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どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

カメラマンと写真17

2013-01-15 03:13:12 | 写真の話し
さて光源の話しだった。

どんな光源も、エネルギーがあるから光る。熱を使うものは、火の場合激しい酸化作用によるもの。白熱電球は電気を熱に変えて発光している。

これに対して原子物理系は、エネルギーを原子や分子に与えて、発光させると言うものだ。
ちょっと説明がくどくなるが、原子にエネルギーを与えると、電子の挙動が不安定になり、電子がいつも回っている軌道から高い位置の軌道にジャンプする。しかし不安定なのですぐにもとの軌道に戻るのだが、その際原子が得たエネルギーが光になって出てくる。

なので、その原子や分子によって出てくる光の波長が、大体いつも決まったものしか出せないのだ。

基本的に原子物理系の光源には、放電型と固体型がある。

代表が高圧ナトリウム管、高速道路の街頭の黄色だ。これは波長が二つしかない。この光の下では青いものはかなり黒く見える。これはナトリウム原子の特徴なのだ。水銀灯はかなりましだが、青と緑の光ばっかりだ。改良したのに傾向水銀灯と言うのがある。これはナイター照明に使われているが、赤の発色が悪い。

放電型ではネオン管のように封じ込めた気体の中で高圧電気をかけて放電させて発光するものだ。大抵一色しか出せない。キセノン管が例外だが、かなり高圧にする必要があって、連続放電させれば管が加熱してダメになる。

金属原子を使ったものにメタルハライドランプがある。気体として金属のハロゲン化合物を使っている。ナトリウム灯や水銀灯もこれの仲間になる。これも放電系だが、金属原子を組み合わせることで白い光が作られる。最近では車のヘッドライトにも使われているが、欠点はやっぱり、その組み合わせた原子特有のピークがあることだ。最新のはかなりピークがおさえられているが、クセのある光だ。代表がスポットライトのあの色だ。青から緑がやや強い。

放電管から出る紫外線を使ったものが、蛍光灯だ。分子である蛍光物質を管の中にコーティングしたものだ。紫外線で発光するため、若干の紫外線漏れがあったが最近のはかなり無くなっているようだ。特に蛍光物質を多重コーティングした3波長型などはかなり良くなって来ているが、やっぱり波長のピークが強いのがあったりして、きれいに連続していない所がある。
それでも、高演色型とか、写真撮影用・印刷検査用などはかなり良く出来ている。


さて固体型と言えばLEDだ。白色LEDは赤・黄・青の三つの発光体を並べて白く見せたものがあったようだが、これは論外。固体型こそ連続スペクトルなんぞ作れないものだからだ。現在ある白色LEDは蛍光物質と青色LEDの組み合わせが多いようだが、青色LEDの波長に引きずられて、青から緑にかけてなだらかなピークがある。キツイ光に見えるのはこのせいだ。
蛍光物質を使っているとなれば、多分今歌っているLED電球1万時間はかなり難しいような気がする。蛍光物質はそんなに長持ちはしないものだからだ。


さてなにを言いたいのかと言えば、実際こういった光がもうゴジャマゼなんですよ。例えばオフィスの蛍光灯なんて見てみましょう。脇に実は規格が書いているのですが、テンデバラバラということがあります。蛍光灯が切れた時期に応じて変えて行った結果、そうなったようです。印刷会社でも、応接室とか検査室には印刷検査用の蛍光灯を使いますが、オフィスはてんでバラバラというのを目撃した事があります。

さてこれをモールで見ましょう。吹き抜けの高い天井にあるのはメタルハライドランプです。各店舗では蛍光とが実はメインとか、白熱電球とハロゲン電球がゴジャまぜだったりします。最近ではここにLEDが参入して来ています。

私が一番嫌いな光の話しをしましょう。電球色の蛍光灯と、電球色のLED電球です。もうどうしようもない。電球の色を見たのかと本当に言いたくなるあの、あの黄色のピーク。もうあれにどれだけ悩まされて来たのか。

