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平成版徒然草

自由気ままにその時々の感想や写真などを残しておきたいと思いBLOG作成を思い立ちました。作成から早9年経過・・

「伝統墨守」・「唯我独尊」

2008-03-09 10:09:00 | Weblog
海上自衛隊の昨今の不祥事の続発には人生の大部分を海上自衛隊で勤務してきた私にとっては慙愧に耐えないのが本音である。今日の読売新聞でも海自の体質をこ馬鹿にした、「伝統墨守」・「唯我独尊」と報道していた。海自に限らず海軍という組織は洋上での勤務であるため国民、国政への直接の接触が少ないため口数も少なくなるのであり「サイレントネイビー」と言われる所以である。直接敵・味方を問わず人と人が直接接触する「陸軍」(陸上自衛隊)と比較すれば良く理解できると思うが、口数が少なく、不言実行をよしとする雰囲気があるのは間違いない。伝統墨守も例えが悪いが、よき伝統を継承、踏襲することにより洋上での孤独の指揮官として「助けの陰の声」が聞こえてきたのは何度も経験している。現在の海上自衛隊が、少子化による募集難、マイホームがごく当然な現代において何ヶ月も家族と離れての艦船勤務はこれからもどんどん少なくなり、質も低下するだろう。艦船は大型化し、国連平和維持活動による海外勤務も増えるだろう。団塊の世代の幹部、下士官は大量に退職していく、システム(コンピュータ)の知識に追いついていけない隊員も増えるであろう。そう思うとこれからの海上勤務の指揮官・隊員は厳しい茨の道となるだろう。 安全なる勤務、航海を念じたい。

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報道と真実 (福永)
2008-03-19 22:42:27
本日のNHK報道で息子の叔父が「亡くなった親父や息子はビールが好きだった」と話し、漁場でビールを海に流してやった」・・・等と少し本音が出てきた。私も実際を把握していないので断言は出来ないが、事故前夜は「息子」は夜遅くまでお酒を飲んでいたそうだ。だからといって護衛艦を正当化するつもりは毛頭ないが私の船乗りとしての感覚はさほど外れていないと思うのだ。艦船が航海、停泊する場合万国共通の「海上衝突予防法」、「港則法」、「海上交通安全法」という海上規則に従い艦船運航をするのである。その中には適切な見張り(肉眼、レーダー等)、航法、保持、避航義務、形象物や灯火の規定、衝突を避けるための最善の協力動作などがきっちりと規定されている。 そのどれをとっても、例えば2名しかいない漁船で適切な見張りなどしている訳がない、進路速力の保持、他船を避航する義務など規則を遵守している漁船等いるわけがない。協力動作といっても動きの鈍い大型船舶とクルッと舵が取れ旋回が出来る小型船では桁が違う。そうは言っても帆船(ヨット等は機械動力船に比べて不自由)に対しては気を使うものだ。航海中、民間船舶や漁船等は昼夜なく四六時中航海灯を点けていることが多い。海自は日出没30分前に航海灯を試し、5分前に報告、日没航海灯を点ずる・・。また、見張りなどもほぼどこの船もキチッと当直士官が指揮をして、レーダープロッテイング(レーダー映像をチエックし衝突のおそれのある目標をチエックする)し当直士官に報告する義務がある。そこまでやっていたのだが、結局は今回のような結果になればどんなに力説しても徒労に終わるのだ。本当に情けない。
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