白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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上野愛咲美-矢代久美子

2020年02月23日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
25日(火)に予定していた宇宙棋院のイベントは、中止と決まりました。
楽しみにして頂いた方々には申し訳ありません。
その代わり、3月24日(火)には普段より充実した教材をご用意する予定です。



皆様こんばんは。
本日は2月15日に行われた第1回博多・カマチ杯女流オープン戦本戦1回戦から、上野愛咲美女流本因坊(18)と矢代久美子六段(43)の対局をご紹介します。

1図(実戦)
上野女流本因坊の黒番です。
黒1の肩衝きは上野女流本因坊の好きな手ですね。
矢代六段は積極的に白2と挟みましたが、上野女流本因坊としてはこれを誘って戦いに持ち込む狙いでしょう。



2図(実戦)
白1のツケに対して、黒2、4と分断したのが強手でした。
一方、矢代六段も白7と急所にツケて反撃!
白Aの割り込みや白Bの切り、さらに白×への攻めなど睨み、戦いはますます激しくなってきました。



3図(実戦)
このような接近戦は、見ていてわけが分からないという方も多いでしょう。
理解するためのポイントとしては、眼形石のつながりを確認することですね。
例えば、一見危なそうな黒×は、黒Aの連絡と黒Bの当てで2目取る手が見合いなので大丈夫です(黒Bに白Cは黒Dで取られ)。
一方、白×は眼が無いうえに孤立しているので、白△から補強しにいったというわけですね。



4図(実戦)
白1と右辺に踏み込みましたが、黒4が強烈でしたね。
これで白×がいっぺんに薄くなり、凌ぎに苦しむことになりました。
見ごたえのある力比べは、上野女流本因坊が制しました。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は2月28日(金)、3月27日(金)に指導碁を行います。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。毎月第2土曜日(今月は第3土曜日)に講座と指導碁を行っています。

白石囲碁教室・・・五反田駅徒歩4分です。指導碁や個人レッスンを行っています。

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