今日は、『倍数・約数を利用した今年の入試問題』の中から、その学校の受験生にはぜひ解答してもらいたい問題をピックアップして、その解き方を考えてみましょう。
倍数・約数の基本については、2008-09-05 倍数・約数の問題(1)を合わせ参考にしてください。
【問題その1】
法政大学中学校【1】の(8)
21で割っても28で割っても7余る数のうち、25で割ると割り切れる最も小さい数はいくつですか。
【ヒント】
『21で割っても28で割っても割り切れる数』は、21の倍数であり28の倍数でもある数です。
すなわち、『21と28の公倍数』ですね。
公倍数ときたら、まず最小公倍数を考える!
『最小公倍数の倍数が公倍数』になっているからです。
この問題は、21で割っても28で割っても7余る数…『余りが共通の問題』です。
このタイプの問題は、もとめる数を幾つかの数で割ったときの、あまりと不足に注目して、以下のタイプに分類することが出来ます。
(1)余り共通
(2)不足共通
(3)余りも不足も共通ではない
このように、3つのタイプがあることを理解しておきましょう!
『21で割っても28で割っても7余る数』は、『21と28の公倍数に7を加えた数』と言うことになります。…上のタイプの『余り共通』の問題です。
そうした数の中で、25で割り切れる数(25の倍数)を求めれば正解です。
【問題その2】
実践女子学園中学校【2】の①
200から300までの整数のうち、6で割ると4あまり、9で割ると7あまる整数の和はいくつですか。
【ヒント】
このタイプの問題は、余りに注目します。
この問題は、問題1のように『余り共通』ではありません。
そこで割る数から、あまりをひいてみます。
6-4=2 9-7=2 …差が等しくなりました!
このことから、これらの数に2を加えると、6で割り切れかつ9で割り切れる数になります。
すなわち、これらの数は、6と9の公倍数に対して、2不足した数ということになります。
したがってこの問題は、問題1で書いた『3つのタイプ』のうち、『不足共通の問題』ということになります。
よって、『6で割ると4あまり9で割ると7あまる整数』は、『6と9の公倍数から2を引いた数』です。
そうした数を書き並べると、差が一定の数列すなわち『等差数列』となります。
答えは、その等差数列の和を求めることによって出すことが出来ます。
ケイトウの花
【問題その1・解答】
倍数・約数の基本的小問です。
素早く正確に解答できるようにしておく必要があります。
ヒントから、もとめる数は『21と28の公倍数=84の倍数に7を加えた数』です
84×□+7の数で、25で割れる数(25の倍数)の最も小さい数は、
84×2+7=175となり、175が答えです。
【問題その2・解答】
この問題も、倍数・約数の基本的小問です。
まず『6と9の公倍数=18の倍数』から2を引いた数のうち、200から300までの整数の中で、最小の数と最大の数をもとめます。
最小の整数は、18×12-2=214
最大の整数は、18×16-2=286
これらの整数を書き並べると、最小214から差が18の数が最大286まで、
16-12+1=5個(16-12=4個としないこと)の整数が並ぶことになります。
求める整数の和は、書き並べて、たしていっても良いのですが、それでは勉強にならないので、ここは『等差数列の和の公式』を使って求めます。
この公式の教え方は、私のブログ2008.06.18の『小学生の算数の学力を伸ばすコツを伝授!・等差数列の問題 』をご覧ください。
(214+286)×5÷2=1250…求める答えです。
コスモス
今回の問題は、『倍数・約数』の考え方と『わり算の性質』を使った、中学入試ではよく出題され基本的な問題の一つです。
このタイプの問題では、3番目のタイプ『差も不足の共通ではない』という問題が、解くには難しい問題です。
改めて、別の機会にその解き方を考えてみましょう。
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倍数・約数の基本については、2008-09-05 倍数・約数の問題(1)を合わせ参考にしてください。
【問題その1】
法政大学中学校【1】の(8)
21で割っても28で割っても7余る数のうち、25で割ると割り切れる最も小さい数はいくつですか。
【ヒント】
『21で割っても28で割っても割り切れる数』は、21の倍数であり28の倍数でもある数です。
すなわち、『21と28の公倍数』ですね。
公倍数ときたら、まず最小公倍数を考える!
『最小公倍数の倍数が公倍数』になっているからです。
この問題は、21で割っても28で割っても7余る数…『余りが共通の問題』です。
このタイプの問題は、もとめる数を幾つかの数で割ったときの、あまりと不足に注目して、以下のタイプに分類することが出来ます。
(1)余り共通
(2)不足共通
(3)余りも不足も共通ではない
このように、3つのタイプがあることを理解しておきましょう!
『21で割っても28で割っても7余る数』は、『21と28の公倍数に7を加えた数』と言うことになります。…上のタイプの『余り共通』の問題です。
そうした数の中で、25で割り切れる数(25の倍数)を求めれば正解です。
【問題その2】
実践女子学園中学校【2】の①
200から300までの整数のうち、6で割ると4あまり、9で割ると7あまる整数の和はいくつですか。
【ヒント】
このタイプの問題は、余りに注目します。
この問題は、問題1のように『余り共通』ではありません。
そこで割る数から、あまりをひいてみます。
6-4=2 9-7=2 …差が等しくなりました!
このことから、これらの数に2を加えると、6で割り切れかつ9で割り切れる数になります。
すなわち、これらの数は、6と9の公倍数に対して、2不足した数ということになります。
したがってこの問題は、問題1で書いた『3つのタイプ』のうち、『不足共通の問題』ということになります。
よって、『6で割ると4あまり9で割ると7あまる整数』は、『6と9の公倍数から2を引いた数』です。
そうした数を書き並べると、差が一定の数列すなわち『等差数列』となります。
答えは、その等差数列の和を求めることによって出すことが出来ます。
ケイトウの花
【問題その1・解答】
倍数・約数の基本的小問です。
素早く正確に解答できるようにしておく必要があります。
ヒントから、もとめる数は『21と28の公倍数=84の倍数に7を加えた数』です
84×□+7の数で、25で割れる数(25の倍数)の最も小さい数は、
84×2+7=175となり、175が答えです。
【問題その2・解答】
この問題も、倍数・約数の基本的小問です。
まず『6と9の公倍数=18の倍数』から2を引いた数のうち、200から300までの整数の中で、最小の数と最大の数をもとめます。
最小の整数は、18×12-2=214
最大の整数は、18×16-2=286
これらの整数を書き並べると、最小214から差が18の数が最大286まで、
16-12+1=5個(16-12=4個としないこと)の整数が並ぶことになります。
求める整数の和は、書き並べて、たしていっても良いのですが、それでは勉強にならないので、ここは『等差数列の和の公式』を使って求めます。
この公式の教え方は、私のブログ2008.06.18の『小学生の算数の学力を伸ばすコツを伝授!・等差数列の問題 』をご覧ください。
(214+286)×5÷2=1250…求める答えです。
コスモス
今回の問題は、『倍数・約数』の考え方と『わり算の性質』を使った、中学入試ではよく出題され基本的な問題の一つです。
このタイプの問題では、3番目のタイプ『差も不足の共通ではない』という問題が、解くには難しい問題です。
改めて、別の機会にその解き方を考えてみましょう。
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