マジメに言いますが、本当にアナログで苦労して、デジタルでもかなり嫌なのがこの黄色。


プアーな光と言いましたが、まあ貧乏人の中に金持ちがいるような、その状態を今直せと言ってもムリ、マルクス呼んで来てもムリと言った具合です。


店舗撮影の時に、光源を見ます。理由はこのゴジャマゼ状況がどうなるのかを考えるためです。ただそれでも難しいのは、人間の曖昧さです。

例えばプロ野球の広島カープの赤ヘルは、ナイターでもテレビでわりと鮮やかに見えます。補正をかけています。しかし肉眼ではくすんで見えるはずです。でも赤は赤ですよね。だから赤く見えます。
実はこの辺りが厄介です。夜に高速道路のナトリウム灯では、本来だったら青い色なんか見えません。それが原因で事故が起きたと言う話しは聞きません。もちろんこの場合は、人は色で判断している訳ではないと、なります。


人の色に対する補正能力が、あまりにも大きすぎるのです。ただピークが強い光源、例えばLEDあたりでは惑わされる可能性があります。

プアーな光の特徴は、ピークがあるから明るく見えるという所があります。例えばナトリウム灯です。ただそれに惑わされて、写真に写ったのが現場と違うとかなりがちです。更にデジタルの時代ではいくらでも補正できますし、カメラも最適な色を作り出しますが、違和感がある光を写真から感じた場合は、光源の波長ピークがイタズラをしているように思います。

写真は光がなければ撮れません。しかし光は多様化しています。特に室内では。



誕生日が成人の日

2013-01-14 17:47:51 | インポート
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ラッキーマンデーで今年の成人の日は1月14日になった。いつも思うが、ラッキーマンデーと言うのはどうも座りが悪い。自分の誕生日の次の日が休日と言う方が、私にとってはいい。とはいえ成人式を執り行う市町村に関しては、こちらの方がいいのだろう。


さて今日で、また年を食った。


「門松や 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」
「世の中は 起きて稼いで 寝て食って 後は死ぬを 待つばかりなり」

一休宗純作とされる狂歌だが、怪しいと言う説もあるが、いまの気分はこんな所。


ああ、全国の新成人のみなさんおめでとう。こんな糞袋オヤジにはなるなよ。ならない?あっそ。

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そういいつつも、いつものメレンゲクッキーを作る。今回はヘーゼルナッツ・プードルで作ってみた。皮付きのプードルなので荒さが程よくし上がった。一度絞ってからチョコを乗せ、もう一度上から絞って焼き上げて、チョコチップを上に載せて40度で20分で溶かして出来上がり。


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午後1時頃からパウダースノーが降り始めた。乾いたいい雪だ。5時時点で3センチ積もった。
雪かきをしたい所だが、もう暗い。危険なので出来ない。明日の朝になるのだろうか。
明日をまたぐ頃に、止むかもしれない。

熱帯低気圧は結局低気圧と合体し、今頃関東沖にいるようだ。984hPaと台風並に成長した。それでいてシベリアにある高気圧は1044hPaとこれまた強大だ。今日の最高気温は-2.3度でこれまた寒い。

まあそれでも明日は来るのだろう。


カメラマンと写真16

2013-01-14 02:50:11 | 写真の話し
ヨーロッパでは、店などの光に制限があると聞いた事がある。白熱電球ばかりで、ネオンとかは制限されているらしい。蛍光灯とかも事務所では見かけるが一般家庭にはとても少ないと言う。本当だろうか。
アメリカ人だと多少違うような気がする。YouTubeとかの海外の映像を見ていると、室内で蛍光灯臭い感じの映像があったりする。ただ誰もがいうのは、日本みたいにいろんな色が溢れかえってはいない。特にネオンは少ないと言う。

多分そうなのだろう。

日本の照明が天井メインなのは、多分壁が暗かったからだと思う。天井も暗かった。そういうより黒かったと言うべきだろうか。黒いから間接照明なんてムリ、反射しないから。ランプも天井から吊るしたら壁ばっかりが明るかったろう。その意味では電球はまさしく文明の光だった。

ヨーロッパもそうじゃないのか?多分答えは簡単。壁紙がランプやガス灯が出来る頃にはあったからだ。もちろん上流階級での話しになるのだろうが、そういった「お手本」があるかどうかは大きい。

