老眼鏡

スカートをはいたら・・・アラアラ裾がほころびている。
これではチョッとハケナイ～。

さっそく老眼鏡をかけて針の穴に糸を通そうと思ったが、
なかなか針の穴に通らない。

何度となくやり直したりしても思うように行かない。

昔は老眼鏡なんかかけなくても直ぐに針の穴に通せたのにと・・
今更ながら年を取った事を感じる。

その内イライラしてきて・・・この針の穴いつもの針の穴より小さいのでは？
と針の穴のせいにしだす。

すると傍らで新聞を読んでいたエロさん、老眼鏡越しからそんな事ないだろう！

オレが通してやると少し若ぶった調子で針の穴に糸を通しだした。

が、ヤッパリエロさんも同じなかなか通らない。

とその時亡き父の姿を見たような気がした。

エロさんが老眼鏡をかけながら針の穴に糸を通している姿が父の姿に似ていた。

人間年を取ると義理の父でもみんな同じようになって行くのだと思った。