どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

1月20日

2017-01-22 00:59:38 | 日記

 

雪の予報だったのに、全然降らなかった。おかげで仕事が捗った。

トランプ大統領さんがついに現れた。またあの赤いネクタイだ。ということは比較的攻撃的な演説になるということだ。そして、アメリカ大統領としては超ドメスティックな内容だった。全く海外には向いていない。なので世界情勢的には矛盾が見られた。全文日本語訳がNHKにあるので貼っておく。あ、BBCにも英文翻訳併記があった。

しかし、あまりにも多くの国民が、違う現実に直面しています。母親と子どもたちは貧困にあえぎ、国中に、さびついた工場が墓石のように散らばっています。教育は金がかかり、若く輝かしい生徒たちは知識を得られていません。そして犯罪やギャング、薬物があまりに多くの命を奪い、可能性を奪っています。」

まあここは、日本も同じだよな。

当初は側近が演説原稿を書くと言われていたが、その後本人が書くといっていたらしい。だが、本当に本人が書いたのだろうか。リライトはしただろう。それにしても「アメリカ・ファースト」の発音は気になったな。何か間延びしたような叫びだった。



予想通りにデモが起きたが、暴動が起きるとは思っていなかった。どうも無政府主義者による犯行のようで、器物破損から放火までした。結果217人が逮捕された。

BBCが主な5つの就任演説妨害を書いている。まずは無政府主義者の暴徒化。次が「良い人間は大麻を吸わない」という時期司法長官の発言をもじって、ワシントンで所持と配布が合法な範囲の大麻をばらまいた人たち。LGBT活動家は就任式場やパレード通りへの入場妨害の座り込みを行なったが、規模が小さくて妨害にならなかった。就任式会場では民主党議員の中に「#ProtectOurCare(我々の医療保険を守れ)」というバッチをつける人多数。女性でピンクのネコ帽子をかぶる人もいた。

何人かの女性議員は、就任式でピンクの「子猫帽」を被るつもりだと語った。このニット帽は、翌21日にワシントンで予定される「女性大行進」でも被る人が多数いるもよう。帽子は、女性への性的暴行についてトランプ氏が下品な発言をしたことへの抗議でもある(訳注:「子猫=pussy」は俗語で女性器を表すことがある。」

21日が楽しみだな。

あとは家にいる。実際就任式出席拒否した議員もいたわけだが、そうした人が多かったようだ。

ワシントン首都圏交通局はツイッターで、地下鉄の利用者が19万3000人だったと発表した。オバマ前大統領の2009年の就任式では51万3000人が利用、2013年の2期目の就任式でも31万7000人が利用していた。ジョージ・W・ブッシュ元大統領の2期目の就任式だった2005年でも、地下鉄の利用者は19万7000人いた。」

ブッシュジュニア2期目以下というのは、なかなかなものだ。



日経ビジネスオンラインに「トランプ氏の素顔「本当は孤独に過ごしたい」という、国内報道部門でピュリツァー賞を受賞した、米ワシントン・ポスト紙のシニアエディターであるマーク・フィッシャー氏へのインタビュー記事だ。

要約すれば、トランプさんは商売上の理由で、自分をセレブとしてブランディングするのに集中した結果ああなったのだという。スキャンダルも今で言うところの炎上商法だ。訴訟では100倍返しを目指して激しく戦う。そして美女に囲まれているところをあえてゴシップ記事に伝えたりするが、盗撮が終了するとも家に帰ってしまう。著名人のチャリティーパーティーも華々しく出席するけど、金払ってすぐに帰りたがる。まああのプロレス事件もその意味では、強い男というブランディングのためにあった。実際服のブランドも持っている。あの衣装はそのブランドのものだ。ネクタイもね。

今回取材して分かったのは、彼が一人で行動するタイプの人間だということです。彼はああ見えてとても孤立した生活を送っている。」

その意味では彼は忠誠を誓う側近しか信用しないということになる。ということで長女のイバンカさんが最も信用できるということになる。そして忠誠を誓う側近もあえて意見の違う人を集める。そこで議論させて新しいアイディアを作らせるという手法をとる。彼自身は有能なビジネスマンではなく、そこからの決断力が優れているのだそうだ。

トランプ氏は、ビジネスでは報告書を読まず、そのことに誇りを感じている点もユニークですね。彼は部下に、「本は最後まで読まないんだ」と自慢したそうです。私たちに対しても、「大統領になっても報告書やブリーフィングは読まない」と言い張っていました。」

