
シネマヴェーラ渋谷 「配給:ケイブルホーグ」
この監督の作品、デビット・ボウイの「地球に落ちてきた男」は上映当時劇場で観ました。これもケイブルホーグの配給だったのですね。偉い会社じゃ。
「美しき冒険旅行」1972年 イギリス 監督:ニコラス・ローグ
原題:WALKABOUT
オーストラリアの都会育ちの少女(水練に長けていらっしゃる)と弟が父の自殺の巻き添えにより、広大な原野に取り残されてしまっう。やがて一人の原住民(アポリジニ)の少年に出会い、三人は不毛の砂丘を歩き続ける。自然の美しさと厳しさ、野生と文明、齟齬と戸惑いを包含した放浪のたどり着く先は…。
これは良かった。
都会育ちの姉弟とアポリジニ。文明と自然。姉弟の過酷なサバイバルの映像に挿入されるオーストラリアの大自然の珍しい奇妙な動物、昆虫たちの営み。
自然と文明。生と死。
しかし、そんなことより、女子高生のジェニー・アガターです。
確かに後半、泉で全裸で人魚のように泳ぐ美しさも印象的ではありますが、荒野にハイスクールの制服のまま放り出されてサバイバルする姿がエロオヤジ・ハートを刺激してくれる。
超ミニのスカートに白いストッキング、白いブラウス。ご丁寧に丸い珍妙な帽子まで。制服好きではあってもあまり女子高生の制服には反応しないのですが、これは良かった。やがてストッキング破れ、消え去り、土埃で汚れていく制服。オアシスで服や下着をお洗濯。
実は監督はこれが撮りたかっただけなんじゃないかと思えるくらい。
全編に不思議なエロチックさが漂う。
本編にあまり関係しない、風船調査隊。紅一点の調査員に注がれる男性隊員のスケベったらしい視線などのユーモアをはさんでいたりするので尚そう思えてくる。そだから、動物や昆虫の営み、生死さえも不思議なエロを感じる事ができる。死骸は他の何物かによって食い荒らされ、腐敗し、ウジがわき、バクテリアによって土に帰り消滅していく。ピストル自殺を図った父の遺骸も例外なく、腐敗し土に帰っていく。
弟の方は、飢えと渇きに耐えながらも常におもちゃを手放さない姿がいじらしい。
アポリジニ少年と姉弟の家族のような生活は少年の思慕もある程度受け入れられ順調に進んで行く。しかし、ついに告白(勿論、言葉は通じない)した場所が悪かった。そこは少女の育ってきた文明との境界のような地だったのだ。
悲恋のアポリジニ少年の行動は切ない。(やらしてあげろよ)一晩中一心不乱に求愛ダンスを踊るけど少女は弟に知ってか知らずか「お別れのダンスでしょ」と言い捨てる。翌朝、木にぶら下がった少年を発見しても遺骸をそのまま荒野から脱出していく。命の恩人である彼を葬り埋める描写は無い。彼の遺骸も自然の法則に沿って食い荒らされ腐敗し、やがて白骨となるのでしょう。
後に少女は都会で幸せな新婚生活。夫を見つめる目の先に遠い少女の記憶が・・・
新妻となったジェニー・アガター。女子高生時代と違って煙草片手に料理をする大人の女。当時19歳だったそうです。
この作品には原作WALKABOUTがあり「美しき冒険旅行」として翻訳されている。原作の方は飛行機事故で遭難した少女の成長物語になっていてテーマは微妙に違っているようです。(読んでないので違っていたらごめんなさい)原作の邦題をそのまま映画の邦題にしたのは安易だったかな・・・

