「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

コードは作曲と切っても切れない関係か?(1)

2009-09-23 00:07:54 | 音楽(全般)
コード・ネーム。

いや、あのよくスパイ映画で出てくる「007」とか、「ジャッカル」とかの暗号じゃ無くて、ジャズやロックを演奏する上で避けて通れない記号です。
英語では「chord symbol」と呼ぶそうですが、日本では「コード・ネーム」もしくは単に「コード」と言えば、音楽をやっている人には通じますね。
「コード・ネームなんてさっぱりわからないぜ!」と言う方は、申し訳ありませんが「簡単コード入門」みたいな書籍はたくさん出版されていますし、ネットでも調べられるので、よろしくご確認ください。いつかコードの仕組みや組み合わせについても記事を書ければとは思っていますが。

コードはジャズの始祖と呼ばれるジェリー・ロール・モートンによって考案されました。ちなみに映画「海の上のピアニスト」で、ティム・ロス演じる主人公にピアノ勝負を挑む黒人のおっさんは、ジェリー・ロール・モートンがモデルです。映画の中でも語られますが14歳から売春宿でピアノを演奏し即興の腕を磨いた人物です。
売春宿に来るような客を相手にするのですから、紳士的な客など希少なわけで、少しでも萎えるような演奏や、自分のリズムに合わない演奏をするとナイフや拳銃ですごまれたことでしょう。
客も恐らく時間制限が設定されていて、少しでも延長すると怖いおにいさんが「お客さん、時間っすよ~」と部屋に入ってくるし、お互いが命がけであったと思います(笑。

ジェリー・ロール・モートンは演奏家としても一流であったのですが、それ以上に作曲家であったので、自身が率いるバンドに、自作曲を演奏できるレベルまで理解させる必要があります。しかしメンバー全員がヨーロッパ音楽で使われる楽譜をスラスラ読めるわけでも無いので、試行錯誤した上でコードを考案したのでは無いでしょうか?憶測ですが・・・。
コードが読めれば、メロディーの上にコードが書き込まれた楽譜(リードシート)だけでとりあえず演奏が可能です。ジャズ演奏に関するある程度の技術や知識を習得していれば、アドリブをつなぎながらセッションもできます。
更にはいろいろなスタンダード・ナンバーと呼ばれる、ジャズやポップスで定番となっている曲のコード進行を覚えていくことで、少しづつですがコードをいろいろアレンジして、演奏に広がりを持たせることもでき(リハーモナイズ)、それが編曲や作曲の技術に活用することもまったく無理な話ではありません。

という事でジャズから生まれた魔法の記号「コード」のいいとこばかり書きましたが、実は個人的にはコードに縛られて自分の作曲や編曲に紆余曲折が生じたことも、ごく個人的な経験の範疇ですが書かなくてはいけないな。と考えています。

つづく・・・