下駄の音

新しい強い猫がやって来て追い出された老猫。
元の飼い主のピンチヒッターで近くの空き家へ。
下駄の音に反応して出てくる。

「あー　今日はデブおばーさんか。」
「やー　キジちゃん　最近すこーし太ってきてよかったね」

ちょっと奮発したカンズメを鼻水たらしながらフニャフニャラとがっつく。


横に座って苦労を背負った背中をゆっくり撫ぜる。
つるべ落としの秋の陽が老猫と私の背を暖める。