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断崖に咲く向日葵のように

モノクロームハーフムーン

夜空を見上げても雲が邪魔をして
星も月も見えない
眠らない街の灯りの中では
僕は今にも溶けてしまいそうだ

高くそびえるあのタワー
今となってはまるでこの街の墓標のようだ

いびつなカタチとなった観覧車
それでも回り続けてどんな夢をみせるのか

傾きながら立つガス灯達は
難しい哲学をそれぞれに語りだす

耳をつんざくほど サイレンと
怒号の様なクラクションが重なれば
あまりに魅力的な不協和音となって
この街にいつまでも響いている

この街の幻影
通り過ぎる人の観た幻覚
君という名の幻想
誰かが見た悪夢ならば
それは他の誰かの正夢

夜空を見上げても 流れ星は流れてこないから
願い事を願えられない
眠れない街の灯りに照らされ続けて
僕はとてもまともでいられない
君もきっとそうなのだろう?
ところで 君は一体誰なんだい?

広がる雲がいつまでも夜空を覆い尽くすから
空に浮かばないあのモノクロのハーフムーンが
今となってはこの街の夜空だ

眠れない街の灯りの中で
僕はもう溶け出して
やがて消えてしまいそうだ
あぁ モノクロのハーフムーンがいつもより綺麗だ
とても綺麗だ
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