なにしろ日本は文明開化以降、一気に来てしまったものだから「お手本」が少ない。本格的な洋館を建てられればともかく、旧来の家屋ではマネできない。逆に昔通りにしようとすると、例えばだ、行灯と一曲の屏風(2枚の板だけの屏風)で行灯の光を反射させてとか、電球の光は強すぎただろう。


まあ「文明」の光だったからしょうがないのか、何でもかんでも光を受け入れて使ってしまったと言うのが、日本だろうか。これに対してヨーロッパは、生活に対しての保守性があるせいか、電球にこだわっているのかもしれない。


光を出す光源については、2種類ある。熱を使うものと、原子物理を使うものだ。おおざっぱにいえば、熱系は、光がリッチだ。原子物理系はプアーとなる。
少し詳しく話そう。


熱系は、実は太陽がそうだ。あの火の玉は核融合で光っている。人類誕生以前からあるので、あの光に慣らされていると言うのもあるが、プリズムで光を分けて出来る虹色、スペクトルともいうが、ほとんど切れ目なく各色グラディエーションを描いている。たった一つだけない色があるのだが、ほぼ誤差の範囲だ。

熱系の光はそういった特性がある。連続したスペクトルをもつのだ。ローソクもランプも、薪も炭も、石炭もコークスもそうだ。ただこの順番なのだがローソクよりランプの方が燃焼温度が高い。薪より炭の方が燃焼温度が高い。高いと何が起きるかと言えば、青い光の成分が増える。石炭は赤々と燃えると表現するが、コークスは青白い光と表現するだろう。

炭だと普通だと1000度程度だろうか。コークスなら1200度以上は簡単に作れる。この少しの温度の差が光の違いになる。どちらにしても明るさのためには燃料の量が重要になる。また空気量も問題になる。ランプの芯を上げると明るくなるのは、燃料の供給量が増えるからだ。

電球の場合もそうだ。太陽の光に近くなるよう、熱を高くする必要がある。通常の白熱電球の場合、その熱源になるフィラメント、極細いタングステンの針金をコイル状に巻いたもの、その密度で熱源としての質が変わる。緩く巻いて熱が集中しないようにしたものは、寿命が長くなるが明るくない。熱が集中しないからだ。これを密に巻けば青い光が増えて色がよく見えるようになる。写真用電球なんてそうだ。カラー用の青い電球は、更に密度を高くして電球も青く着色して、太陽の光に近づけたものだ。だが簡単に切れる。写真用の青電球の寿命は以上に短い。10時間だ。タングステンは高温で蒸発し、付けている間に蒸発して細くなって切れる。
このためハロゲンを密封し更にフィラメントを密に巻いた電球がある。ハロゲン電球だ。蒸発したタングステンがハロゲンと化合して、またフィラメントに戻って循環する。実はこの電球も、フィラメントの温度で寿命が相当変わる。温度がたった300度違うだけで、1000時間と100時間になる。おまけに取り扱いが難しい。電球内での対流がうまくいかないとすぐ切れる。表面を素手でさわらないようにと取扱説明書で書いているが、放熱条件が変わると電球の中のハロゲンの流れが変わって、循環にむらが出来てしまうからだ。


リッチな光の最大の欠点は、太陽の場合時間限定だと言う事だ。天気にも左右される。次に電球系だが、消費電力が大きすぎる。ほとんどのエネルギーが熱に変わってしまうのだ。使われている光はほんの少しだ。

次は原子物理系の話しになるだろう。ただその前に、一つだけ変な光源があります。原子物理系なのですが、ストロボです。ストロボとネオン管は基本的に同じ構造です。キセノンと言う希ガスを密封した石英管に、思いっきり電気を流すと、アラ不思議連続スペクトルではないけど相当きれいなスペクトルになるのですよ。なにしろ孤高の存在である希ガスの中でも、イロイロと化学反応する変な物質でもあります。そういった特性がいいのでしょう。
だが何か解らないのですが、多分キセノンを駆使するための電圧がとっても高いためか、原子物理系の中では寿命がイマイチな光源でもあります。
パワーは凄いけど。


雪かき日和

2013-01-13 19:30:55 | インポート
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さて9センチ雪が降りました。盛岡市の除雪基準は10センチ以上降ったら、除雪ですので残念ながら除雪車は来ません。
とはいっても日中の予想最高気温が4度とかなり暖かいです。きっと雪が溶けるのでしょうが、雪かきします。


