積極的自由批判ばかりみてきたので、まともな積極的自由擁護論を一瞥しておく必要もあると考え、John Christmanの論文("Liberalism and Individual Positive Freedom," Ethics 101 (1991): 343-59; "Saving Positive Freedom," Political Theory 33 (2005): 79-88.)を検 . . . 本文を読む
予告通り、自己支配を軸とする議論に対するCarterの批判をみていこう。Carterは自己支配を軸とする議論において、自己支配が確立していないケース(すなわち望ましくない内面的制約がみられるケース)として、強制、恐怖症による恐怖、オブセッション、幻惑、無知、不合理な恐怖、などが念頭にある、としている。これはどれも、真正な自己authentic selfによる特徴とは切り離されるべきものとして扱われ . . . 本文を読む
先日予告をしておいたCarterの議論について(本当は、先週末に書きたかったのだが、まだ体調が万全でないため今日まで先送りになってしまった)。Carterは、自由の可測性について検討した秀作、A Measure of Freedom (OUP, 1999)の著者である。彼は、特定の自由specific freedomの総量を意味する総体としての自由overall freedomの概念を擁護し、その . . . 本文を読む
とある研究会で報告する予定の原稿「消極的自由としての自由(仮)」に取りかかる前に、精読すべき文献として以下のものがある。
Hillel Steiner, An Essay on Rights (Oxford: Blackwell, 1994).
Ian Carter, A Measure of Freedom (New York: Oxford University Press, 1999).
M . . . 本文を読む