続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

許可なく

2011-03-17 22:34:20 | TRPG
勝手に他人のキャラをいじりたくなる時があります。
私の友人のTRPGのキャラに「ラウラ」さんというキャラがいます。彼女の性格は一言で言うと器が小さい。他人の幸福を許せず、自分に甘く、ささいなことでもムキになる。実に性格に難のあるキャラなのですが、ウチのトコモンをわりとよく構ってくれるので、ネタ的に重宝する人でもあります。

そんな彼女も結婚し子供を生むのですが、子供が生まれて夜泣きしたりでちょっとイラついたりしてるわけです。
育児中の些細な苛つきです。
そこへ運悪くトコモンが遊びに行ったりすると、

「あかちゃんかわいいでちゅー」
「あんただって赤ちゃんじゃないのさ」
「トコモンあかちゃんじゃないでちゅよ」
「なにさ、まんまるのくせして」
「トコモン12ちゃいになたでちゅ」

#イラッ(トコモンのくせに口ごたえしやがったな)

「12さいなんてまだまだあかちゃんよ」
「ちがいまちゅ」
「うっさいな、やーいあかちゃんあかちゃんあかちゃん」
「うえーん、うえーん!」

機嫌の悪いラウラに泣かされてトコモンが帰ってきました。
ペルガも呆れて怒る気にもなりません。
「こんなこぶた泣かして楽しいかの?」
「ちょっとイラついただけだもん」


主の友人には悪いのですが、他人のキャラでもネタが思いついたらいじってしまうのです私は。こんなのラウラじゃないという苦情は受け付けますが、削除はしません。


カンフー映画(イップ・マン)

2011-03-17 21:28:20 | 映画の感想
世間は地震で大変だけど、私に出来ることは多くないです。

なので映画を観てきました。
「イップ・マン」ブルース・リーのお師匠さまの話だそうです。あと、単発映画のようですが実は2作目らしい。1作目のほうは「イップ・マン~序章~」と付いてる別の作品だそうです。タイトルだけでは何の映画か分かりませんが、要はカンフー映画。宣伝に金かかってないのか知名度は低いようで映画館はガラガラ。というか私以外に客がいません。映画館側もそれを見越してか4番スクリーンという50人くらいしか入れなさそうな席の少ないちっこいスクリーン。マイナーな映画を観る時にはたまーにこういうことがあります。むかーし「タオの月」を観に行ったときも映画館の客が私一人だけだったなあ。とまあ、映画館一人占めという贅沢な時間を満喫してきたわけですよ。

映画自体はなかなかに面白い内容でした。香港+カンフー+CGといったらやはり荒唐無稽な映像が出てくるのです。冒頭で包丁持った20人(もっといたかも)くらいの暴徒と戦うシーン、中盤の丸いテーブルの上で各流派の師範と戦うシーン、そして終盤のボクサーと戦うシーン。私が満足する映画というのは簡単で、戦いまくってればそれで良いのです。前回の日記で「ドラえもん・鉄人兵団」にバトル分が足りないと嘆いた分、今回はハズレを引かないよう事前に調べて観に行きました。

カンフーブームがあったのは80年台のはずですが、今は2011年。殺陣も進化しています。最後の決戦では打突系だけではなく、投げやグラウンド技まで出てきます。格闘技ブームや対戦格ゲーで今の人は目が肥えてますからトリッキーな昔の動きだけでは通用しません。地味に感心したのは敵役ボクサーの役者さんの動き。実は欧米格闘技とカンフーという組み合わせは見栄え的に相性が悪いのです。リズムがぜんぜん違う。「バトルクリークブロー」という失敗作映画があるのですが、それを見るとよくわかります。もっさりした怪力組技系VS俊敏な香港カンフーアクションでは、ぜんぜん息があわず、組み技の鈍重さとカンフーの軽さとの、悪いところばかりが際立つ結果になります。カンフーのアクロバティックな動きは双方ともにある程度以上の速さと巧みさが必要とされます。よく言えば複雑、悪く言えばダンス。あのくねくねした動きにボッボッ、パシッパシッといった効果音を入れることで格闘に見せているわけです。

そして今回、ボクシング対カンフー(詠春拳)の戦いはそのリズムが崩れていませんでした。上手い上手い。というかボクサーの動きがボクシングじゃない。戦後まもなくが舞台だから今の軽快なボクシングやってはミスマッチかもしれませんが。サウスポーで右フックを連発する喧嘩殺法みたいなスタイルです。そして手の動きがカンフー並みに速い。常に足止めてラッシュ状態。それに突き蹴り投げの中国拳法で立ち向かうわけです。
終盤の戦いは熱いです。異なる思想を持ちながらも中国拳法の誇りを守るために戦って死んだ友人のために、イップ・マンは弔い合戦に挑みます。底なしの相手のスタミナに押されながらも確実にダメージを決めていきますが、ゴング終了後の不意打ちパンチやら、途中で急遽ルール改変して蹴り禁止やら、相手陣営は汚い。でも主人公はもっと大人気ありませんでした。最終ラウンドに敵ボクサーのパンチにカウンターを決め、相手の両肘を壊し、喉に肘を打ち込み(連打)急所のこめかみに突き(連打)そのまま顎を掴んでひねり投げ、首と脳に衝撃を与え、顔面めったうち(連打)と怒涛のラッシュを決めて勝ちます。いきなり最後でグラップラー刃牙の世界になります。それまでは速さと手数で勝負してた感じなのが肉体破壊描写になります。もちろん私は大喜びです。

とまあ、現実のイップ・マンさんがどれだけえげつなかったかどうかは私は知りませんが、わりと爽やかな顔のドニー・イェンがへんてこな手の動きでドカドカ敵をやっつけていくのは見てて爽快です。なのですが、これは宣伝してもアクション物としてウケなかったかもしれないとも思うのです。というのも主演の役者さんが脱がない。ブルース・リーのような病み上がりビキビキ筋肉、といったパッと見で分かる「なんかヤバげで底知れない東洋的肉体美」というのが無い。サモハン・キンポーも相変わらずデブのくせによく動いてますが、動いてるのを見て面白さが分かるタイプのアクション映画です。宣伝用スチール写真ではイマイチ迫力が伝わらないと思います。おっさん達がよく動くこと。さすが香港映画、役者の動きは安心して見れます。

それでも私は満足しました。DVDで出たらもう一回見ようと思います。映画館のスクリーンだとカット割りが細かくてよく分からないとこが多々あったので。