白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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首藤瞬七段指導碁会&SGW杯予選準決勝

2020年09月27日 23時59分59秒 | 永代塾囲碁サロン

<本日の一言>
呉清源杯の結果は、日本選手3人が出場して2勝1敗とまずまずの結果でした。
2回戦にはシードも含めて日本選手3名が出場します。
それにしても、謝依旻六段(30)に勝った呉依銘二段(13)は強いですね。



皆様こんばんは。
まずは永代塾囲碁サロンで開催されている会をご紹介します。

☆首藤瞬七段指導碁会☆

開催日   :毎月第1日曜日
スケジュール:13:00~14:30 多面打ち指導碁1周目
       15:00~16:30 多面打ち指導碁2周目
料金(税込):6000円(サロン利用料込)

コロナの影響でお休みしていた、首藤瞬七段の定期指導碁会です。
NHK杯ベスト4などの実績がある棋士ですね。
最近は観戦記を書くことも多く、「観戦棋士」としても知られています。
指導碁会では、時間のあるときは自戦解説をしてくれることもあるようです。
サービス精神旺盛ですね。

なお、お問い合わせは永代塾囲碁サロンのホームページからお願いします。



さて、今回は9/21にSGW杯予選準決勝で鈴木歩七段(37)と打った碁を振り返りたいと思います。
某碁聖を見習い、女性の敵になる気満々で臨みました。

1図(実戦)
私の白番です。
あまりに悪手が多い碁でしたが、その中でも特に反省した場面の1つがここです。
黒1のハネに対して白2とハネ返したのは、形になずんだ大緩着でした。
黒5までと好形を作らせては、せっかくの下辺や上辺のポン抜きが泣いています。
形勢有利を意識して、安易な打ち方に走ってしまったようです。

さらに、白8が説明しようのない悪手です。
ここは当然、白Aとダメを詰めて白Bの切りを狙うのが石の形でした。
プロが500人いれば、500人全員が白Aと打つでしょう。
こんなことをやっていては、形勢がおかしくなるのも当然です。



2図(変化図)
黒1に対しては、白2のハサミツケが強手でした。
周囲が厚い白は、黒5と突き出されてもさほど痛みは感じません。
そして、前図では10目ほどあった黒地が消え、黒は命の心配をしなければならなくなっています。
攻めながら自然と黒×を飲み込める展開になりそうでした。



3図(実戦)
ただ、その後黒にポカが出て、再びチャンスがきていたのですが・・・。
ここで黒1に対して、白2とハネたのがひどい寄り道でした。
幸便に黒3の当てを利かされ、中央が綺麗に止まらなくなってしまいました。
白Aの押さえは、黒Bと切られて困ります。



4図(変化図)
黒1には、当然白2と押さえる一手でした。
黒3には、白4のつなぎが冷静で全く問題ありません。
黒5と抜かれると、白Aなどが利かなくなるので黒地が増えますが、そんなことは些事にすぎませんでした。
白石の姿が美しく、これなら勝てそうでした。

能力不足によるミスは仕方ありませんが、情けない手だけは打ちたくないものです。
とにかく反省の多い一局でした。

ちなみに、本当に女性の敵になったのは小県九段でした(笑)。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。次の担当日は9/11(金)です。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。今後の活動拠点となります。

白石囲碁教室・・・2020年6月末に閉鎖しました。現在は永代塾囲碁サロンでの指導碁情報をお知らせするページになっています。

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