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ロースクール留学(していた)日記

米国ロースクールLLM卒業生の日常→アメリカ駐在員の日常

勉強記録1

2014-05-25 12:59:43 | NY BAR
<本記事はただの進捗記録です>

バーブリのMBE Preview Diagnostic Examをやってみた。これはMBE形式の問題100問を3時間でやってみるというもの。厳密にはこの問題を見るのは初めてでもないので(1月ごろに一回やってみた。確か。)そこを割り引く必要がありそうですが、以下のような結果になりました。総評としては悪くないけども、弱点が明確にあらわれている気がしますね。事例が複雑な契約法と不動産法は問題に書き込みしながら解かないと厳しいかも。

1.使用した時間:137分/180分
2.正答率(カッコ内は予備校指定の目標正答率)
 ・全体    :64.00%(49%)
  ・憲法    :68.75%(56%)
  ・契約法   :58.82%(53%)←イマイチ
  ・刑法/刑訴法:64.70%(47%)
  ・証拠法   :68.75%(50%)
  ・不動産法  :47.05%(41%)←イマイチ
  ・不法行為法 :76.47%(53%)


現在までに実施したもの(勉強開始時期年末):
・BARBRI AMPをそれぞれ1週
・いわゆる日本人ノートの読み込み(複数回)
・StudySmartでMBE形式のものをたぶん200問くらい(記録消失)
・EmanuelのMBE問題集を326問(正答率58.28%)

バーブリ曰く、
MBEは200問中126から130問あっていれば合格可能圏(63-65%)、だそうなので、弱点科目を補強していけばMBEはどうにかなるかもしれません。それよりNY州法のほうがおそろしい。。。

残り69日

2014-05-21 20:16:24 | NY BAR
さて、ロースクールを卒業したばかりですが、これからは例の試験までの長いような短いような全力マラソンになります。
大変親切なことにバーブリは残り日数をカウントしてくれていまして、現時点で、残り69日だそうです。


すくなっ!



全授業終了

2014-04-29 14:17:52 | NY BAR
こんにちは。

LLM生活もすべての授業が終了しまして、残りは期末試験(本日からスタート)と卒業式(と関連イベント)を残すだけになりました。短いような、長いような、でもやっぱり短いようなあっという間の9か月でした。とはいえ、ここで油断せず、最後までしっかり気を引き締めていきたいと思います。全体の振り返りはまたどこかで。

さて、Gooブログはたまにアクセス解析機能が期間限定で使えるようになるのですが、どうやらこのブログはNYBAR、LLM留学、法務、DCの治安といった内容で検索をかけられていることが多いようです。このあたりの情報もおいおい更新していきたいと思います。



最後に、いつぞやの日記で受験を報告したMPREなのですが、本日結果が出ましてきちんと合格していました。NY州の場合は150点満点で85点取れれば良いのですが、中央値として設定される100点を超えて、かなり余裕をもってクリアできました。

とりあえず前哨戦には勝利ということで良かったです。

なぜMBEの問題と予備校の問題が似ていないか

2014-04-03 08:03:54 | NY BAR
こんにちは。
春学期の期末試験直前期でありますが、いよいよBARの話題がでることが多くなりました。ということで、今日もNY BARネタです。

以前に書いた通り、司法試験には全米統一の択一試験が含まれているのですが、いろいろな情報をあつめてみると、いわゆる大手予備校の練習問題は本番の試験と似ていない(形式・難易度ともに)という非常に評価が多いです。

なんでかなーと調べてみたところ原因らしきものを見つけました。それは著作権侵害訴訟。

NATIONAL CONFERENCE OF BAR EXAMINERS v. MULTISTATE LEGAL STUDIES, INC., d/b/a PMBR, et al.(458 F.Supp.2d 252)

この判例はカプラン他が司法試験の作成元(National Conference of Bar Examiners)から著作権侵害で訴えられたものです(2006年)。
ほぼ全面(逸失ライセンス料にかかるもの以外)で作成元の主張が認められていまして、
・$11,961,787の損害賠償
・将来の択一試験へのアクセスなどの禁止 などが被告側に命令されています。

判例を見てみると、予備校側の人間が某州の司法試験に何度も申込みわざと落ちることを繰り返して問題をパクったようです。この当時はこの某州だけメモ紙の使用が許可されていたらしく、被告側はそこにメモを取っていたりしたそうです。本当はこのメモを試験会場外に持ち出すことはできないのですが、これを持ち出そうとしたところを試験運営側に見つかって自体が発覚した模様。

かなり読みやすい英文ですし、実際の問題文の比較、苦し紛れの被告側主張、予備校がどんくらいもうかっていたのかもわかるので面白いと思います。


ちなみに、さらに調べてみたところ、Adapti Barというところは試験作成元からライセンスを受けているそうです。だからここの問題はきっと似ているんでしょうね。


ちなみに日本の試験問題はどういう整理かなと調べてみたところ次のような記事を見つけました。司法試験ではなく入試関連ですが、ご参考まで。
<日本著作権教育研究協会>
参考1
参考2

受験感想(MPRE)

2014-03-29 13:23:38 | NY BAR
こんにちは。今日は朝早くに起きて、ちょいとMPREを受けてきました。今回の結果は約一か月後にわかるらしいですが、感触からして、たぶん大丈夫だと思います。60問のうち32問から38問取れていればいいらしいですし。とりあえず、どなたかの参考になるかもしれないので、忘れないうちに感想を残します。(万が一落ちていたら不合格体験記にしてください。)


