白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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<8/13発売>やさしく語る 棋譜並べ上達法 PR②

2019年08月07日 23時59分59秒 | 著書

<本日の一言>
本日は日本棋院のこども囲碁塾で9路盤教室の講師を務めました。
かなり小さい子も多かったですが、皆碁を楽しんでくれていて何よりです。

ところで、小泉進次郎さんと滝川クリステルさんが結婚という衝撃ニュース・・・。
今年2番目の驚きかもしれません。



皆様こんばんは。
1日空きましたが、前回に引き続き新刊のPRを続けたいと思います。
今回は著書の構成についてです。

<序章 棋譜並べの取り組み方>
まずは棋譜並べの楽しさや、どのように上達に結びつくか役立つかを語っています。
楽しく学べるに越したことはありませんし、何を身に付けたいかという明確な目標を持つことも大切です。
そのどちらかが無ければ、棋譜並べに取り組み続けることは難しいでしょう。

そして、1局を最後まで並べるべきなのか?
着手を探すのに時間がかかる場合はどうしたら良いのか?
といった疑問にもお答えしています。
無駄な労力を減らすべき、ということは前回書いた通りですね。

最後に、選局のコツや棋譜並べにあたっての心構えなどについて書いています。
学習効率は、皆様の取り組み方によっても大きく変わってくるのです。

<第1章 布石の注目ポイント>
1局の中での布石の位置付けと、どういったことを意識して打つべきかということについてはこれまでの著書でも語っていることろです。
そのおさらいと、実際にプロがどのように打っているかを実例を交えながら解説しています。
一手一手様々なことを考えていても、やはり土台には一定のセオリーがあります。
そこに注目しながら並べることで、プロの対局の流れを理解しやすくなりますし、皆様の対局でも真似しやすくなるでしょう。

<第2章 中盤の注目ポイント>
中盤でどんなことに注目しながら並べるべきかについて解説しています。
形式としては第1章と同じですね。

中盤と布石は性質が違いますが、独立したものとして考えるべきではありません
布石という準備段階があり、その上で中盤の戦いが始まるのです。
ですから、布石だけではなく中盤もある程度並べておきたいものです。
その方が布石の考え方に対する理解も進みやすいでしょう。
中盤は布石での準備がどう役立つかを示している区間とも言えるのです。

<第3章 プロの碁の分かりにくいところ>
皆様がプロの碁を並べたり観戦する際、分かりにくく感じる原因について代表的なものを3つ解説しています。

○弱い石を放置する
○打ったばかりの石を捨てる
○様子見

これらは直感的に理解しにくいうえ、出現頻度も高いです。
難しい分野に関しては無理に真似する必要は無く、さらっと流しても構いませんが、それでも考え方だけは学んでおいた方が良いでしょう。
これらの打ち方は、基本に反しているように見えることもあるので、棋譜並べの際に混乱の元になりますからね。
具体的な狙いまでは理解できなくても、どの分野にあたる打ち方なのか分かるようになれば、棋譜並べが楽になるでしょう。

また、本書は棋譜並べの本ですが、そのまま棋譜鑑賞に役立てることもできます。
これらの考え方を学んでおけば、プロの対局を理解しやすくなり、楽しみ方を広げることにもつながるでしょう。

<第4章 棋譜解説>
本章では、実際にプロの対局を解説しています。
棋譜並べの際は、なるべく本質をシンプルに捉えることが大切です。
そこで、解説スペースは1図につき21文字×4行ですが、その中でキーワードがぱっと目に入るように工夫しています。

囲碁の本は一度読んで終わりではなく、何度も繰り返し読んではじめて身に付くとはよく言われます。
棋譜並べにも全く同じことが言えるでしょう。
3回や4回並べるのは当然として、10回や20回並べても良いのです。
そのためにも、譜分けや後半の手順の省略によって楽をすることが大切になってきます。
本書では、最序盤を除けば1譜ごとの手順は概ね5手~10手程度に収めています。
1局の手数は最短で60手、最も長い棋譜でも113手までで止めています(一部、参考図で残りの手順を示した棋譜もありますが)。

また、本書では参考図の位置も一般的な本と違っていますが、それも何度も並べることを前提にしたものです。
参考図は皆様の理解を補助するものという位置付けであり、何回目かには見る必要が無くなってくることが多いと思います。
手順全体の流れを感じることも大切ですから、それを参考図で妨げないための工夫です。
もちろん、特に学びが多いと感じる参考図があれば、それを何度も並べて頂くのも良いでしょう。

<コラム>
最初は少なかったのですが、いつの間にか増えて9本(10ページ)になりました。
棋譜並べの本ということで、棋士や棋譜についての話が多くなっています。


これで全体像については大体ご説明できたでしょうか。
次回は選局理由などについてお話ししたいと思います。



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