ああ・・ 3月中にアップしたかったのに・・ 4月になっちゃいました・・
ども、いちごわさびです(^^)ゞ
4月1日の記事ですが、エイプリルフール記事じゃないですよ~ (^O^)/
前に書いた「独り言・・(福島第1原子力発電所)」に続き、今回も独り言です。
(ごめんなさい・・ 実家の事務所移転で撲殺されていました・・31日まで多忙で・・
gooだけでなく、amebaなどへのもコメントやメッセージを頂いていますが
震災でのモチベーション低下と、引越しの疲れで、返答が遅れちゃっています)
で・・ 独り言・・(汗;)
東京電力の福島第1発電所では、土壌からプルトニウムが検出されました
懸念していた状態なのかな?・・と心配です(といっても何も出来ないのですが・・)
もちろん、自然界には存在しない、極めて毒性の高いプルトニウムです。
福島第1発電所の3号炉には「MOX燃料」という、プルトニウムとウランの合金が
使用されていることは周知の通りですが、ウランが核分裂する際にも、生成される
事から、1号炉か3号炉かどちらから漏れたかは不明ですが・・
水蒸気爆発時に空中に飛散し土壌に舞い降りた・・ と考えるのが自然です
<余談>
ここで、ちょっとだけ、プルトニウムってどうやって発生するの? を・・
前にもどこかで書いた記憶がありますが・・
天然ウランには、地球上では唯一の「核分裂核種」である、ウラン235と、
通常では核分裂しない、ウラン238が存在しています。
(地球上で産出される元素のうち最も原子番号・原子量が大きい元素)
その比率は、0.7 : 99.3 で、ウラン238の方が、断然多いのです
(この235とか238って数字の違いは、中性子の数の違いです。
同じウランでも含まれる中性子の数が違う奴があるんですね
これを「同位体:アイソトープ」って言います。
というか天然ウランの放射能って凄くって、植物は天然物は吸収しないんです!
植物が吸収するのは、人工的に生成された物で・・
ちなみに、ウラン235の半減期は約7億年、ウラン238の半減期は約45億年
この半減期の差と、上記比率を調べると、何億年前・・など知る事ができるのです
地球が出来たのが45億年前だから・・ なんか不思議ですね)
で、日本の大半の原子炉発電は軽水炉です、この軽水炉は燃料にウラン235を
使用しますが・・ 発電に使用するため、純度を4%まで上げています。
この純度を上げる作業を「濃縮」と呼んでいますが・・ 核兵器の濃縮ウランは
90%以上!ですので。濃縮=核兵器ではありません・・ 原子力発電では4%っす・・
(この濃縮技術があると、核爆弾を作れますので、北朝鮮などの軽水炉の
燃料作成施設などに、アメリカは気を揉む訳なんです・・)
ということで、軽水炉の燃料棒には、4%のウラン235が混じっていて、
残りの96%は、邪魔者のウラン238・・ って事になります。
ここで、核分裂の仕組みを簡単に・・(汗;)
なんらかの操作で作成された中性子が、ウラン235にぶつかると、
ウラン235は2つに核分裂を起こし、その際に高速中性子を放出します。
この高速中性子は強力で、実は邪魔者ウラン238にぶつかると、
邪魔者のウラン238であっても、β崩壊を起こしちゃいます・・
ですから、高速中性子を減速させ、熱中性子に戻すのが「減速材」の役目で
この減速材に「軽水(普通の水です)」を使用しているのが、軽水炉になります。
(水は重要な「冷却材」にもなります!
また、軽水ではなく重水を使用するのを重水炉と言います
それは、軽水は中性子を減速するだけでなく、中性子をも吸収しちゃうので、
原子炉発電技術が低かった昔は、中性子の稼動損が出るため軽水は使用されず
高速中性子を減速させても、中性子を吸収しない重水(重水素と酸素の化合物:
重水素は水素の同位体)を使用する炉があったのです)
ここで、大事な事は、
高速中性子は怖いので、水で減速させ、ウラン235だけに核分裂を起こさせる事!
