風信子(ひやしんす)の☆本の紹介&エッセー☆俳句

濫読・雑読の風信子(ひやしんす)が気の向くままに、お気に入りの本を紹介いたします。

6月2日の風信子のエッセー『ちびくろさんぼ』は

2005年06月02日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
図書の検閲なんて戦前の話と思っていたら、現実には様々な場所で、意図的に本を書架から取り除こうとした例があるようである。

表現の自由を尊重することは、知る自由を保障することになる。憲法で保障された表現の自由は最大限に尊重されないといけない。思想的に右であろうが左であろうが出版物は選別されずに図書館の書架に並ばないといけない。

高等学校の校長が、芸能人の本は読ませるのにふさわしくないと、黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』を排除したり、あるいは図書館長が作家・吉本隆明氏の『芸術的抵抗と挫折』の抵抗の言葉が公序良俗に反しているからと書架から取り除いたりした例があるらしい。

このように、自分は正しく認識しているが生徒は、あるいは市民はそういう判断ができないのであろう。という傲慢な心得があるから、つい勝手な判断をしてしまうのであるようだ。

そういうことでるので、たとえ『完全自殺マニュアル』であろうとも資料として読みたい人があれば提供すべきである。ということらしい。

さて、ちびくろサンボという児童書があって風信子が司書として公立図書館でアルバイトをしたときに、その本は貸し出しをしていなかった。黒人の特徴をひどく誇張した差別的であるという批判が出たためである。このとき出版社は一斉に出版を自粛して、図書館もこの本の貸し出しをしないことになっていたのだ。

個人的には納得できないようなことであったが、細かな指摘を聞くと、そういうものなのだろうか名とも思った。アメリカのほうで不快に思っている有色人種がいるということで・・・。

このことについては、詳しい情報と・意見を↓のサイトが公表している。
『ちびくろサンボ』廃刊と再刊に思う