9月7日(日)、事前の天気予報は、いまいち良くありませんでした。
そこで、前日に行き先は石老山と決めて、翌朝の天候次第でどうするかを最終決定することに。
朝起きて空を仰ぐと、少し晴れ間ものぞいていて、天候は心配なさそうでした。
計画通り、1ヶ月ぶりに山登り出発
都営新宿線から、京王線高尾山口行き急行に乗り換えました。
“何か気恥ずかしいほど、登山者が少ないぞ”
こんな天気予報で、山登りに出かける人は、よほど物好きな人(私も含め山好きなという意味で)なのかな
事前の天気予報が悪かったせいか、いつもでしたら多くの中年グループ登山者が乗り込んでくるはずですが、ほとんどいませんでした。
高尾駅でJRに乗り換えます。
高尾駅の構内の立ち食い蕎麦屋で、朝食として天ぷら蕎麦を食べました。
ここの掻き揚げ天ぷらがとても美味しいので、私は山登りで高尾駅を経由する時、よくこの立ち食い蕎麦屋を利用します。
8時28分相模湖駅に着き、33分発の三ヶ木行きのバスに乗り、8時45分石老山入口バス停で降りました。
登山者は、やはり私一人。
秋が間近・キバナコスモス
“暑いぞ天気は良いぞ”
バス停から、しばらく舗装道路を登山口の「相模湖病院」まで歩きます。
ミンミンゼミが、“まだ夏は終わっちゃいないぞ”とても言うかのように、鳴いています。
しかし、道路脇の自然の萩の花(秋の七草)やキバナコスモスが、そろそろ咲き始めていました。
道路脇の萩の花
9時。登山口の標識のある病院脇の階段を上ると、そのすぐ先から山登りが始まります。
ここしばらく夕刻から雷雨が続き、そのため登山路は水が流れ、苔生した敷石は滑りやすくなっていました。
登山道
水が流れる登山道
屏風岩・仁王岩・駒立岩・力試岩など奇岩怪石が登山道のここ彼処にあり、目を楽しませてくれます。
この山の登山道は、階段状に登るところが多いので、中高年の登山者は、こうした岩を愛でながら、ゆっくりとした歩調で登った方がよいでしょう。
登山道
しばらく登ると、石老山顕鏡寺に着きます。
この寺は、平安時代の851年、源海法師により創建されたという真言宗の古刹です。
顕鏡寺
境内には、イチョウの古木や、源海法師が住居としたと言われている道志岩窟などがあります。
岩窟の中
登山道は、その山門をくぐり、岩窟前を通って朱色の鳥居をくぐって上へと続きます。
蓮華岩・大天狗岩・鏡岩・虎伏岩と奇岩が続き、その先に奥の院の祠が奉られています。
巨岩に囲まれた奥の院
八方岩・試岩の前を通り、ベンチとテーブルが設置してある融合平展望台を過ぎると、勾配も緩やかになります。
八方岩…四方見渡すことが出来ます
気温はさほど高くはないのですが、湿度の高い樹林帯の登りでは、汗っかきの私は、タオルを絞るほど汗をかきます。
サーと、私の体を涼風が吹き抜けました。
稜線に出ると、風が心地よく、どこか秋の気配さえ感じさせます。
“ミーン・ミン・ミン・ミン・ミーン”
“ツクツクボーシ・ツクツクボーシ・ツクツクボーシ”
山腹からミンミンゼミとツクツクボウシの競演が続いていましたが、登るにつれツクツクボウシが優勢となり、夏の終わりを告げていました。
10時10分、石老山頂上に到着しました。
頂上には、テーブルとベンチが設置されていて、丹沢方面に展望が開けています。
頂上に、登山者が一人。
石老山山頂
そういえば、登山道で一人追い抜いたほか、下山道でも登山者はいなかったので、その日山で出会った登山者は、2人のみ!