だがここが問題になる。確かに大統領就任準備中もかなりおかしかった。もうこのブリーフィングは終わっているだろうとかそう思うことをなぜ蒸し返すのかがわからなかったが、どうも誰がそれを要約して話すかが重要なようだ。会わないとダメなのだ。オバマ前大統領と会ったら「素晴らしい人物だ」と言い切るところとかもそうだろう。演説冒頭でもブッシュジュニアはともかくとしてクリントン夫妻やオバマ夫妻を持ち上げたのは伝統というだけではないだろう。本気で言っていた可能性がある。

「では、どうやって3億人の国民の代表になるのでしょう」と問うと、こう答えたんです。「変わらなければならないな。“ドナルド・トランプ”のためにしてきたことを、これからは国民のためにするよ」。彼は、自分が変われると純粋に信じているようでした。」

トランプさんの悲劇が始まったような気がする。

私がインタビューした時も、選挙戦で見せた激しい姿勢ではなく、ずっと温厚で、理性的で、人の話に耳を傾ける謙虚な対応でした。彼と交渉したことのある人たちも、「彼は楽勝で交渉しやすい相手だ。自分が譲歩したことが世間に知られなければ譲歩もしてくれる」と話していました。」

トランプさんは二つの世界を行き来してきた。それはアメリカ国内のみだったから通用した。だが今後はまさしく海千山千の人たちしかいないわけだ。間違いなく彼にはウクライナとロシアを調停できる能力はない。ましてや中東を抑える技量が本当にあるのかどうかは、全く怪しい。



アメリカは政権発足後、100日間は株式から政治まで全て安定すると言われている。その上オバマ政権は実際のところ、経済ではかなりの成績を収めていた。失業率も完全雇用に近い状況になっている。非常に素晴らしい状態で引き継いだと。オバマ政権がリーマンショック後を引き継いだことに比べれば、状況はいい。

トランプさんがいうところの、大量の大統領令による政策変更はその意味で合理的な選択なのだろう。だがそこから法に結びつけるのはえらく困難が待ち構えている。オバマケアはすでに大統領令を出したようだが、これが法になるまでは、任期全部使ってもできない可能性が高い。

だから彼は何らかの理由で早期引退するのではないのかと考えている。ブランディングは完結したのだ。医者から何らかの報告があったとか、そういえばいいだけの話だ。

そもそも彼のブランディングの総決算のようなものだとすれば、さっさと逃げ出すだろう。やるだけやってブランドが凋落しない前に撤退するのだろう。だから彼は記者会見で、自分とトランプブランドが分離できないと言ったのだ。利益相反が顕著になる前に辞めないと、それこそ利益相反になる。トランプブランドの服なんてどうするのだろう。その前に就任式後のパレードで車から降りて歩いて歓声に応えたというのだが、その場所がどこなのかは聞いていない。トランプインターナショナルホテルの前だったら。確実に利益相反になってしまうのだ。

「ホテルの建物は米政府のものでトランプにリースされています。契約には米政府関係者はこのリースから利益を得てはならないと明記されているのです。1月20日にトランプは政府関係者となるのですから、このリースを返却しなければなりません」」

だがトランプさんがいうようにアメリカに奉仕するといなれば、彼のブランドはどこまで落ちるのかがわからない。全部政策を実現できたとしても、本当の問題はアメリカそのものなのだから、ドメスティックなトランプブランドは、引き裂かれるだろう。



まあトランプさんはもういいかな。あまりにも重苦しい。私の知るアメリカ大統領の中では最も不安定な大統領だ。ましてや貧困層に近い私には彼は関係ない。だが世界に福音を与えなかったのは確かだ。アメリカには神がいるのかもしれないが、他の国にはいないと言わんばかりだった。

だが、昨年末から始まる不景気風が止まっていないように感じる。そもそもクリスマス商戦がおかしかったことがわからない。そして正月商戦は期間が短かったことが理由になっているが、その後の爆発がない。成人の日の3連休で何らか動きがあるかと思ったのだが、全くなかった。そして大寒ということで天候から全ての条件で最悪の時期なのだが、おかしなくらいに動きがない。

次のチェックポイントが節分なのだが、多分ここでも動きはないだろう

もちろん盛岡だけの話なのかもしれないが、株高とこの景気感は全く一致していないというのは重要だ。二極化の結果だというのは簡単だ。少子高齢化もあるし、原油高もある。灯油代に直結するので盛岡ではかなりな影響がある。夏の天候不順で農作物の出来がイマイチというのもある。東北は農作物の出来不出来で気分が変わることもある。だがそう言った条件を考えても、今の動きは少しおかしい。

私の考えでは、天皇制の問題をうまくかわせない政府の対応があると思うが、ここにきて世界情勢の漠然とした不安が来ているのかもしれない。



確かに不安な幕開けになった。だが生きなければいけないという事実がある。それだけはどうしようもない。

二極化というのは生きる意味の二極化になっている。トランプさんの二つの顔は、その象徴かもしれない。


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