が、ポイントなのです・・(これが日本の軽水炉の考え・・)
つまり、現在の技術力では、
このあたりまでしか、コントロールできない・・ って事なんですね。
ですから、燃料棒の96%のウラン238は、核廃棄物になり
劣化ウランなどと呼ばれるゴミにするだけなのですが・・
(劣化ウランに関する記事はこちらに少し書いています)
でもね・・
もし、高速中性子をコントロールできたら・・ この核廃棄物のウラン238を
燃料にすることができるんです!(β崩壊を起こさせる事が可能になる訳で・・)
で・・β崩壊ですが・・
高速中性子はウラン238にぶつかり吸収されると・・ な・・なんと・・
プルトニウム239を生成しちゃいます!
(つまり核分裂しなくてもベータ(β)崩壊を繰り返し(ウラン238が
ウラン239になり、それがなんちゃら239になって、そいつが・・)
核分裂性のプルトニウム239になるのです
でね・・ その純度は高くって・・ 核兵器に使用出来ちゃうんです
そして、この方法で既に純度97.5%のプルトニウム239を、62kgも生産
しちゃってます・・ 良いのか日本? これ・・ある種の核兵器だぞ!!
あと・・ 科学的に「毒性が極めて高い」ってのもあります・・
ちょっとまとめると、プルトニウム239って
1)強い放射能を持っています(半減期:2万4千年)
2)化学的に毒性が非常に強いです(人類史上最悪の合成された物質)
3)原爆の材料になっちゃう(ウラン型より簡単に作れます)
4)原子炉さえあれば簡単に作れちゃいます って事なんです )
話を戻して・・(^^)ゞ
この仕組みを確立すれば!! 資源が無い日本でも、プルトニウムを作って
再利用できる! って事なんですね。
(それが、プルサーマル発電って事で、「ふげん」や「もんじゅ」で実験となり・・)
さてさて・・ ここまで理解すると、答えが見えてきます
今回の福島第1発電所近郊の土壌からプルトニウムが検知された・・ってのは・・
水(冷却材)が無くなった1号炉か3号炉の中で、高速中性子が減速されずに
ウラン238にぶつかって吸収され、地球上には存在しない
プルトニウム239を生成しちゃった・・ って「証拠」になるのです
(余談ついでですが、プルトニウム239はα線(ヘリウム原子核)を出して
ウラン235に変りますが・・ このα線がまた厄介な奴で・・)
で・・ 余談の余談(笑)
冷却材に中性子の減速効果が無い物を使用した原子炉を作っちゃえば、
高速中性子をウラン238に衝突させる事が可能になるって事は、もうご理解できる
と思います・・
じゃあ・・ それって日本でやっているの? って疑問も出てきますよね
その1つの答えが、日本原子力研究開発機構の実験炉「ふげん」や「もんじゅ」です
天然ウランとして、わんさかあるウラン238や核廃棄物の使用済み燃料棒の大半を
占めるウラン238を有効に使うことができる!って考えは、ご理解できると思います。
転換炉「ふげん(現在廃炉)」は、冷却材に重水を使用し実験をしていました。
この発展型が、高速中性子型増殖炉「もんじゅ」なんです
ゴミでしかなかった、ウラン238を燃料(MOX燃料)として使用するため、
中性子が減速しない金属ナトリウムを冷却材にした高速炉、
そして、発電と同時にプルトニウムを生成する転換炉の機能を併せ持ち・・
そのプルトニウムはMOX燃料に精製でき、また燃料として繰り返し使えちゃいます・・
(使用した以上の燃料が作成されちゃいます!)
これは夢の技術でもありますね! それが高速増殖炉「もんじゅ」なんです。
(高速は中性子が高速(ウラン238用)、増殖はプルトニウムができる事)
そうそう!
