとは既に協力と競争の入り交じった複雑な関係にある」と、
BD陣営への参加の可能性が低いことを匂わせている。

ところで、AV Watchから引用した

>XboxへのHD DVDドライブ採用に関しては、
>将来開発される製品については搭載する可能性もあることを明らかにした。

とは一体どういうことなのであろうか。
Xbox360は現行のDVDを採用している。
では「将来開発されるXbox」とは何なのだろう。
年内発売と言われているXbox360は、
2002年の2月の発売(海外は2001年11月)から4年弱での発売となるが、
Xbox360の次の世代が同じスパンで発売されるとしても、
4年後の採用では遅過ぎであろう。
もしかすると、Xbox360の仕様が
発売後1、2年で大きく変わる可能性もあるのだろうか。

***********************************

映画会社(ハリウッドメジャー)に勤める知人は
「原価の安いHD DVDがウチらにとっては有利」と言っていた。
年間何億枚ものDVDを販売する映画会社からすれば、
例え数円の差でも膨大な金額に膨れ上がるらしい。
2枚で1980円だの1枚買ったらもう1枚などの薄利多売商法は
原価が1円でも安い方が良いに決まっているわけで、
年間相当な数のDVDを購入する私としても
ソフトの価格は気になるところではある。

が、私が本当に気にしているのはそんな些細なことではない。
私は年間100本ほどの映画を劇場で観るのだが、
ソニーピクチャーズにも東芝エンターテイメントにも
同じぐらいお世話になっており、同じぐらい心に残る作品もある。
これらの作品を、
「この映画を観るにはこっち、あの映画を観るにはあっち」と
使い分けなければならなくなる事態だけは勘弁して欲しいのだ。

標準規格の座をかけてメーカーが綱引きを繰り広げるのは
よくあることであり、自分が不利益さえ被らなければ
私も街頭でマラソンランナーに旗を振る見物人のように
「ガンバレー」とお祭り気分で見てもいられるが、
今回はどう見ても私にも火の粉がかかりそうである。

私の願いはただひとつ。

早く決めてくれ。

それだけだ。
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その「困惑」は本心かポーズか

2005年06月17日 | 業界四方山話
PSPに成人向けソフト ソニー困惑

>SCEは「望ましいことではないが、発売を止める権限はない」と困惑している。

私が興味あるのは、何故「急に困惑し始めたのか」である。
(ちなみに日経ではSCEのコメントのみを伝えている。)
コメント欄で指摘していただいたように
この「困惑」という表現は引用元である毎日新聞独自の判断かとも思うが
いずれにせよ「望ましいことではない」と言ったことに変わりはなく、
参入メーカーに失礼ではないかという考えも変わらない。

アダルト投入を揶揄した記事を載せておいて
今度は「ソニー困惑」の記事を引っ張ってくる
YAHOO!のやり方もどうかと思うが、
暴力的なゲームソフトに対する風当たりが強まる中、
猥褻まで追加されては印象真っ黒である。
本心はどうあれ、
SCEとしてはこう言わざるを得なかったのかも知れない。

私はアダルトソフトのリリースは賛でも否でもない、
「どっちでもどうぞ、私は買いませんけど」という考えであり、
PSPのアダルトソフト投入自体に問題があるとは思っていない。
PCは持っていてもエロゲーは買わないという人が
世間的には圧倒多数であるのと同じである。
そもそも、PSPは「ゲーム機ではない」のではなかったのか。
SCEがPSPやPS3で「脱・ゲーム機」を目指しているのなら、
これぐらいのことで怯んでいては埒が明かないと思うが。

「ええ、出ますよ。マルチメディアマシンですから当然です」
ぐらい言ってみろ。

と、上の部分の言葉がどうもお気に召さない方もいたようだが、
「喧嘩番長」プレイ中の私としては
嶋大輔や山下真司のような雰囲気で読んで欲しかったのだが
字面通りにしか受け取られなかったようで残念だ。
コメント (70)
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スピークジャパニーズ

2005年06月03日 | 業界四方山話
少し前、勤務中の知人が職場の電話を取ると
受話器の向こうから唾でも飛んできそうな程の勢いで
外人がまくしたててきたらしい。
呆気に取られた知人はしばらくただ聞いていたらしいのだが、
あまりにも早口過ぎて、日常会話程度ならヒアリング可能な
知人の英語力をもってしても
何を言っているのかまるで理解出来なかったという。
語気から何となく怒っていることは伝わってきたものの、
相手がこちらの話を遮って一方的に話すのでまるで疎通が出来ない。
さすがに不愉快になった知人は受話器を置き、
音声を外部に流しながら待つこと約5分、
相手が話し終えたことを確認するとおもむろに受話器を上げ、

「スピークジャパニーズ」

と言い放つと、
相手は「к◇j?ゞ●Ш!!」と謎の怒号を放ち
ガチャンと電話を切ったという。

Xbox360の発表からE3開催後までに
様々なメディアで次世代マシンについての話題を見かけたが、
それらの記事を見聞きした自分の感想は
「スピークジャパニーズ」と言い放った知人と同じだ。
各社が何やら凄い物を出してきたらしいことは
ぼんやりと分かるのだが、
何がどう凄いのかという具体的な魅力については
残念ながらさっぱり伝わってこなかった。

