JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「牛乳屋フランキー」

2008-06-16 | 映画(DVD)
この映画、昔から見たかったのです。シネマアートンでのフランキー堺特集の時は都合が付かなかった。随分昔、近所のレンタルビデオ屋に置いてあって、借りよう借りようとしているうちに逃した。(あいかわらず
)現在、近所のレンタル屋ではビデオもDVDも発見できません。

「牛乳屋フランキー」1956年 日活 監督:中平康

堺六平太(フランキー堺)は遠縁に当る杉香苗(坪内美詠子)が営む牛乳屋が商売仇のブルドッグ牛乳に邪魔され苦境に陥ったのを応援するため長州の追分から遥々上京。
初日の朝、同僚の新吾(小沢昭一)の姿が見えない。新吾はブルドック牛乳店に寝返ったのだった!

50年以上前の他愛のないドタバタコメディなんだけどこれが楽しい。
まず牛乳配達屋という舞台が懐かしくってよろしいではないですか。
自転車の左右のハンドルに牛乳袋ぶら下げて白いつなぎに白い牛乳屋キャップで颯爽と・・・早朝、牛乳瓶の触れる音で目覚めた子供時分。牛乳受けには毎朝牛乳瓶が。時には牛乳泥棒なんて不届きな奴が出現し・・・
実は我が家も遠縁が関西で牛乳配達業を営んでいたのでさらに親近感あり。杉牛乳店同様、森永乳業でした。

前半の牛乳配達でのエピソード。酔っ払いを運んだり、恋文を運んだり、テンポ良く。落語「うどんや」からのエピソードなんかも織り交ぜていました。

巨漢市村俊幸の石山金太郎(大学生の身で小説家、学帽脱ぐと金太郎刈り)そうです!「太陽の季節」、「狂った果実」のパロディまで盛込まれ、中平監督、なかなかやってくれます。

見所は何と言ってもフランキー堺と小沢昭一(若い小僧です!)の自転車競走デットヒート。もうカッコ良い。
白いつなぎの杉牛乳。黒い皮ジャンのブルドッグ牛乳。ロックンロールじゃないですが・・・

映画助監督松原善吉の登場に場内から笑いが・・・
迂闊にもすぐに気付きませんでした。
整形前の宍戸錠です。何と爽やかな青年でしょう。息子の宍戸開より男前やないですか。
古い映画なので他にも、岡田真澄、中原早苗と、まぁ、皆さんお若いこと。特に中原早苗はおさげの女中役で可愛らしいこと、びっくりです。
牧場でフランキーとミュージカルに興じる名シーンあり。

ミルク売ります恋もする、ペダルを踏めばドジも踏む、牛乳屋フランキーが皆様に爆笑を配達する痛快喜劇!

「幕末太陽傳」とはまた違った、軽みのある作品でこれは好きな作品になりました。

ポレポレ東中野 「小沢昭一 僕の映画史」
ラストでちゃっかり杉牛乳店に戻っている小沢昭一(新吾)の調子良さがよろしい。

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さて、牛乳の話

阿木燿子がイミテーションゴールドで「パックのままの牛乳かかえ」とした歌詞に新しさを感じた頃から牛乳瓶の牛乳配達が少なくなり、すっかり見なくなってしまいました。
駅のミルクスタンドで瓶の牛乳を飲むのってやっぱり気持ち良い。清志郎が「牛乳飲んでる奴より気持ちE」って歌ってるくらいだから相当気持ちEんです。

Hero-Nは給食の牛乳を飲むのに苦労しているようです。苦手なんですね。聞くと給食も瓶ではないらしくストローで飲んでいるらしい。
男の子の飲み方じゃないぞ。足を開いて腰に手を当て瓶で飲む正しい牛乳の飲み方を指導したら呆れ返られました・・・

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