あのビルゲイツと東芝でやっている、話題のTWR(トラベリングウェーブリアクター)
もウラン238を燃料としちゃいますが、基本的には同じ考えです。冷却材もナトリウムで
最初の機動に、極少量のウラン235を起爆剤で使用する・・と聞いています。
ということで、脱線ばかりですね・・(汗;) 本題に戻ります・・
今日も福島第1原発では、状況が刻々と変化しているようです・・
燃料棒を冷却する事が大事な作業でもありますが、その水が漏れて地下の施設や
トンネル内に溜まっている状況から、現地では日夜作業に没頭されています・・
ほんと・・ 頑張ってください!! 日本の将来のためにも・・
というか・・ 核処理会社の求人案内を見て、驚きました・・
事故当初は日当8万円での求人が、その後40万円にもなっているとか・・
被曝量が制限を越えないよう、人の入れ替えが必要なのは解りますが、なんか複雑です・・
このような情報から、ドンドンと要員を代えていかないといけない状況が読み取れますが
技術者は? 代わりが少ないですよね?
技術者の限界超えてない? やっぱ心配です・・
というか・・ ACジャパンの広告ばかりだけど・・ ACジャパンの「理事」って
ほとんどが「電力会社」の社長や副社長や専務・・
(だからTVからは、正しい情報は出ないかもね・・)
あかん・・ 本題に戻そう・・
(脱線が多いってのは、言いたいことが多すぎるって事なんだけどね・・)
心配・・ って繋がりというか・・(やっと本題に入れそう・・ 汗;)
最近のニュースが福島第1原発ばかりなので、他のニュースが報道されていないのかな?
(本来、大事件のみずほ銀行のトラブルでも・・ ちっちゃな記事ですもんね)
前の記事で、私が危惧したのは3号炉でした・ その理由は、プルトニウム燃料
(MOX燃料)を3号炉が使用している事!・・ でしたよね・・
3号炉にどうしてMOX燃料が使用されたの?は、「もんじゅ」のせいでもあるのです
この高速中性子型増殖炉「もんじゅ」の再稼動が国の方針で決定したから、
サイクル燃料であるMOX燃料を、福島3号炉を含む各社の軽水炉でも使用する事に
なったわけなんです・・
この再稼動した「もんじゅ」実は今、止まっています・・
というか、先月の2月14日に、もんじゅの燃料環境課長が敦賀市の山中で自殺された
ニュースは、まだ記憶にも新しいと思いますが・・ (震災のニュースがインパクト
強すぎて、随分前のニュースに思えてきますね)
ちょっと過去の流れから説明しますと
1995年12月8日に起こした、ナトリウム火災の際に、マニュアル無視の不手際や、対応の遅れ
情報の隠蔽などで、もんじゅは停止されていました・・
(確か・・ このときも、担当の次長が自殺されています・・)
それが、15年の歳月を経て、昨年の2010年5月6日に運転を再開したのです・・
(核燃料サイクル推進とかプルサーマル発電とか、政治が働いた事は明確ですが・・
というか、国が決めた事に電力各社は従うしかなかった・・ って、
電力会社の誰かが言ったとか・・
それって・・ 何? って思っちゃいますが・・
それを傘に、電力会社は「自分達のリスクヘッジを行っている」つもりなんです・・
なんだかな・・ やっぱり電力会社も、お役所なんですよね・・)
しかし・・運が悪いというか・・ 重大な事故を起こしちゃいました・・
(再度、書いておきますが、電力会社ではなく、日本原子力研究開発機構の運営です)
2010年8月26日に原子炉の中に、筒型の炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を
落としちゃったんです・・
その後、何度も(24回ほど)引き上げようとしましたが、落とした棒が中で折れて炉内に
引っかかり全て失敗・・(放射能が高くって、目では見れないし、落下物は重いし・・
曲がっているし・・ 無理に出そうとすると、炉が破損するし・・ 回りは、発火性の
高い金属ナトリウムだし・・ 金属ナトリウムは水と反応すると容易に化学変化を起こし、
爆発的に大量の熱を発生します(つまり・・ 爆発です)・・
水は液体ばかりではありません、空気中に普通に存在する水蒸気も水なんですね・・)
その作業が、今も続いているんです・・
(最近、ニュースが全くなくなっていますが・・ 作業継続中です)
でもね・・ もし、この「もんじゅ」の復旧作業が失敗したら・・
(引き上げ時に炉に傷を付けちゃったら
漏れる冷却材は水じゃなく、ナトリウム・・ これはきつい・・
そして、漏れると燃料棒が露出・・ その燃料は毒性の高いプルトニウム・・
で・・ 引き上げる事が出来なかったら・・ 永久に炉は使用できません・・)
「もんじゅ」があるのが、福井県敦賀市です・・
ざっくりですが 50キロ圏内には京都、大津が・・ そして100キロ圏内には大阪が・・
確かに、現時点では、東北地方と関東地方がリスクが高いかもしれませんが
関西方面も
「めっちゃ やばいねん!・・」って事なんです。
さて・・
日本の原子力政策って・・ リスクが高すぎると思いませんか?