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除雪ビフォー・アフターです。半分だけだけど。圧雪部分はやはり厳しいです。


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最近は近所の人が本当にマメに雪かきします。とてもきれいです。


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こちらの細道も、かなりきれいです。圧雪はがしの積もりで入ります。


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一番奥のアパートですが、大学生が雪かきをしています。今年から大家さんに頼まれたんだそうだ。バイト代が出るかどうかは、不明だそうだ。いい奴です。
例年ここが困った所なので、ありがたいです。
実際アパートやマンションでは雪かきする人がいなくって、アパートの前が悲惨な事になっていたりします。店子をこうしてうまく使うのも、大家の仕事だと思います。

しかし彼は大槌町出身なのに雪かきの道具に詳しい。ダンプもしくはラッセルと言う道具を知っていたりする。あそこって数年にいっぺんくらいしか大雪が降らない土地なのに。不思議だ。


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お昼前になりました。かなり雪が溶けてきています。こんな感じに、少し地面がのぞいていれば自然に溶けてゆきます。
こんな感じで節分まで維持できれば…。あと最低2回は20センチ以上の大雪が来ると思うので、かなり難しいです。


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除雪で厄介なポイントがいくつかあります。駐車場前なんてかなり厄介です。車が車道に持ち出す雪がかなり多いのです。おまけに圧雪になります。


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夕方になるとどうなるのか。


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ここは緩い坂の一番下なのですが、圧雪の下に氷が見えます。これは上で溶けた雪が圧雪の下を流れて行って、一番下で凍ると言う現象です。なのでこうゆうポイントは要注意です。


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今日みたいな湿った雪が降って日中の気温が高かった場合、圧雪表面が溶けて全体に染み渡って凍る事があります。今日雪かきしたのはそういった理由です。凍結防止です。
このポイントでは、マンホール周辺から地温が上がってくるのでマンホール上の溶けた雪が脇にしみ出して、更に凍結が進んでいます。


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今日はがんばって道路の氷を割ったのでしょう。ここまで大きく割れたら、飾りたくなる気持ち、痛いほど解ります。


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日当りのいい交差点なんかだとこうして雪が溶けている所もあります。しかし今日の予想最低気温は-7度です。やっぱり凍るのでしょうか。


PS
1月なのに、熱帯低気圧が近づいている…なんか四国沖の低気圧と合体しそうで、恐ろしい気がする。


降れば大雪

2013-01-13 02:22:06 | インポート
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今日は午後3時頃からモサモサと雪が降っています。1月2日の雪ほどではないのですが、今現在で10センチは降り積もったでしょうか。湿度も高くとても重い雪です。
映像は、気象庁の降水短時間予報です。今日の午前6時頃まで降り続きそうです。


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氷のザクやズゴックも雪で埋もれてしまいました。形が形なので降り積もりにくいのですが、これはこれできれいな感じです。

明日は雪かきの日になりそうです。このためこいつらにはいったんどいてもらいましょう。


しかし秋に、今年の冬の寒さは平年並み・雪は降れば大雪と予想していましたが、寒さは全く外れています。
どうも地球温暖化が進むと冬は寒くなる、というあの昨年と同じ条件のようです。北極海の氷が溶けて海水が暖まり、特に昨年はいままでで最大に溶けた訳です。規模が大きくなったようです。
しかし解りにくい。北極海の開表面が増え、海水が暖められる。そして冬になり北極近辺は一日中夜になる。なので空気が暖まらす、特に上空の気温が低くなる。この時に海水面で暖められた空気が上に逃げられずに閉じ込められ、上空の気圧を上げてしまう。頭では解っているのだが、やはり予想には入れられなかった。

しかしだ、やはり今年のシベリア高気圧団の強い事。1060とか1048とかの数字がバリバリ出ている。ムチャクチャ強いのだ。そして低気圧なのだが、980とか台風並の低気圧ばっかりだったりする。
盛岡で大雪だと騒いでいるが、裏日本や北海道は更にすごい事になっている。

地球全体での熱収支が一定だから、こういった極端な事になるのだろう。