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どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

福島原発国会事故調査委員会最終報告書

2012-07-10 02:36:20 | インポート
福島原発国会事故調査委員会の最終報告書が話題になっている。
なぜ話題になっているかと言えば、フィナンシャルタイムの記事が‘御見事’だったからだ。この記事はJBPressで日本語訳されて載っている。問題はこの報告書の日本語版と英語版の冒頭で、かなり書き方が違うと言う事だ。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35630

さて日本語版では、
「想定できたはずの事故がなぜ起こったのか。その根本的な原因は、日本が高度経済成長を遂げたころまでに遡る。政界、官界、財界が一体となり、国策として共通の目標に向かって進む中、複雑に絡まった「規制の虜(Regulatory Capture)」が生まれた。」
この部分が確答するのだろう。なお現代ビジネスで髙橋洋一氏が規制の虜について触れている。「規制する側が規制される側に取り込まれて、規制が規制される側に都合よく歪曲されるメカニズムを「規制の虜」(Regulatory Capture)という。ノーベル賞経済学者ジョージ・スティグラーが唱えた理論だ。」。日本人にとって政官癒着とか、政財癒着とかさんざん見て来ているので、何となく理解できる。

さて英語版だが、実際英語でどうかかれているのか?

http://naiic.go.jp/wp-content/uploads/2012/07/NAIIC_report_lo_res2.pdf


9ページ目にその問題の文章があるハズ。なんとなくこのあたりとわかるのだが、引用するかとなると極めて怪しい英語力。引用は避けた。なおフィナンシャルタイムスは、コピーアンドペーストするな、するなら連絡くれ、なのでますます私の英語力では引用が難しい。ならいっそ全文リンクという不親切になる訳だ。
それの日本語訳となれば方々に落ちている「我々の反射的な従順さ、権力者を疑問視したがらない態度、『計画を守り通す』ことへの情熱、集団主義、島国根性」となるようだ。

今回はたまたま日本語が出来るフィナンシャルタイムの記者に見つかってしまったが、なぜ日本語版と英語版がこんなに違うのだろうか。多分なのだが、「規制の虜」を翻訳した結果とも考えられる。「規制の虜」と言う言葉で日本人はなんとなく理解できるが、元々英語なのだが唐突に出て来ているので具体的な何かが解りにくい。なのでこうなったとも考えられる。
ただ現実には、ダブルスタンダードだろう。日本語版そのものがかなり曖昧だ。確かに書いている事は正しい。しかし「規制の虜」に集約してしまっているように、歴史的な背景に埋没させているフシもある。これが英語版で日本人の特有な行動で事故が起きたと言う言い方は、世界に対してこの原発事故は特殊事例であると言い方に見える。
こういった例はチェルノブイリでもあった。この事故は個人のミスで起きた(ソ連のいい分)。そしてソ連型の黒鉛を使った炉で起きる事例(他の国の言い分)であって、他の国ではあり得ないとIAEAも認めた。
逆の事例では、スリーマイル事故だった。これは個人のミスからどんどんミスが膨らんで行った事故だった。このときアメリカはかなり正確な報告をしていた。結果反原発運動が盛んになって、アメリカの原子力政策が頓挫してしまった。そして世界各国での原子力政策も大幅にブレーキがかかった。
この反省から、チェルノブイリは特殊事例として扱われるようになった。
今回の日本語と英語では、この形が見えているように思う。特に英語版では日本特殊事情にしてしまった方が、他国に影響を及ぼさないと言う配慮があったのではないのか。
原発輸出を考えている日本にとっても、都合はいいだろう。
黒川清委員長の経歴からすると、英語版は確信的でもある。例え官僚が国策を勘案して翻訳したのを見て、解らないけど大丈夫だよね、といえるほど英語が読めない人ではない。むしろ書ける人だ。外圧を使って日本の原子力行政を透明にしたいと言うのもあるのだろう。その意味では当たった。だがちょっとやり過ぎだろう。
今回よく解るのは、これもまた「規制の虜」であると言う事だ。


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