確かに、技術的には世界の追随を許さない、凄い日本の技術なんですが・・
もしもの時に発生するリスクの度合い(住民や地域の産業が受ける代償)は
とんでもなく大きい物である事が理解できちゃいます・・
テスト炉の「常陽」「ふげん」「もんじゅ」と、かかった経費は約20兆円・・
そして、もんじゅは発電をしなくても、年間550億程の経費がかかります・・
まぁ・・ 今すぐに廃炉にしても、10数年経費はかかるのですが・・
これらの経費を「太陽光発電」などの研究や補充に使用していたら・・
今頃は、世界一の太陽光発電の国になっていたんだろうな・・ とか思っちゃいます。
で・・ 言いたいこと・・ 明日への技術のために研究する事には文句はありませんが
化学エネルギーで生きている人類が、別世界の核エネルギーを制御できるのでしょうか?
というか、人類が完全にコントロールできない力を、手にする必要があるのでしょうか?
原子力でも、原子力電池(アイソトープ電池)などの研究は、継続すべきとは思います
でもね、原子力発電は・・ 大きなリスクを伴う事を、今回の災害で学習しました、
(そして、それはまだ継続中であることも・・)
綺麗な水と綺麗な大気! そんな自然がある日本を、子孫に残してあげるべきじゃ
ないのかな・・
なんて事を考えてしまいます・・ 皆さんは? どう思われますか?
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Copyright ichigowasabi
ども、いちごわさびです(^^)ゞ
4月1日の記事ですが、エイプリルフール記事じゃないですよ~ (^O^)/
前に書いた「独り言・・(福島第1原子力発電所)」に続き、今回も独り言です。
(ごめんなさい・・ 実家の事務所移転で撲殺されていました・・31日まで多忙で・・
gooだけでなく、amebaなどへのもコメントやメッセージを頂いていますが
震災でのモチベーション低下と、引越しの疲れで、返答が遅れちゃっています)
で・・ 独り言・・(汗;)
東京電力の福島第1発電所では、土壌からプルトニウムが検出されました
懸念していた状態なのかな?・・と心配です(といっても何も出来ないのですが・・)
もちろん、自然界には存在しない、極めて毒性の高いプルトニウムです。
福島第1発電所の3号炉には「MOX燃料」という、プルトニウムとウランの合金が
使用されていることは周知の通りですが、ウランが核分裂する際にも、生成される
事から、1号炉か3号炉かどちらから漏れたかは不明ですが・・
水蒸気爆発時に空中に飛散し土壌に舞い降りた・・ と考えるのが自然です
<余談>
ここで、ちょっとだけ、プルトニウムってどうやって発生するの? を・・
前にもどこかで書いた記憶がありますが・・
天然ウランには、地球上では唯一の「核分裂核種」である、ウラン235と、
通常では核分裂しない、ウラン238が存在しています。
(地球上で産出される元素のうち最も原子番号・原子量が大きい元素)
その比率は、0.7 : 99.3 で、ウラン238の方が、断然多いのです
(この235とか238って数字の違いは、中性子の数の違いです。
同じウランでも含まれる中性子の数が違う奴があるんですね
これを「同位体:アイソトープ」って言います。
というか天然ウランの放射能って凄くって、植物は天然物は吸収しないんです!