天気の良いときには富士山まで望むことができる眺望は、霞のため微かに丹沢山系の山が望まれる程度でした。
10時30分。昼食を簡単に済ませ、下山開始。
振り向けば、石老山
30分ほどで、大明神展望台に着き、しばし最後の展望を楽しみました。
このルートでは、最も眺望が利く場所で、特に相模湖を鳥瞰する景色を楽しむことができます。
展望台から相模湖を望む
下りルートには、登りのような奇岩怪石は在りませんが、やはり礫岩が露出していて、生徒に見せる手頃な礫岩を一つ採集しました。
登山道で見つけたキノコ 勾配に沿っていっぱい出ていました
登山道が終わると舗装道路になり、相模湖休養村キャンプ場を通り過ぎます。
道なりに歩くとやがて民家のある通りとなり、相模湖渡し場を通り過ぎて、ピクニックランド前のバス停につきました。
渡し場前の道標
珍しく道路に囲まれた三角形の場所に在るバス停から、相模湖駅行きのバスに乗り帰途につきました。
民家の萩の花
この日は、天気予報が悪かったせいで、アウトドアを控えた方が多かったようです。
石老山は、歩程が短く、午前中を中心に登れたので、天候は申し分なくラッキーでした。
しかし、予報通り夕刻より天候が崩れ、各地で雷雨となり被害が出ました。
今年の天候は、例年に比べて異常なように感じますが、これも地球温暖化のせいでしょうか。
石老山は、初心者コースとして、様々な山の楽しさを教えてくれる山です。
結構人気のある山ですが、石老山を中心にするルートが限定されるところが玉に瑕です。
石老山の奇岩は、礫岩で出来ています
ところで、この石老山の奇岩怪石は、礫岩で出来ています。
それは、遙か昔太平洋に浮かぶ“ひょっこりひょうたん島” であった丹沢山系が、フィリピン海プレートに乗ってきて、日本列島に衝突した時に形成されたと言われています。
その後伊豆半島も、同様にして、日本列島に衝突して丹沢山系が隆起し今のような姿になったそうです。
これらの造山運動は、プレートテクトニクス理論で説明され、たとえばインドプレートがユーラシアプレートとぶつかり、ヒマラヤ山脈やチベット高原が出来たのと同じ理由で起きたものです。
このプレートテクトニクス理論は、大きな地震が起きる原因を説明するときにも使われますので、覚えておくと良いでしょう。
石老山の奇岩怪石は、この様な自然の計り知れないエネルギーによって形成されました。
“石に宿った力”…それは伊達では、なかったのです。
【参考標準歩程時間】石老山入口バス停~0.15~石老山登山口(相模湖病院)~0.20~顕鏡寺~0.35~融合平展望台~0.35~石老山山頂~0.40~大明神展望台~0.30~相模湖休養村キャンプ場~0.25~ピクニックランド前バス停
(合計:3時間20分)
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そこで、前日に行き先は石老山と決めて、翌朝の天候次第でどうするかを最終決定することに。
朝起きて空を仰ぐと、少し晴れ間ものぞいていて、天候は心配なさそうでした。
計画通り、1ヶ月ぶりに山登り出発
都営新宿線から、京王線高尾山口行き急行に乗り換えました。
“何か気恥ずかしいほど、登山者が少ないぞ”
こんな天気予報で、山登りに出かける人は、よほど物好きな人(私も含め山好きなという意味で)なのかな
事前の天気予報が悪かったせいか、いつもでしたら多くの中年グループ登山者が乗り込んでくるはずですが、ほとんどいませんでした。
高尾駅でJRに乗り換えます。
高尾駅の構内の立ち食い蕎麦屋で、朝食として天ぷら蕎麦を食べました。
ここの掻き揚げ天ぷらがとても美味しいので、私は山登りで高尾駅を経由する時、よくこの立ち食い蕎麦屋を利用します。
8時28分相模湖駅に着き、33分発の三ヶ木行きのバスに乗り、8時45分石老山入口バス停で降りました。
登山者は、やはり私一人。
秋が間近・キバナコスモス
“暑いぞ天気は良いぞ”
バス停から、しばらく舗装道路を登山口の「相模湖病院」まで歩きます。
ミンミンゼミが、“まだ夏は終わっちゃいないぞ”とても言うかのように、鳴いています。
しかし、道路脇の自然の萩の花(秋の七草)やキバナコスモスが、そろそろ咲き始めていました。
道路脇の萩の花
9時。登山口の標識のある病院脇の階段を上ると、そのすぐ先から山登りが始まります。
ここしばらく夕刻から雷雨が続き、そのため登山路は水が流れ、苔生した敷石は滑りやすくなっていました。
登山道
水が流れる登山道
屏風岩・仁王岩・駒立岩・力試岩など奇岩怪石が登山道のここ彼処にあり、目を楽しませてくれます。
