作曲家・ピアニスト/平良伊津美の音楽エッセイ

新しい音楽の形を模索していきます。

New Sound scape '96~ 第14回コンサート 10/27

2016-10-29 11:06:58 | 音楽
New Sound scape '96~は、その名の通り、1996年から始まり、ついに、20年目の節目を迎えることになりました。

第14回コンサートのテーマは「あそび心」
「あ」は、A、「そ」は、ソ、「び」は、B、「ごころ」は、5個×ロ、というわけで、それぞれ作品を出しました。

第一部は、和田恵の「Drawing for 2Trumpets and Percussin」
ジャズっぽいのりの音楽で、コパカバーナを思い出しました。

次は、山口哲人の、愛猫とのコレボレーション実験開始!”わが家の猫のフーガ”
D.スカルラッティの、”猫のフーガ”が、まず演奏され、家の2匹の猫が鍵盤を踏んだテーマをモチーフに、フーガを書いちゃった的な、発想の曲です。山口さんが、語りを務め、お笑いみたいな時間でした。

次に、あそび心企画。
会員それぞれが、上に書いた、音の配列で、曲を書きました。
どれもいい曲でした。写真にあるのは、山口哲人さんの、作。楽譜を横にすると、猫の模様が出てくるという…。面白いものですね。

第2部は、真島圭、「ソナチネ ピアノ一台六種連弾のための」
ソナチネというと、かわいいイメージがありますが、グリッサンドを多用した、迫力のある作品でした。

次に、林きららさん。「フルートソナタ」美しいメロディにのった、ピアノ伴奏つきの作品でした。

最後に、小林弘人さん「ふたりのための”透明な部屋”」
マリンバ2人による演奏を中心とする、打楽器作品でした。きれいな、聞きやすい和音で、静かに終わっていく。そんな印象の作品でした。

全ての曲が面白く、このような、現代音楽の会としては、聞いていて楽しいものでした。

次回は、第15回で、また違った節目。また次回に期待します☆


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トーク&コンサート リゲティ”エチュード” それはピアニストへの挑戦状?贈り物?10/13

2016-10-14 09:04:21 | 音楽
解説に、北爪道夫さんを、迎えて、トークと演奏を織り交ぜながらの、イベントでした。
リゲティは今年、没後10年です。

まずは、「2台のピアノのための3つの小品(1976)より(3.穏やかに流れるような動きで)でした。
ピアノは、杉田雄大・菊池祐介先生でした。本当に流れるような曲想で、鮮やかでした。

次からは、本題のエチュードです。

練習曲集 第1巻(1985)より
第1番(無秩序)第4番(ファンファーレ)ピアノは、杉田雄大さんでした。演奏が素晴らしかったですね。学部3年生とのことでしたが、迫力ある演奏でした。右手は、白鍵、左手は黒鍵、でも合わせると綺麗なメロディになる、不思議な作品でした。

次は、練習曲集 第2巻(1988-1944)より、第8番(金属)でした。ピアノは、桜木蒼水さん、学部3年生です。
桜木さんは、手が小さくて、9度が沢山出てくるこの曲は、難しかったそうです。でも、きっちりとした演奏でした。

そして、第10番(魔法使いの弟子)です。この曲のタイトルは、デュカスの曲で有名ですが、リゲティも同じタイトルで作曲しちゃったそうです。ピアニストは、槙 和馬さん、学部1年生です。槙さんがこの曲を選んだ動機は、はじめの方が、初見で弾けるくらい簡単だったからだそうです。後半になってから、ポリフォニックになっていき、難しくなったのだそうです。でも、演奏は凄かった!自分でも、この曲だったら弾けるかも、と思いました。

最後に、菊池祐介先生による演奏、練習曲第1巻より、第6番(ワルシャワの秋)です。ハンガリー出身のリゲティが、ワルシャワを取り上げたのは、よくわかりませんが、壮大な曲でした。

練習曲集は、3巻まであるそうです。今回は、3巻はなしでした。

最後に、菊池先生が、短い作品を弾いてくださいました。

クラシックには、珍しい、休憩なしの2時間のレクチャーでした。大変、刺激になりました!!
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