植物が吸収するのは、人工的に生成された物で・・
ちなみに、ウラン235の半減期は約7億年、ウラン238の半減期は約45億年
この半減期の差と、上記比率を調べると、何億年前・・など知る事ができるのです
地球が出来たのが45億年前だから・・ なんか不思議ですね)
で、日本の大半の原子炉発電は軽水炉です、この軽水炉は燃料にウラン235を
使用しますが・・ 発電に使用するため、純度を4%まで上げています。
この純度を上げる作業を「濃縮」と呼んでいますが・・ 核兵器の濃縮ウランは
90%以上!ですので。濃縮=核兵器ではありません・・ 原子力発電では4%っす・・
(この濃縮技術があると、核爆弾を作れますので、北朝鮮などの軽水炉の
燃料作成施設などに、アメリカは気を揉む訳なんです・・)
ということで、軽水炉の燃料棒には、4%のウラン235が混じっていて、
残りの96%は、邪魔者のウラン238・・ って事になります。
ここで、核分裂の仕組みを簡単に・・(汗;)
なんらかの操作で作成された中性子が、ウラン235にぶつかると、
ウラン235は2つに核分裂を起こし、その際に高速中性子を放出します。
この高速中性子は強力で、実は邪魔者ウラン238にぶつかると、
邪魔者のウラン238であっても、β崩壊を起こしちゃいます・・
ですから、高速中性子を減速させ、熱中性子に戻すのが「減速材」の役目で
この減速材に「軽水(普通の水です)」を使用しているのが、軽水炉になります。
(水は重要な「冷却材」にもなります!
また、軽水ではなく重水を使用するのを重水炉と言います
それは、軽水は中性子を減速するだけでなく、中性子をも吸収しちゃうので、
原子炉発電技術が低かった昔は、中性子の稼動損が出るため軽水は使用されず
高速中性子を減速させても、中性子を吸収しない重水(重水素と酸素の化合物:
重水素は水素の同位体)を使用する炉があったのです)
ここで、大事な事は、
高速中性子は怖いので、水で減速させ、ウラン235だけに核分裂を起こさせる事!
が、ポイントなのです・・(これが日本の軽水炉の考え・・)
つまり、現在の技術力では、
このあたりまでしか、コントロールできない・・ って事なんですね。
ですから、燃料棒の96%のウラン238は、核廃棄物になり
劣化ウランなどと呼ばれるゴミにするだけなのですが・・
(劣化ウランに関する記事はこちらに少し書いています)
でもね・・
もし、高速中性子をコントロールできたら・・ この核廃棄物のウラン238を
燃料にすることができるんです!(β崩壊を起こさせる事が可能になる訳で・・)
で・・β崩壊ですが・・
高速中性子はウラン238にぶつかり吸収されると・・ な・・なんと・・
プルトニウム239を生成しちゃいます!
(つまり核分裂しなくてもベータ(β)崩壊を繰り返し(ウラン238が
ウラン239になり、それがなんちゃら239になって、そいつが・・)
核分裂性のプルトニウム239になるのです
でね・・ その純度は高くって・・ 核兵器に使用出来ちゃうんです
そして、この方法で既に純度97.5%のプルトニウム239を、62kgも生産
しちゃってます・・ 良いのか日本? これ・・ある種の核兵器だぞ!!