私の知人にはライトユーザーが多いのだが、
彼らからたまに聞かされる当BLOGの感想は
「何が書いてあるのかさっぱりわからない」
というのが圧倒的に多い。
少し前にコメント欄のレスでも書いたのだが、
私が当BLOGをやっていく上で心掛けていることのひとつに
「可能な限り平易な言葉を選ぶ」というのがある。
一応守っているつもりではあるのだが、
それでもまだ意味不明な専門用語が多いというのが彼等の意見だ。
インターネットの普及で耳年増なコアユーザーが増えたせいか、
当BLOGのコメント欄でも「タイレシオ」「ローンチ」などの
言葉を使っている方をけっこうお見かけするが、
世間的にはまだまだ隠語レベルということであろう。

スペック表を眺めて「これは凄い」と唸るユーザーがいる一方で
数え切れないほどの脱落者が続々と出ているのが
ゲーム業界の現状ではないか。
「もう付いていけなくて…」と及び腰のユーザーに
こんなことを言ったところで、足を止めてくれるどころか
速度を上げて走り去られるのがオチである。
久多良木氏は御存知ないかも知れないが、
世のおばちゃん達はパソコンを見て
(かなりの高確率で)「怖い!」と言うのである。
この「怖い!」には「何やら得体の知れない物」という
アメーバや宇宙人にも近い恐怖心が込められているのだ。

*「うちの母親はそんなことありません」などの
 例外の報告は間に合っているので悪しからず。

久多良木氏は「PS3は家庭の中心になる」と
少し前の日経新聞でも語っておられたが、
「家庭の中心になる」ということは、
性能が上がるより何よりもまず、
「家族全員が使いこなせること」が大前提ではないか。
そしてそれにはまず、「触ってみたい」と思わせるだけの
気安さ(敷居の低さ)が絶対条件になる。
知識も意欲もある子供は放っておいても触ってくれる。
問題は、「怖い!」「面倒臭そう」という先入観を持つ親の世代だ。
SCEが本気でPS3を家庭の中心に据えたいと考えるなら、
技術的な話しか出来ない久多良木氏をスポークスマンにせず、
久多良木氏の哲学なり理念なりを
分かり易い形に翻訳し、説明出来る人間を置くべきではないか。

機械音痴な私が分からないなりに一生懸命読んだ
日経のインタビューからは、
ゲームも含めたエンターテイメントの未来像が
わずかながら見えた、ような気がする。
しかし、一生懸命読まなければ伝わらない魅力は、
ゆりかごにも墓場にも届かないと思う。

必死で付いて行こうとしているジジィの私が言うのだ。
間違いない。

*今回の記事はE3直後に書いていたのだが、
 下書きのまま放置していたところ教授の展覧会につきっきりになり、
 そのまま忘れ去っていたという記事のため少し時期外れになってしまった。
コメント (43)
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E3後の妙な膨満感

2005年05月20日 | 業界四方山話
これは私のゲームに対するスタンスが
大きく影響しているのであろうし、
世間一般もそうだと言うつもりは毛頭ないのだが、
E3で次々に発表されたハイスペックの新機種や
大作と言われるソフト群を眺めていると、
食べ過ぎによる胸焼けというか、膨満感ばかりが大きくなり、
あまりワクワクもドキドキもしなかった。
つまり私は、現在のゲーム業界に対して
まだ何の飢餓感も感じていないということなのだろう。

FC末期には色数や処理能力の「限界」を感じたし、
SFC末期には大容量による価格の高騰に「限界」を感じた。
PS末期には「限界」までは感じなかったが、
より質の高いグラフィックやDVD再生機能など、
総合的にランクアップしたPS2の登場は「まぁ必然」と思えたのだが・・・

今回の新機種からは、それが例えば今年末なり来年なりに
登場しなければならない必然性を全く感じないのだ。
むしろ、延命処置を講ずることもなく
簡単に見捨てられたという印象を受ける。
己の発想の貧困さをマシンの限界にすり替え、
器を取り替えることで「進化」したと思わせたい作り手の責任転嫁や
前年度割れを防ぐために単価の高いハードで業績回復を狙う
売り手の都合ばかりが優先された結果が、今回の新機種投入なのではないか。
このままいけば、スペック重視のコアゲーマーばかりが居残り、
一般層はどんどん篩い落とされていく。
一部ではXbox360やPS3に対してRevolutionの発売が
もう少し先であることを「脱落」や「遅れ」だと言われているようだが、
ではこれらの3機種が一斉に市場に投入されたらどうなるのか。
それぞれのハードや対応ソフトを
現行機種と併行販売しなければならないショップは悲鳴を上げ、
ユーザーは勝ち組を見極めるまで様子見、
という総倒れ状態も決してあり得ない話ではないと思う。

ということで、ここに(小声で)宣言する。
少なくとも私はまだ満腹だ。
今の私に「満漢全席」を出されても、
「どれも美味しそうですね」と言うのが精一杯であり、
箸をつけようとまでは思わない。
DSのような「箸休め」的なポジションを狙ったものは
まだつまんでみようかとも思うが、
フルコースを入れるほど空腹になるには、まだ時間がかかると思う。

メーカーは私の肝臓をフォアグラにでもするつもりか。
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【E3/The Electronic Entertainment Expo 2005】まとめ

2005年05月17日 | 業界四方山話
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