白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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謝依旻ー酒井佑規

2019年07月07日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
アマ名人戦全国大会決勝は、大関稔さんと平野翔大さんで争われました。
結果は大関さんの白番半目勝ちでした。
大熱戦だったと思います。
棋譜は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されたので、ぜひご覧ください。
</本日の一言>

皆様こんばんは。
本日は木曜日に幽玄の間で中継された、天元戦予選の謝依旻六段(29)と酒井佑規初段(15)の対局をご紹介します。

1図(テーマ図)
謝六段の黒番です。
黒△と右辺を大きく囲ったところに、隙ありとみて白△と打ち込みました。
一見すると生きるスペースは無さそうですが、次に白AやBという、相手が応手に迷いそうな手を複数用意しています。
プロの捌きや凌ぎが上手い理由の1つに、すぐに嫌がらせの方法を思い付くということがあります(笑)。



2図(実戦)
白×に切りを入れ、黒にも弱みを作りました。
この後、白Aとスペースを広げても黒Bと打たれて生きられませんが・・・。



3図(実戦)
白△が上手い手筋です。
黒Aと受ければ、白B、黒C、白Dとなってぴったり生きますね。
そこで、実戦は白△に対して黒Bと眼を取りましたが、白もAと放り込んで隅の黒の眼を取り、コウ含みの攻め合いに持ち込みました。

この白△はプロなら誰でも知っている手筋ではありますが、観戦しているとやはり「おおっ」と思いますね。
手筋を見るのは気持ちが良いものです。



4図(実戦)
結果は、攻め合いは両コウの形で黒が勝ち、白×を取りましたが、白もコウ替わりに右下隅を生きることができました。

この時点で地合いは白リードになりましたが、この後黒が下辺白に厳しく寄り付き、最後は黒中押し勝ちとなりました。




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