あと・・ 科学的に「毒性が極めて高い」ってのもあります・・
ちょっとまとめると、プルトニウム239って
1)強い放射能を持っています(半減期:2万4千年)
2)化学的に毒性が非常に強いです(人類史上最悪の合成された物質)
3)原爆の材料になっちゃう(ウラン型より簡単に作れます)
4)原子炉さえあれば簡単に作れちゃいます って事なんです )
話を戻して・・(^^)ゞ
この仕組みを確立すれば!! 資源が無い日本でも、プルトニウムを作って
再利用できる! って事なんですね。
(それが、プルサーマル発電って事で、「ふげん」や「もんじゅ」で実験となり・・)
さてさて・・ ここまで理解すると、答えが見えてきます
今回の福島第1発電所近郊の土壌からプルトニウムが検知された・・ってのは・・
水(冷却材)が無くなった1号炉か3号炉の中で、高速中性子が減速されずに
ウラン238にぶつかって吸収され、地球上には存在しない
プルトニウム239を生成しちゃった・・ って「証拠」になるのです
(余談ついでですが、プルトニウム239はα線(ヘリウム原子核)を出して
ウラン235に変りますが・・ このα線がまた厄介な奴で・・)
で・・ 余談の余談(笑)
冷却材に中性子の減速効果が無い物を使用した原子炉を作っちゃえば、
高速中性子をウラン238に衝突させる事が可能になるって事は、もうご理解できる
と思います・・
じゃあ・・ それって日本でやっているの? って疑問も出てきますよね
その1つの答えが、日本原子力研究開発機構の実験炉「ふげん」や「もんじゅ」です
天然ウランとして、わんさかあるウラン238や核廃棄物の使用済み燃料棒の大半を
占めるウラン238を有効に使うことができる!って考えは、ご理解できると思います。
転換炉「ふげん(現在廃炉)」は、冷却材に重水を使用し実験をしていました。
この発展型が、高速中性子型増殖炉「もんじゅ」なんです
ゴミでしかなかった、ウラン238を燃料(MOX燃料)として使用するため、
中性子が減速しない金属ナトリウムを冷却材にした高速炉、
そして、発電と同時にプルトニウムを生成する転換炉の機能を併せ持ち・・
そのプルトニウムはMOX燃料に精製でき、また燃料として繰り返し使えちゃいます・・
(使用した以上の燃料が作成されちゃいます!)
これは夢の技術でもありますね! それが高速増殖炉「もんじゅ」なんです。
(高速は中性子が高速(ウラン238用)、増殖はプルトニウムができる事)
そうそう!
あのビルゲイツと東芝でやっている、話題のTWR(トラベリングウェーブリアクター)
もウラン238を燃料としちゃいますが、基本的には同じ考えです。冷却材もナトリウムで
最初の機動に、極少量のウラン235を起爆剤で使用する・・と聞いています。
ということで、脱線ばかりですね・・(汗;) 本題に戻ります・・
今日も福島第1原発では、状況が刻々と変化しているようです・・
燃料棒を冷却する事が大事な作業でもありますが、その水が漏れて地下の施設や
トンネル内に溜まっている状況から、現地では日夜作業に没頭されています・・
ほんと・・ 頑張ってください!! 日本の将来のためにも・・
というか・・ 核処理会社の求人案内を見て、驚きました・・
事故当初は日当8万円での求人が、その後40万円にもなっているとか・・
被曝量が制限を越えないよう、人の入れ替えが必要なのは解りますが、なんか複雑です・・
このような情報から、ドンドンと要員を代えていかないといけない状況が読み取れますが
技術者は? 代わりが少ないですよね?
技術者の限界超えてない? やっぱ心配です・・
というか・・ ACジャパンの広告ばかりだけど・・ ACジャパンの「理事」って
ほとんどが「電力会社」の社長や副社長や専務・・
(だからTVからは、正しい情報は出ないかもね・・)
あかん・・ 本題に戻そう・・
(脱線が多いってのは、言いたいことが多すぎるって事なんだけどね・・)
心配・・ って繋がりというか・・(やっと本題に入れそう・・ 汗;)
最近のニュースが福島第1原発ばかりなので、他のニュースが報道されていないのかな?
