白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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囲碁授業

2018年07月05日 23時33分09秒 | 仕事・指導碁・講座
皆様こんばんは。
本日は月島第三小学校へ、囲碁の入門指導に行ってきました。
全5回、今回で4回目です。

囲碁の基本ルールは簡単で、それを一通り教えるだけなら1コマあれば十分です。
ただ、ルールが分かっても、それだけでは「相手の石を取ったり、自分の石が取られないためのコツは?」「陣地を作るためのコツは?」といったことを理解するのはなかなか難しいです。
その点、5回連続で教えられるのは非常にありがたいです。
子供たちの理解の進み方を確認しながら、1つ1つ必要なことを教えていけますからね。



今回、最初に新しいことは何も教えず、まずは対局させて様子を見てみました。
すると、各所でこのような形から白が取られていました。





また、このような形ができて白が生きていることもありました。
必ずしも最後に白△に打ったわけではなく、結果的にこの形になったのだと思いますが。
ただ、問題はこの後・・・。





対局が終わりに近付き、打つ所が少なくなると、自ら白1などと眼を潰す光景があちこちで・・・。
入門者あるあるですね。
今回はこのパターンが多かったので、2眼生きの概念を少し話してみました。
生き死にの問題は入門段階の難関の1つですが、3年生の理解力を信じて・・・。
皆熱心に聞いてくれたおかげで、なんとか理解できた子が多かったようです。

生き死にの話を進めると、「中手(ナカデ)」の概念に発展しますが・・・。
これは流石にまだ早いと思うので、今後囲碁を続けていく中で覚えてくれれば良いと思います。
最初は囲碁の楽しい部分を全面に出していきたいですね。

次回は最終回ですが、別クラスを担当している田尻悠人四段は連碁をやる予定とのことです。
なるほど、連碁は良いですね。
人数の縛りも無く、参加者全員で楽しむことができます。
私も採用することにしましょう。
子供たちが「囲碁って楽しい!」と感じてくれたら嬉しいですね。