明 小型のクレーン船が２隻だ。
健 しかし、このクレーン船は何か変だ。航行中にクレーンを船首に向けて上げている。作業中なのか。
舞子 もう一隻のクレーン船はタグボートに曳かれて西に行きます。
明 しかし、このクレーン船もおかしい。地球深部探査船「ちきゅう」のようなやぐらがある。クレーン船ではなくてボウリン
グ調査船かもしれない。
健 このクレーン船は止まったままかもしれない。近くに巡視艇がいる。
舞子 クレーン船が離れていきます。
明 左のクレーン船よりに白い船が見えます。
健 白い客船だ。さんふらわあではない。手前の漁船は注意だ。
舞子 こんな船見た事が有る。少し前の小説キャナルタウンで見たわ。
小説キャナルタウン 108 クレーン台船の引っ越し（新神戸ドック）（2023.2.10）をご覧ください。
明 新神戸ドックの台船の上をクレーンが走行するクレーン台船が運ばれて行った。台船部分が老朽化して沈没の恐れがあった
ので浮きドックに載せられて運ばれて行った。
健 クレーンの背が高くて安定が悪いので半分に切ったのだ。それでこんなに不思議な形になったんだ。上部を分解せずに切断
してしまったのはきっと解体されるんだ。
舞子 巡視艇はＬＭ２０８こううん灯台見回り船です。幸運だから何かいいことあるのかしら。
連載小説ＡＫＢ 78 第66話 明石海峡安全日記 ＬＭ２０８こううんが来た。（2020.7.31）をご覧ください。
明 船名ははまゆうです。初めて見る船だ。船体のカモメが三羽ならオレンジフェリーだがカモメが二羽だ。
健 はまゆうは東京九州フェリーの船で普段は瀬戸内海ではなくて太平洋を通って横須賀と新門司を２１時間で航行する航海速
力２８.３ノットの高速フェリーだ。きっと定期点検のドックの帰りだ。
舞子 はまゆう明石海峡を通過します。それでピカピカでスマートな船体ね。２１時間はとっても大事な性能。片道一日で折り返
しが出来る。瀬戸内海の定期船は来島海峡の巨大船規制にかからないように全長は２００ｍ未満になっている。２００ｍを
超えると、昼間の弱潮３ノット以下の時にしか通れない。船体を細く長くしてにして太平洋をぶっ飛ばすのね。
明 漁船は警戒船だったんだ。それに巡視艇の人がクレーン船の人と話をしている。動かないと思ったら故障で止まっているの
かもしれない。
健 現在の明石海峡の潮はそんなに早くはないが左から右の西流で１～２ノットはある。故障ならクレーン船が流されないのも
不思議だが何か事故があったことは確かだ。
舞子 周りに船がいっぱい。私たちが交通整理しましょう。
明 三都丸だ。最近見かけないと思ったら沖合を航海してたんだ。クレーン船に注意して下さい。タグボートも注意して下さ
い。
健 これは少し大きいジャンボフェリーだ。クレーン船に注意して下さい。セメントタンカーもクレーン船にが止まっています
から注意して下さい。聞こえてないと思うけど。
舞子 ボートが来て２号浮標の上に人が乗ってます。
健 ２号浮標にクレーン船がぶつかったのかもしれない。壊れていないか調査するまでクレーン船が止められていたんだ。
明 クレーン船が動き始めました。クレーン船、明石海峡を通過します。大きな事故ではなかったようだが緊張の一日だった。
今日の任務は終了だ。
船のデーター
２８たいきゅう
起重機船 ４００トン吊り 久栄建設
全長 ６８ｍ
ＬＭ２０８こううん
巡視艇 総トン数 ５０トン 第五管区 神戸
２３ｍ型灯台見回り船 速力 １５.２ノット
はまゆう
客船（フェリー） 総トン数 １５５１５トン 東京九州フェリー
全長 ２２２ｍ 航海速力 ２８.３ノット トラック １５４台 乗用車 ３０台
三都丸
白油タンカー 総トン数 １８１トン 三都海運
全長 ４１ｍ 最大速力 ９.９２ノット
大翔丸
セメントタンカー 総トン数 ４０５７トン 大窯汽船
全長 ９５ｍ
りつりん２
客船（フェリー） 総トン数 ３６６４トン ジャンボフェリー
全長 １１５ｍ 航海速力 １８.５ノット 旅客定員 ４７５人 トラック ６１台
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