この山の登山道は、階段状に登るところが多いので、中高年の登山者は、こうした岩を愛でながら、ゆっくりとした歩調で登った方がよいでしょう。
登山道
しばらく登ると、石老山顕鏡寺に着きます。
この寺は、平安時代の851年、源海法師により創建されたという真言宗の古刹です。
顕鏡寺
境内には、イチョウの古木や、源海法師が住居としたと言われている道志岩窟などがあります。
岩窟の中
登山道は、その山門をくぐり、岩窟前を通って朱色の鳥居をくぐって上へと続きます。
蓮華岩・大天狗岩・鏡岩・虎伏岩と奇岩が続き、その先に奥の院の祠が奉られています。
巨岩に囲まれた奥の院
八方岩・試岩の前を通り、ベンチとテーブルが設置してある融合平展望台を過ぎると、勾配も緩やかになります。
八方岩…四方見渡すことが出来ます
気温はさほど高くはないのですが、湿度の高い樹林帯の登りでは、汗っかきの私は、タオルを絞るほど汗をかきます。
サーと、私の体を涼風が吹き抜けました。
稜線に出ると、風が心地よく、どこか秋の気配さえ感じさせます。
“ミーン・ミン・ミン・ミン・ミーン”
“ツクツクボーシ・ツクツクボーシ・ツクツクボーシ”
山腹からミンミンゼミとツクツクボウシの競演が続いていましたが、登るにつれツクツクボウシが優勢となり、夏の終わりを告げていました。
10時10分、石老山頂上に到着しました。
頂上には、テーブルとベンチが設置されていて、丹沢方面に展望が開けています。
頂上に、登山者が一人。
石老山山頂
そういえば、登山道で一人追い抜いたほか、下山道でも登山者はいなかったので、その日山で出会った登山者は、2人のみ!
天気の良いときには富士山まで望むことができる眺望は、霞のため微かに丹沢山系の山が望まれる程度でした。
10時30分。昼食を簡単に済ませ、下山開始。
振り向けば、石老山
30分ほどで、大明神展望台に着き、しばし最後の展望を楽しみました。
このルートでは、最も眺望が利く場所で、特に相模湖を鳥瞰する景色を楽しむことができます。
展望台から相模湖を望む
下りルートには、登りのような奇岩怪石は在りませんが、やはり礫岩が露出していて、生徒に見せる手頃な礫岩を一つ採集しました。
登山道で見つけたキノコ 勾配に沿っていっぱい出ていました
登山道が終わると舗装道路になり、相模湖休養村キャンプ場を通り過ぎます。
道なりに歩くとやがて民家のある通りとなり、相模湖渡し場を通り過ぎて、ピクニックランド前のバス停につきました。
渡し場前の道標
珍しく道路に囲まれた三角形の場所に在るバス停から、相模湖駅行きのバスに乗り帰途につきました。
民家の萩の花
この日は、天気予報が悪かったせいで、アウトドアを控えた方が多かったようです。
石老山は、歩程が短く、午前中を中心に登れたので、天候は申し分なくラッキーでした。
しかし、予報通り夕刻より天候が崩れ、各地で雷雨となり被害が出ました。
今年の天候は、例年に比べて異常なように感じますが、これも地球温暖化のせいでしょうか。
石老山は、初心者コースとして、様々な山の楽しさを教えてくれる山です。
結構人気のある山ですが、石老山を中心にするルートが限定されるところが玉に瑕です。
石老山の奇岩は、礫岩で出来ています
ところで、この石老山の奇岩怪石は、礫岩で出来ています。
それは、遙か昔太平洋に浮かぶ“ひょっこりひょうたん島” であった丹沢山系が、フィリピン海プレートに乗ってきて、日本列島に衝突した時に形成されたと言われています。
その後伊豆半島も、同様にして、日本列島に衝突して丹沢山系が隆起し今のような姿になったそうです。
これらの造山運動は、プレートテクトニクス理論で説明され、たとえばインドプレートがユーラシアプレートとぶつかり、ヒマラヤ山脈やチベット高原が出来たのと同じ理由で起きたものです。
このプレートテクトニクス理論は、大きな地震が起きる原因を説明するときにも使われますので、覚えておくと良いでしょう。
石老山の奇岩怪石は、この様な自然の計り知れないエネルギーによって形成されました。
“石に宿った力”…それは伊達では、なかったのです。
【参考標準歩程時間】石老山入口バス停~0.15~石老山登山口(相模湖病院)~0.20~顕鏡寺~0.35~融合平展望台~0.35~石老山山頂~0.40~大明神展望台~0.30~相模湖休養村キャンプ場~0.25~ピクニックランド前バス停
(合計:3時間20分)
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