(本来、大事件のみずほ銀行のトラブルでも・・ ちっちゃな記事ですもんね)
前の記事で、私が危惧したのは3号炉でした・ その理由は、プルトニウム燃料
(MOX燃料)を3号炉が使用している事!・・ でしたよね・・
3号炉にどうしてMOX燃料が使用されたの?は、「もんじゅ」のせいでもあるのです
この高速中性子型増殖炉「もんじゅ」の再稼動が国の方針で決定したから、
サイクル燃料であるMOX燃料を、福島3号炉を含む各社の軽水炉でも使用する事に
なったわけなんです・・
この再稼動した「もんじゅ」実は今、止まっています・・
というか、先月の2月14日に、もんじゅの燃料環境課長が敦賀市の山中で自殺された
ニュースは、まだ記憶にも新しいと思いますが・・ (震災のニュースがインパクト
強すぎて、随分前のニュースに思えてきますね)
ちょっと過去の流れから説明しますと
1995年12月8日に起こした、ナトリウム火災の際に、マニュアル無視の不手際や、対応の遅れ
情報の隠蔽などで、もんじゅは停止されていました・・
(確か・・ このときも、担当の次長が自殺されています・・)
それが、15年の歳月を経て、昨年の2010年5月6日に運転を再開したのです・・
(核燃料サイクル推進とかプルサーマル発電とか、政治が働いた事は明確ですが・・
というか、国が決めた事に電力各社は従うしかなかった・・ って、
電力会社の誰かが言ったとか・・
それって・・ 何? って思っちゃいますが・・
それを傘に、電力会社は「自分達のリスクヘッジを行っている」つもりなんです・・
なんだかな・・ やっぱり電力会社も、お役所なんですよね・・)
しかし・・運が悪いというか・・ 重大な事故を起こしちゃいました・・
(再度、書いておきますが、電力会社ではなく、日本原子力研究開発機構の運営です)
2010年8月26日に原子炉の中に、筒型の炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を
落としちゃったんです・・
その後、何度も(24回ほど)引き上げようとしましたが、落とした棒が中で折れて炉内に
引っかかり全て失敗・・(放射能が高くって、目では見れないし、落下物は重いし・・
曲がっているし・・ 無理に出そうとすると、炉が破損するし・・ 回りは、発火性の
高い金属ナトリウムだし・・ 金属ナトリウムは水と反応すると容易に化学変化を起こし、
爆発的に大量の熱を発生します(つまり・・ 爆発です)・・
水は液体ばかりではありません、空気中に普通に存在する水蒸気も水なんですね・・)
その作業が、今も続いているんです・・
(最近、ニュースが全くなくなっていますが・・ 作業継続中です)
でもね・・ もし、この「もんじゅ」の復旧作業が失敗したら・・
(引き上げ時に炉に傷を付けちゃったら
漏れる冷却材は水じゃなく、ナトリウム・・ これはきつい・・
そして、漏れると燃料棒が露出・・ その燃料は毒性の高いプルトニウム・・
で・・ 引き上げる事が出来なかったら・・ 永久に炉は使用できません・・)
「もんじゅ」があるのが、福井県敦賀市です・・
ざっくりですが 50キロ圏内には京都、大津が・・ そして100キロ圏内には大阪が・・
確かに、現時点では、東北地方と関東地方がリスクが高いかもしれませんが
関西方面も
「めっちゃ やばいねん!・・」って事なんです。
さて・・
日本の原子力政策って・・ リスクが高すぎると思いませんか?
確かに、技術的には世界の追随を許さない、凄い日本の技術なんですが・・
もしもの時に発生するリスクの度合い(住民や地域の産業が受ける代償)は
とんでもなく大きい物である事が理解できちゃいます・・
テスト炉の「常陽」「ふげん」「もんじゅ」と、かかった経費は約20兆円・・
そして、もんじゅは発電をしなくても、年間550億程の経費がかかります・・
まぁ・・ 今すぐに廃炉にしても、10数年経費はかかるのですが・・
これらの経費を「太陽光発電」などの研究や補充に使用していたら・・
今頃は、世界一の太陽光発電の国になっていたんだろうな・・ とか思っちゃいます。
で・・ 言いたいこと・・ 明日への技術のために研究する事には文句はありませんが
化学エネルギーで生きている人類が、別世界の核エネルギーを制御できるのでしょうか?
というか、人類が完全にコントロールできない力を、手にする必要があるのでしょうか?
原子力でも、原子力電池(アイソトープ電池)などの研究は、継続すべきとは思います
でもね、原子力発電は・・ 大きなリスクを伴う事を、今回の災害で学習しました、
(そして、それはまだ継続中であることも・・)
綺麗な水と綺麗な大気! そんな自然がある日本を、子孫に残してあげるべきじゃ
ないのかな・・
なんて事を考えてしまいます・・ 皆さんは? どう思われますか?
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Copyright ichigowasabi