白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

羽根彩夏-仲邑菫

2019年08月15日 23時52分13秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
許家元碁聖が佐田篤史四段を破り、井山天元への挑戦を決めました。
碁は序盤で許碁聖が良くなったと思いますが、そこから緩まず戦い抜いたのは流石ですね。
井山天元としては、一番嫌な相手が出てきたのではないでしょうか。



皆様こんばんは。
本日は予定を変更して、日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されていた、阪急納涼囲碁まつりでの羽根彩夏初段(17)と仲邑菫初段(10)の対局をご紹介したいと思います。
彩夏初段は、泰正九段-直樹九段&しげ子初段-彩夏初段という、三代続きの囲碁家系です。
一方、菫初段も親は父親は信也九段、母親の幸さんも囲碁インストラクターという囲碁一家です。

1図(実戦)
彩夏初段の黒番です。
いきなり三々に入りました。
彩夏初段は、直樹九段の碁をあまり勉強していないそうです(笑)。



2図(実戦)
黒1の挟みに対し、白Aと三々に入れば穏やかです。
しかし、実戦は白2から4と反撃しました。
この打ち方は菫初段らしいですね。
左下の厚みを生かそうとしているのでしょう。
信也九段は力戦家として知られていますが、菫初段もその系統かもしれません。



3図(実戦)
黒は一旦受けに回りましたが、その後反撃していきましたね。
直樹九段は自分からガンガン戦うタイプではありませんが、戦いでは一歩も引きません。
彩夏初段もその力を受け継いでいるのでしょう。



4図(実戦)
この踏み込みの鋭さは菫初段の売りですね。
形の急所が瞬間的に見えるようですが、それが才能というものでしょう。


結果は白の菫初段の中押し勝ちでした。
両者共に新初段らしい、溌剌とした戦いぶりでしたね。




☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は7月12日(金)、8月5日(月)、9月2日(月)に指導碁を行います。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。毎月第2土曜日に講座と指導碁を行っています。

白石囲碁教室・・・五反田駅徒歩4分です。指導碁や個人レッスンを行っています。

New!上達の約束・・・上達の約束は、お客様の都合に合った会場を選べる回数制のレッスンを行っています。私の担当する五反田教室が新たに始まりました。毎週水曜、19:00~21:30です。
 
 
☆「やさしく語る」シリーズ、好評発売中!
 
やさしく語る 碁の本質」 「やさしく語る 布石の原則」 「やさしく語る 碁の大局観」 ・・・現在、「やさしく語る」シリーズを3冊出版しています。4冊目は8月13日に発売予定です。