この監督の作品、デビット・ボウイの「地球に落ちてきた男」は上映当時劇場で観ました。これもケイブルホーグの配給だったのですね。偉い会社じゃ。

「美しき冒険旅行」1972年 イギリス 監督:ニコラス・ローグ
原題:WALKABOUT
オーストラリアの都会育ちの少女(水練に長けていらっしゃる)と弟が父の自殺の巻き添えにより、広大な原野に取り残されてしまっう。やがて一人の原住民(アポリジニ)の少年に出会い、三人は不毛の砂丘を歩き続ける。自然の美しさと厳しさ、野生と文明、齟齬と戸惑いを包含した放浪のたどり着く先は…。
これは良かった。

都会育ちの姉弟とアポリジニ。文明と自然。姉弟の過酷なサバイバルの映像に挿入されるオーストラリアの大自然の珍しい奇妙な動物、昆虫たちの営み。
自然と文明。生と死。
しかし、そんなことより、女子高生のジェニー・アガターです。

確かに後半、泉で全裸で人魚のように泳ぐ美しさも印象的ではありますが、荒野にハイスクールの制服のまま放り出されてサバイバルする姿がエロオヤジ・ハートを刺激してくれる。

超ミニのスカートに白いストッキング、白いブラウス。ご丁寧に丸い珍妙な帽子まで。制服好きではあってもあまり女子高生の制服には反応しないのですが、これは良かった。やがてストッキング破れ、消え去り、土埃で汚れていく制服。オアシスで服や下着をお洗濯。
実は監督はこれが撮りたかっただけなんじゃないかと思えるくらい。
全編に不思議なエロチックさが漂う。

本編にあまり関係しない、風船調査隊。紅一点の調査員に注がれる男性隊員のスケベったらしい視線などのユーモアをはさんでいたりするので尚そう思えてくる。そだから、動物や昆虫の営み、生死さえも不思議なエロを感じる事ができる。死骸は他の何物かによって食い荒らされ、腐敗し、ウジがわき、バクテリアによって土に帰り消滅していく。ピストル自殺を図った父の遺骸も例外なく、腐敗し土に帰っていく。
弟の方は、飢えと渇きに耐えながらも常におもちゃを手放さない姿がいじらしい。
アポリジニ少年と姉弟の家族のような生活は少年の思慕もある程度受け入れられ順調に進んで行く。しかし、ついに告白(勿論、言葉は通じない)した場所が悪かった。そこは少女の育ってきた文明との境界のような地だったのだ。

悲恋のアポリジニ少年の行動は切ない。(やらしてあげろよ)一晩中一心不乱に求愛ダンスを踊るけど少女は弟に知ってか知らずか「お別れのダンスでしょ」と言い捨てる。翌朝、木にぶら下がった少年を発見しても遺骸をそのまま荒野から脱出していく。命の恩人である彼を葬り埋める描写は無い。彼の遺骸も自然の法則に沿って食い荒らされ腐敗し、やがて白骨となるのでしょう。
後に少女は都会で幸せな新婚生活。夫を見つめる目の先に遠い少女の記憶が・・・
新妻となったジェニー・アガター。女子高生時代と違って煙草片手に料理をする大人の女。当時19歳だったそうです。
この作品には原作WALKABOUTがあり「美しき冒険旅行」として翻訳されている。原作の方は飛行機事故で遭難した少女の成長物語になっていてテーマは微妙に違っているようです。(読んでないので違っていたらごめんなさい)原作の邦題をそのまま映画の邦題にしたのは安易だったかな・・・


うん、これ本当良かったです。ボーっと映像に見入ってしまうんだけど、それでいいのよね。
テーマだとか何だとか語るより前に、映画は映像で語ってくれないと…と思ってしまう一本でした。
『イントゥ・ザ・ワイルド』が大好きなので、この手の映画にググっと惹かれてしまうんですよね。でも私も所詮は「美しき冒険旅行」がしたいだけなのかも
忘れられない映画の一つになってますよ。
「イントゥ・ザ・ワイルド」ですか。それもとっても見たくっていずれレンタルしようとは思っているのですが・・・
レンタルって店頭にある事を確認するとそれだけで安心してしまってなかなか借りない。劇場だとその上映時間のみだから「また今度」と先送りせずに行動できるんですけどね。