3月28日付け毎日新聞P11オピニオンという紙面に
「大学でどう学ぶか」というタイトルで次のようなこと(ブログ作者の勝手なまとめが含まれています)が載っていたので、書き留めておきたい。(実際は紙面を参照してください)
筆者は、佐伯啓思先生(1949年奈良県生まれ。東京大学卒。現在は京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
特にここ15年~20年くらい前から、インターネット環境の改善により、大学生の情報量は多いし、情報処理能力はたけているが、「考えようとする意欲」は低下している。
これは、「冷戦構造が崩壊」し、イデオロギーや思想が力を失ったことによることも大きい。自分にとって「大きなテーマ」を見つけるのが困難になってきている。
私(筆者)が学生の頃は、上から与えられたものを「まず疑う」ことから始まった。
それが、今では、エスタブリッシュされた価値(例えばウィキベディアのようなもの)を正しいものとしてそのまま受け入れてしまう。与えられたことを前提にしてしまう。
構造改革の中で、短期的な成果を求められるのはわかるが、それではなぜ、「自由主義」や「民主主義」や「市場主義」がどうして、世界の歴史の中で勝利してきたのかがわからない。
世界の歴史、日本の歴史の中で「あの戦争はどのような意味があったのか」「日本の戦後は一体何だったのか」という根本的な議論なしに、それらが当然のような受け入れ方をしているのではいけない。
高校までで勉強してきたことは「知識」としてはそれでいい。しかし、「それらが本当に正しいかどうかということを、もう一度自分の頭で考え直してもらいたい」 大学とは、そういう場である。
その中で自分の生き方を見つけたり、学問をすることで自分がちょっと豊かになり、世界に対する見方や接し方が変わってくる。
「ただ情報を得るのではなく、情報の基になっているもの(軸)を自分の頭で考えることが重要」
とのことでした。
おおいに、反省させられることがありました。