1.問題の傾向
うわさに聞いていた通り、バーブリの問題とは傾向が違いました、またカプランの問題とも違うと思います。(バーブリとカプランはアメリカの司法試験の予備校の市場占有率のツートップだそうです。)

端的に言うと、本番の試験の方が聞いている質問の次元が高度だと感じました。

予備校の教材は、どちらかというとアウトライン(教科書)で説明した内容を確認する趣旨の問題ばかりなので、テキストに書いてあった知識を素直に聞いてくるだけだと思います。また、明らかに正解に見える選択肢が殆どの場合は1つしかないので、ぼんやりとルールさえ知っていれば消去法でもどうにかなります。

他方、本番の試験はそのルールが比較的正確にわかっていることを前提としたうえで、その適用と判断までを求めている気がします。
たとえば本番の試験は次のような傾向があると思います。

・単純に適用すると矛盾するルールのぶつかり合いの状況設定が比較的多く、その場合にどちらのルールを優先するべきかを聞いてくる問題がある(予備校教材レベルだと正解になるような選択肢が2つある)
・事案がやや微妙な書き方になっていて、ぼんやりと示唆されている事実の評価次第では回答が是非どちらにでもなるような問題がある
・単純な知識を聞いてくるだけの問題が少ない
・明らかな正解の選択肢が書いておらず、セカンドベスト的な選択肢が正解になることがある
・正解となってもおかしくない正しい選択肢が2つあり、よりどちらが正しいかを聞いてくる問題がある
・知識の正確さを問う問題がある
(例えば、AかつBかつCの要件を満たすと懲罰とならないときに、構成要件を問う問題において、選択肢1がABCで、選択肢2がABとなっており、Cが要件に入るかどうかを知らないと答えられない)
・出題範囲がABAルールよりもやや広い(今日は憲法上の論点に絡めた問題も出ていました)
・内部通報者の守秘義務など、どことなくトレンドを意識したと思われる問題が出る

総じて、大抵の人が不合格にならないのは、問題が簡単だからではなくて、合格基準点が低い(全米の中でハードルが高いNYでさえ85点)からだと思います。


2.対策とか
多くの人はバーブリやカプランから無料でもらえる教科書兼問題集で対策をしていると思います。
私はいちおう両方入手してみたのですが、カプランのほうはあまり好きになれず結局ほとんど使いませんでした。とはいえ、カプランのアウトラインも一読して、60問程度問題をといては見ましたが。
カプランはアウトラインの出来はまぁまぁ見やすくてよいと思うのですが、問題の作り方がどうかなと思いました。つまらない知識を聞いてくる問題があったり、選択肢で無用なひっかけを混ぜてくることがあるので、ストレスがたまりますし、知識の定着としてはあまり意味がない問題があったと思います。

というわけで、バーブリのアウトライン(薄い方)と無料の2時間オンライン講義で軽くインプットしてから、バーブリ問題集(180問)を約2周しました。それ以外にNCBEというMPRE実施団体の練習問題(過去問らしきものを60問)を2周しました。MPRE以外の勉強もしていたので対策に費やした正確な時間はわからないですけども、たぶん対策期間はざっくり2.5週間くらいだと思います。回答を覚えてしまうというところも大いにあるかもしれないですが、これらの問題集では最終的には9割程度は安定して取れていました。


3.受験中
本番では過去問とほぼ同じものが1問ありました、また問題集でやったような論点を聞いてくるのは相当数あったと思います。したがって、やはり定石通り、無料でもらえる教材で対策しておくのがいいかと思います。

知識があやふやだったり、価値判断に悩む問題については、いままでの業務経験で聞いたことがあるか?だとか、仮にこれがルールだったら実際に世の中回るのか?といった観点で結論を想像し、現実的な結果になるか、あるいは、理想的な結果になるかで判断しました。

日本人は時間が足らなくなるという話も聞いていましたが、自宅で練習問題を解いていた時と同様に本番でも時間が余りまして、30分近く見直しする余裕がありました。したがってネイティブでないとキツイということはないと思います。なお、ネイティブらしき人たちは1時間を経ったあたりからパラパラ退席者が出てきて、最終的には半分くらいは途中退出していました。

(もっとも、問題文が結構長い問題がいくつかありましたので、TOFFLのリーディングで時間が足らなくなるタイプの方は辛いかもしれません。また悩ましい問題や知らない単語でひっかかって先に進めないタイプの人も危険信号だと思います。)

いずれにせよ、問題を読みながら「この問題は何を聞きたいのか?」を意識しながら読まないと二度も三度も読み返すことになって時間が足らなくなるんじゃないかなと思われます。論点を想像できていれば、そんなに選択肢を選ぶのには時間がかからないです。


4.その他
当日はもちもの制限が厳しいので注意が必要です。
・えんぴつ
・消しゴム
・身分証
・受験票
・これらを入れる1ガロンサイズのジップロック
以外は基本的に持ち込めないのです。

したがって鞄も携帯も時計も飲食物も教科書もノートもシャーペンもボールペンもNGです。
(実際はルールが緩めに運用されているようで持ち込んでいる人もちらほらいましたけど…)